トップページ国内企業インサイド

ファネル上部から下部までフルカバー、LINE活用の今
特集 LINEはメールだけじゃない(前編)

印刷する
  • 2016年12月20日 火曜日
  • 中村 勇介、降旗 淳平

飛行機の搭乗手続きや会員カードの代替など、新たなLINE活用法が登場している。メールにとどまらないLINE活用の今を、先進事例から読み解く。

 スマートフォン向けアプリの開発は止め、その代替手段としてスマートフォン向け無料通話・メールアプリ「LINE」でアプリと同等のサービスを提供する。

 こんな大胆な戦略を進めているのが、北海道を中心に運航する航空会社(エアライン)のAIRDO(エア・ドゥ、札幌市)だ。AIRDOは2016年10月18日から、「LINEビジネスコネクト」を利用した飛行機の搭乗サービス「AIRDO ONLINE Service」を始めた。AIRDOのLINEアカウントのトーク画面からQRコード取得のメニューを選び、予約番号などを入力すると、搭乗手続きに必要なQRコードがLINEに送られてくる。これを搭乗口で機械に読み込ませるだけで、チェックインが完了する。こんな仕組みだ。LINEは活用次第でアプリに代わる存在にもなり得る。

LINEは、マーケティングファネルの各領域で活用できるサービスをラインアップとして備え始めている

 マーケティングファネルにおいて段階ごとに活用できるLINEのマーケティングサービスを上図にまとめた。マーケティングファネルの初期の段階「認知・ブランディング」に効果的なのが、2000万人超が利用する「LINE NEWS」を通じて配信する動画広告や、動画の閲覧完了と引き換えに「LINE ポイント」を提供する「LINE ポイント ビデオ」だ。

 「LINEポイントを活用した動画広告は、多いものは1週間で300万~350万の視聴につながる」(LINEコーポレートビジネスグループ広告ビジネス開発部第二アカウントプランニングチームの川代宣雄マネージャー)。新商品の発売のタイミングで認知を取る、あるいはテレビCMと併せてテレビCMが届きにくい層を補完するといった目的で利用されるケースが多いという。

 2016年6 月にLINEが提供を始めた運用型広告「LINE Ads Platform」は、購買や資料請求といった直接的に顧客の獲得に活用できる。配信面がLINEの関連サービスであれば、LINEの利用データから推測した性・年代、興味関心カテゴリーでターゲットを絞って配信できる。現在、配信面はLINE NEWS、LINE上のタイムラインと「その他」のメニュー内と限られるが、12月末にはキュレーションサービス「NAVER まとめ」のアプリにも配信面を広げる予定だ。

 さらにターゲティングメニューの充実も図る。コーポレートビジネスグループLINE Ads Platformビジネス推進室の池端由基セールスマネージャーは、「2017年には、LINE公式アカウントで既に『友だち』になっている人を対象として、あるいは除外して、広告を配信できるようにする」と明かす。既存の友だちを除き、新規の利用者にだけアプローチするといった活用法も可能になる。

 このように、LINEにはマーケティングファネルの各領域で活用できるサービスラインアップが備わっている。「もはや、スマートフォンこそが消費者にとってのファーストスクリーンになっている。そのスマートフォンで最も利用されるLINEで、フルファネルのマーケティングを実施する必然性は増している」とLINE上級執行役員の田端信太郎氏は言う。

 ただ正直、現時点ではサービス間の連携が弱い。例えば、LINE ポイント ビデオで動画を見た人に対して、LINE Ads Platformでリターゲティング広告を当てるといった、直接的な連携はできない。LINEもここに課題を感じている。「プライバシーを優先して、積極的に開発してこなかった面もある。技術的にはスタンプを使っている人に対して、リターゲティング広告を配信するといったこともできる。サービスを横断的に活用できるように2017年は開発を強化する」(田端氏)。

このエントリーをはてなブックマークに追加 ツイッターに投稿する Facebook mixiチェック

ログイン

記事をお読みになるには購読申し込み後に、ユーザーID、パスワードの登録が必要です。

登録・変更

最新号

  • 年間購読のご案内
  • カートに入れる
  • 編集部へのご意見、お問い合わせ

日経デジタルマーケティング

メールマガジンのお申し込み