天然トラフグの白子以上に、魅力的な食材はあるのだろうか?

究極の美味、天然トラフグの白子、白磁の酒杯で酒を飲む

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文:萩原 章史/写真:八木澤 芳彦

02.09.2017

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天然トラフグの白子は自然界に存在する、奇跡の逸品と言っても過言ではない。実にクリーミーで、炭火であぶった白子をすするように口に入れれば、口中は妖しい白い物体に占領され、瞬時に白子の虜になってしまう。その存在感は、熱かんで洗い流す以外に、リセットできないほどだ。一般的に食される、養殖フグの白子も美味だが、天然ものには遠く及ばない。天然トラフグの白子こそ、史上最強のグルメと言ってもよいのではないだろうか。

だいたい、トラフグの卵巣や肝臓は猛毒。その猛毒の魚の白子を最初に口に入れた人間は、まさに異次元の食い道楽だったとしか思えない。世界最古にして、世界最大の食い道楽の国といわれる中国では、フグの白子を「西施乳」と呼ぶ。中国四大美人の西施の乳を、フグの白子とは、実に言い得て妙だ。フグの中で最高なのはトラフグ、それも天然ものが究極品といえるから、西施の乳の最高峰は、天然トラフグの白子ということにもなる。

天然トラフグは非常に貴重 その白子はさらに貴重

ショウサイフグやナシフグと比べて、養殖トラフグの相場価格は2倍ほど。さらに、天然トラフグの価格は、その養殖トラフグの4~6倍もする。昨今では、最高クラスのフグ専門店でなければ天然ものは提供しないから、皆さんが「トラフグは高い」と思っているのは、実は養殖トラフグの価格であることが多い。その4~6倍にもなるのだから、天然トラフグの価値の高さがわかる。

刺身でもちり鍋でも、天然と養殖の違いは明らかだ

天然トラフグが白子を持つ時期は1~2月。もちろん、オスにしか入っていないし、立派なサイズとなると、ほとんど手に入らない希少品。だから、日本人でも天然トラフグの白子を食べたことある人は、相当に少ないはずだ。

日本人でも天然トラフグの白子を食べたことある人は、実に少ないはず
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