宮田和弥の「カウンターで一杯飲みながら」

「自分に自信が持てない」 ジュンスカ宮田さんが読者の悩みに答える!<VOL.2>

聞き手・文:十代目 萬屋五兵衛 / 写真:今元 秀明 / 取材協力:ブレンダーズバー 04.16.2018

仕事、人間関係、恋愛、転職、年を重ねることに伴う不安感──。誰もがみな、忙しい日常の中で、ちょっとした“悩み”を抱えているものだ。ロックバンド「JUN SKY WALKER(S)(ジュン・スカイ・ウォーカーズ)」のフロントマン宮田和弥さんは、2018年にデビュー30周年を迎える。これまで悩みながらも道を切り開き、音楽シーンの第一線で活躍し続けきてきた。今回、宮田さんのファンやカンパネラの読者から寄せられた様々な悩みに対して、彼自身の経験をもとにした独特の視点で、解決への足がかりをアドバイスする。

<お悩み4>Q: バンドでステージに立ってジュンスカを歌ってみたい。

和弥さん、はじめまして。私は生まれつき、脳性麻痺(まひ)という障害を抱えております。しかしながら、自立歩行が可能で、知的にも言語にも障害はなく、歩行時のカッコ悪さだけが悩みのタネという青春時代を過ごしてきました。

バンドブームの時、ちょうど中学2年生で、友達から教えてもらったジュンスカに傾倒し、ライダース、ラバーソールを愛用し、格好だけはジュンスカになりきっておりました。できることなら、その当時からコピーバンドをやりたかったのですが、その当時は勇気も出ず、諦めてしまいました。何を思ったか30歳を過ぎた頃にふと思い立ち、ネットで適当にバンドメンバー募集の記事に応募したところ、応えてくれるバンドが見つかり、ジュンスカのコピーではありませんでしたが、自宅から3時間かけて隔週土曜日、スタジオに通い、ボーカルとしてライブハウスで2度、ステージに立つことができました。そのバンドを脱退後も、その時のスポットライトが忘れられず、応募して新たなバンドに加入したり、自分でメンバー募集してバンドを結成したりしましたが、どれもライブまではたどり着けませんでした。

現在43歳、体も加齢とともに自由が利かなくなってきておりますが、願わくばもう一度ステージに立ってジュンスカを歌ってみたいです。音楽を通して、健常者のバンドの中で歌う障害者という姿から、オーディエンスにポジティブな何かを感じてもらえれば、という独りよがりの隠れた目的もあり……。歳も歳で、何を言ってるんだと笑われるかもしれませんが、この夢をかなえる秘策があれば御教示お願いいたします。

(redrose 男性 43歳 千葉県)

A: アコギ一本で1人でもステージに立つという目標を持つ。

バンドなどをやっていた人の中には、30代や40代になると仕事だったり、子育てだったりが忙しすぎて、楽器を置いてしまったり、手放したりする人が多いですね。でも50歳を過ぎるとちょっと余裕ができてくるのでしょうか、50歳過ぎてバンドや音楽活動を再開する人が最近は増えているそうです。だから、自分のペースでやり続ければいいと思いますよ。健常者か障害者かということは別として、一番大切なのは、歌いたいという気持ち、伝えたい思いです。

僕は40歳になって、アコースティックで弾き語りツアーを始めました。それまでは、「ジュンスカ」や「ジェット機」と、バンドというスタイルで歌うのが自分だと思っていました。ちょうどその頃、同じ世代の仲間が弾き語りで、全国各地でライブをやっていたんです。そんな姿を見ていて、僕も歌で勝負しているのだから、バンドだけにこだわらないで歌を伝えられるのではないだろうかと思ったんです。40からの手習いではないけれど、新しいことをやろう。実際、やることによって、歌に対して改めて自信を持つことができたり、ジュンスカへの想いも強くなりました。なにせ、ジュンスカの曲はアコギで弾いても簡単だったから(笑)。

いまでは、バンドと弾き語りの2つの方法論が僕の中に生まれ、音楽を生業とするアーティストとして、すごく強くなれたと思います。

だからバンドもいいけど、アコースティックギターを買って、練習して、アコギ一本で1人でもステージに立つという目標も良いのではないかな? そして、それからもう一度バンドを組むというような具体的な目標も持って、焦らず準備すればいいんです。具体的に目標を持つことは重要です。また、楽器を弾けるようになっておくと、あとはベースとドラムを探すだけですからバンドも組みやすくなる!(笑) チャンスもより巡ってくるようになると思いますよ。

<お悩み5>Q:自分に自信が持てなくて緊張してしまう。

こんにちは。10年間、同じ職場で働いているのですが、プレッシャーに弱いのです。緊張してしまって、半年に1回行うテストでつまずいてしまいます。職場では一番経歴が長いのに、なぜかテストになると緊張してしまいます。発表などをする時も、自分に注目が詰まっていると思うと声が震えてしまいます。自分に自信が持てるようになるには、どうしたら良いのでしょうか?

(reiko 女性 44歳 神奈川県)

A: 緊張感を楽しもう。まずは深呼吸。

まずreikoさんは、緊張していることを意識し過ぎているような気がします。僕だって、緊張して手が震えることもありますよ(笑)。そんな時は、手に「人」の文字を書いて飲む!とか、視線を少し外して違う景色を見て、気持ちや意識をそらしたりしています。

誰でも緊張はする。だから、緊張している自分を突き詰めるようなことは考えない方がいいです。

緊張を解すのに最も効果的なのは深呼吸です。人という文字を書いて飲んで、「大丈夫!」って自分に暗示をかける。そんなささいなことがいいんですよ。そして深呼吸しながら「あれ?私、こんなことで緊張しているの?」って、逆に、緊張していることを楽しむ余裕をつくりましょう。つまり悪い緊張感を、良い緊張感に変えちゃうんです。

自分なりに、緊張と上手に付き合う方法を見つけてください。落ち着いて物事に取り掛かれば、失敗も少なくなるし、自然に自信もついてくるから。まずは、深呼吸をぜひ!

<お悩み6>Q: 妻が家事、子育てとストレスでイライラしているのです。

夫婦関係の悩みです。子供ができて、これからの子育てにとても不安を感じています。

私は、家族みんなで楽しく過ごしていこうと思うのですが、妻が家事、子育てへのストレスでイライラしてしまうのです。私もできる限りは子育てに協力しているつもりですが、私のやることなすことが気にいらないみたいなのです。宮田さんは家族と過ごしてきて、気をつけなければならないことにアドバイスをもらえないでしょうか?子供の接し方でどのように子供が喜んでくれるか?とかです。子供はまだ1歳になったばかりです。妻への接し方も……。よろしくお願いいたします。

(H.E 男性 42歳 東京都)

A: キャンプにいくと、すごく家族がまとまったりする。

よかれと思ってやったことも、文句を言われてしまう。よくわかります……(笑)。僕も手伝おうと思って、子供を連れだしてブランコに乗せていたら、ブランコから落ちちゃって、ケガをさせて怒られたりしました。今ではそれもいい思い出ですけどね…。はじめてのお子さんでしょ? 奥さんも不安がいっぱいあるんですよ。

家庭を顧みず、何もやらないという人もいる。でも、H.Eさんはそうではなく、何かをやろうとして怒られているのだから、とてもいいと思いますよ(笑)。子供も、そういうところをちゃんと見ていると思います。だから家族のために努力していたら、必ず良い方向で返ってくると思います。そしてそれは、その先にある幸せにつながっていると思います。

子供の接し方でアドバイスすると、僕は子供が小さい時によくキャンプに行きました。キャンプセットを買って、テントサイトとかに泊まりに行きました。半日ならバーベキューだけでもいいと思います。まず重要なのは、家事から奥さんを解放させてあげることです。キャンプとかのアウトドアって、お父さんは頑張るじゃないですか。そういう環境を生み出すキャンプにいくと、すごく家族がまとまったりするんですよ。ぜひ、キャンプに行ってください!