三菱重工業は、ドイツのクルーズ客船運営会社、アイーダ・クルーズ向けに、次世代大型クルーズ客船の2番船「アイーダ・ペルラ」を長崎造船所(長崎市)で建造し、4月27日に引き渡した。独自システムで燃費性能を向上させるなど、最先端の環境技術を搭載している。三菱重工は大型客船事業からの撤退を決めていて、最後の大型客船になった。

 2016年3月14日に引き渡した同型の1番船「アイーダ・プリマ」に続く、アイーダ・クルーズ向け大型クルーズ客船で、三菱重工はアイーダ・クルーズから受注した2隻の建造を終えた。アイーダ・ペルラはスペイン・マヨルカ島に向けて5月3日に出航した。総トン数約12万5000t、全長300m、船幅37.6mで18のデッキがあり、客室数は1643室となる。

 独自の省エネシステム「三菱空気潤滑システム(MALS)」を搭載した。ブロア(送風機)を使って船底から吹き出した空気が細かい気泡になり、カーペットのように船底を覆う。これによって航行する際の船体と水の抵抗を低減して、燃費性能を高められる。加えて、推進システムの「ポッド推進装置」で燃料消費量を抑える。

 ポッド推進装置は、電動モーターを内装する繭のような形状(ポッド)に取り付けたプロペラを回転させて燃料消費量を低減する。プロペラ軸がなく振動や騒音も小さくなる。このほか、LNG(液化天然ガス)燃料供給装置、最新の排ガス浄化装置、排熱を利用してエネルギー消費を抑制する空調システムなどさまざまな省エネ技術を導入した。

(日経BP環境経営フォーラム

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