今月のビジュアライゼーション

「プロ野球国盗り地図」でファンの支持を可視化 ニュースアプリの6TBのログデータを分析

2017.01.04大友 翔一=ソニーネットワークコミュニケーションズ

ビジュアライゼーション

日本ハムと広島の熱心な地元ファンの声援で、2016年のプロ野球は例年以上に盛り上がった。各球団は本拠地のファンの心をつかんでいるのか、ファンを他県へ広げているのか、ニュースアプリのログ分析で判明した。

 今回は弊社、ソニーネットワークコミュニケーションズで展開中のニュースアプリ「ニューススイート」(インストール総数4500万、月間700万UU、70カ国で展開中)のログデータと、オープンデータを利用したデータ解析を行ってみたい。一見すると難しそうに思われるかもしれないが、記事内容や解析対象データは野球に関することなので、気楽に読んでいただきつつ、少しでもオープンデータと社内データの相乗効果による、価値向上や有効な利用方法に関しての興味を持っていただければ幸いである。

 振り返ると2016年度の日本プロ野球は、日本ハムの劇的な逆転優勝、広島カープの25年ぶりのリーグ優勝など、何かと話題が多かった。どちらのチームも熱心な地元ファンに支えられ、12球団の中でも特に地元との結びつきが強いイメージがある。そこで、ファンの熱量や各都道府県と本拠を置く球団への結びつきを可視化する方法はないものかと考えて、ビジュアライゼーションを進めた。ログデータと独自に構築した算出基準から各都道府県におけるファンの支持をスコア化し、一定値以上を集めた球団を戦国時代の国盗り地図のように表現したものが「プロ野球国盗り地図」である。

プロ野球国盗り地図

 以降では、各種指標の算出基準などを説明する。また、各種指数算出のためのデータ解析の対象期間は、日本プロ野球のシーズン中となるセ・パ公式戦開幕日から日本シリーズ優勝決定までの間(2016年3月25日から2016年10月29日)とした。解析対象となるログのデータは約6テラバイト(TB)になった。

野球に関するニュースを読んだ人を抽出

 まず初めに、各都道府県ではどの程度野球熱が高いのかを「野球好き指数」として算出し、地図上に描画した。

野球好き指数コロプレスマップ

 野球好き指数の算出方法は、下記の基準とした。

 12球団いずれかのニュース記事を読んだユーザーの中から、都道府県に関してのユーザー登録情報のあるユーザーを抽出し、その登録情報を基に都道府県ごとに分解して、各都道府県の野球好き指数とする。

野球好き指数



 この画像から、特に広島県、北海道、岐阜県、高知県、福岡県のユーザーは野球記事に対して感度が高いことが推察される。

 次に、野球記事に対して高い感度をもつ都道府県は、どの球団に対して、どの程度関心があるのか、つまり各球団と各都道府県との結びつきに関して、一度直感的に算出する。各都道府県では、どの球団の記事をどの程度読んでいるかを集計し、スポーツの記事全体の中で特定の球団の記事がどの程度読まれているかを、「都道府県別各球団への興味関心指数」として算出した。



 ここからは、広島県で広島東洋カープの記事を読んでいるユーザーが最も多いこと、次に北海道では北海道日本ハムファイターズの記事を読むユーザーが多いことなどが読み取れる。同様に、福岡県では福岡ソフトバンクホークスの記事を読んでいるユーザーが多いと言える。その他にも、巨人の記事は比較的全国的に読まれやすいこと、広島では広島カープの記事と巨人の記事、日本ハムの記事が読まれやすいことなども読み取れる。

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