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EMFリポート

2016年11月21日

リコー オフィスから地域の課題解決へ

半沢 智(日経エコロジー)

持続的な成長のために、新規事業の創出が課題となっている。全国の販売拠点を活用し、地方創生を事業成長に結びつける。

 2016年10月5日、リコージャパンが、福井県坂井市、福井銀行、福井信用金庫と「地方創生に係る包括的連携に関する協定」を締結した。

 坂井市は、福井県北部に位置する人口約9万2000人の都市である。同市の悩みは人口減少だ。近隣の石川県や隣接する福井市などへの転出に歯止めがかからず、2005年をピークに人口が減り続けている。この傾向が続いた場合、2060年には現在の66%にまで人口が減少するという。このままでは、都市機能の維持どころか、市の存続そのものが危ぶまれる─。

■ リコーが地方自治体や金融機関との連携を推進
一番右がリコージャパン執行役員の松坂善明氏

 同市のこうした悩みを解決すべく立ち上がったのが、リコーの国内販売会社であるリコージャパンだ。同社は、2015年5月に発足させた坂井市総合戦略推進会議に参加し、同市が2016年3月に策定した「坂井市まち・ひと・しごと創生総合戦略」の策定を支援してきた。

 リコージャパンが取り組むのは、坂井市の産業振興、雇用創出、観光拡大、定住促進など全8項目である。具体的な施策は今後詰めていくが、リコージャパン社会インフラ事業本部・社会イノベーション部の大塚哲雄部長は、「自社のノウハウをフル活用することで、地域に合わせた様々な支援策を提供できる」と自信を見せる。

地方自治体との連携協定は3例目

 観光拡大策の1つとして検討しているのが、首都圏などで開催する地域発信イベントの企画・運営だ。

地域の魅力を疑似体験

 すでに成功例も出ている。2016年7月に都内の複合施設で開催した同市のプロモーションイベントでは、企画から運営をリコージャパンが担った。特徴は、単なる物販ではなく、デジタルサイネージやデジタルカメラなど、同社が扱っているIT機器を活用し、体験型のイベントを実現させたことだ。

 例えば、360度の風景を1つの映像に収められる全天球型カメラ「シータS」。このカメラで坂井市の観光名所である丸岡城の天守閣から見える風景を撮影しておき、その映像を専用のスコープで見ると天守閣にいるような体験ができる。東京観光に来ていた外国人に好評で、インバウンド客の誘致に手応えがあった。

 このイベントは、1週間で約2万5000人の集客に成功した。坂井市の担当者からは、単なる物販ではなく、地域の魅力を体感してもらえるイベントになったと評価された。

 そのほか、国際会合や学会総会などの運営ノウハウを生かし、国内外から会合を坂井市に誘致する。スマートフォン用アプリケーションの開発ノウハウは、外国人観光客向けの翻訳システムなどに活用できる。同社が扱うITソリューションを総動員して、地域活性化に取り組む。

 地方自治体との協定締結は、2015年9月の奈良県葛城市、2016年9月の宮崎市に次いで、これで3例目になる。今後も、自治体との連携を広げていく計画だ。

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