簡単ごはんで未病が和らぐ ざっくり薬膳

気になる「乾燥肌」には体を潤す野菜を使った薬膳パスタ!冷やし過ぎない白ワインを合わせて

第2回 れんこんのパスタに春菊のサラダとスープを添えた「乾燥肌改善定食」

料理・文:木原美芽(きはら・みめ)/写真:菅野祐二 01.31.2018

働く女性を悩ませる「未病」。冷えや肩こり、頭痛、むくみ――その退治に役立つのが、食べて症状を緩和させる「ざっくり薬膳」。飲食専門のフリーランスライターで、国際中医薬膳師でもある木原美芽さんが、薬膳の基本を語りつつ、平日夜でも手軽にできる薬膳レシピを紹介する本連載、 第2回は冬のお悩みの定番「乾燥肌」を取り上げます。

外側からも内側からも乾燥する冬

春夏秋冬、それぞれに肌の悩みはあるものですが、空気が乾く冬は特に乾燥が気になりますよね。肌の乾燥は病気じゃないけれど、ざらざらして見た目が悲しくなるだけでなく、時には痛みやかゆみまで出てとても不快です。

そんな冬の肌のお悩みを改善するために今回ご紹介したいのが、れんこんを使ったパスタや、春菊とカッテージチーズのサラダ。「そんな、普通の料理が薬膳?」とお思いになるかもしれませんが、入手困難な食材や漢方薬を使った中国料理や創作料理だけが、薬膳なわけじゃないのです。どうぞ、その辺は気軽に考えて下さい。

では、中医学的に肌の乾燥する理由とその対策法からお話ししましょう。

夜が長く、気温が上がらず、空気が乾燥する冬。体が冷えることでエネルギーや体液の巡りも悪くなり、内側からも乾燥する原因のひとつになります。また、暖房を使うことでも体の陰、つまりざっくり言って潤いを消耗します。外側からも内側からも乾燥しやすい状況がそろい、皮膚にダメージが出やすくなるのです。

実は中医学では、乾燥は秋のトラブルに分類されます。夏に大量の汗をかくなどして体内の水分が失われること、空気が乾燥し始めるのは秋だから…などがその理由。中医学では何でも、「早め、早めの準備」を心がけるよう、教わります。例えば、「夏バテしたくなければ、梅雨の養生が大切」など。いわば、予防の医学なんですよね。なってから「しまった!」と思うことの多い多忙な女性たちには耳の痛い話かもしれませんが(私もそのひとりです…)、冬でもできることからコツコツ始めて、肌トラブルを改善していきましょう。

陰を補い、津液を増やし、血を補う食材を使う

中医学は、現在私たちが通常お世話になることの多い西洋医学と一部異なる用語を使うのですが、生命維持のための基本要素を「気・血・津液」と表現します。あくまでざっくりした説明になりますが、「気」は生きるためのエネルギー、「血」は血液的なもの、「津液」は「血」以外の体内のすべての水分を指します。

肌が乾燥する理由には、外気の乾燥という状況条件の他に、体内の水分や栄養の不足が考えられます。中医学的に言うと、津液不足、血不足。乾燥肌の改善には、これらを補填する必要があるわけです。そのため薬膳では、陰を補い、津液を増やし、血を補う食材を使って調理します。

また中医学では、乾燥は肺にダメージを与えると考えます。そして肺は皮膚と連動するとも考えるので、肺を潤すとされる食材も、乾燥肌の改善に使われます。