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信頼回復から反転攻勢へ、マクド復活支えたデジタル活用3ステップ
特集 マクドナルド、秘策なき復活(前編)

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  • 2017年5月23日 火曜日
  • 小林 直樹

米国本社が株式売却を検討するほど低迷した日本マクドナルドの業績が急回復している。この復活劇の陰に何があったのか。知られざるデジタル活用の舞台裏を追った。

 「ボリューム満点でおいしい! 私の評価は★5.0!」「満足感大きい。私の評価は★4.5!」──。

マクドナルドは4月の商品発売と同時に、「グランのおいしさ、あなたは★いくつ?」キャンペーンを展開し、広く参加者を呼び込んだ

 日本マクドナルドが4月5日から販売を開始した「グラン」シリーズ3種類の売れ行きが好調だ。ビーフ100%のレギュラーメニューとしては8年ぶりとなる新商品。8年前の「クォーターパウンダー」と入れ替わる形での登場に、クォーターパウンダーを惜しむ声も根強かったが、発売後はグラン登場を歓迎する声が、クォーターパウンダーロスの声を圧倒している。同社の4月の既存店売上高は、このグラン効果もあり、前年同月比12.7%増と高い伸びをみせた。

 グランシリーズの出足が好調な最大の理由は、3種類の中でボリュームのある「グラン クラブハウス」が、ビッグマックより高い490円という価格設定ながら、称賛の声が上がるほどの味わいを実現できたことだ。そして、その評判を広く消費者に伝えるSNS施策を展開したことが、客足の伸びにつながった。

 具体的には、「グランのおいしさあなたは★(ほし)いくつ?」キャンペーンがそれだ。マクドナルドのTwitterアカウントをフォローした上で、キャンペーンページでグラン3商品のいずれかを選んで5つ星満点で評価し、感想をツイートするというもの。抽選で300人にマックカード3000円分が当たるプレゼントキャンペーンではあるが、単なる応募にとどまらず、大半が4~5つ星評価で、かつ思い思いに自分の言葉で感想がつづられていたのが特徴だ。

 Twitter採点はマクドナルドにとって今回が初めてではない。昨年4月末に「クラブハウスバーガー」を期間限定で販売した際、スクラッチ式の「星付けカード」を配布。スクラッチを削って星を出したカードを撮影し、感想とともにバーガー名のハッシュタグを付けて投稿してもらうという取り組みを実施している。

 実はこのクラブハウスバーガーが好評で、レギュラーメニュー化を目指そうとアレンジを加えて商品化したのが今回のグランシリーズである。そんな自信作ゆえ、再びTwitterを使った5つ星評価を取り入れた。

 ホットリンクのクチコミ分析ツール「クチコミ@係長」を利用して、発売後1カ月間のTwitter採点をクラブハウスバーガーとグランシリーズで比べたところ、グランシリーズの方が約2倍、採点ツイートが多かった。グランシリーズは、食べたお客の星の数と声を、つながりのある友人を呼び込む強力なメッセージとして、うまく集客に活用した。

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