富岡 修(日経エコロジー)

社会貢献の理念と環境負荷の低いレンタル事業で成長してきたが、業績は頭打ち。高度な課題解決や超高齢化社会の到来に向けてシニア事業を強化し、再成長を目指す。

 ダスキンはCSV(共有価値の創造)経営の先駆けといえる。理念の中に「他人に対しては喜びのタネまきをすること」という一節があるように社会貢献を強く意識している。

 そんな同社だが業績は伸び悩んでいる。ダスキンの2017年3月期の連結売上高は1618億円、同営業利益は60億円だった。前期比で連結売上高は33億円(前年比2.0%)減少し、同営業利益は6億9700万円(前年比13%)増加した。

■ ダスキンの業績推移

 同社は、主に2つの事業領域からなる。清掃用具のレンタルや家事代行、高齢者の生活支援サービスなどを提供するクリーン・ケアグループと、「ミスタードーナツ」でおなじみのフードグループだ。

 2017年3月期の減収はフード事業の落ち込みが大きい。既存店舗の売上高の減少と不採算店舗の閉店に伴う稼働店舗数の減少が響いた。2017年3月期の売上高は401億円で、前期と比べて8.8%減収した。営業損失は前期と比べて改善したものの、6億8400万円の赤字だった。

■ 事業領域別の売上高の割合

 フードグループの落ち込みを支えているのが、売上高の約7割を占めるクリーン・ケアグループである。

 同事業の強みは、経営理念に共感して加盟したフランチャイズ事業者を中心に全国7395店(2017年3月末時点)の営業拠点を設け、「お客様係」と呼ぶスタッフが2~4週間に1度、顧客を訪問するモデルにある。お客様係は事業所向けが約1万人、家庭向けが約5万5000人に上る。定期訪問で顧客の要望を細かく拾って商品やサービスを拡充してきた。