日経エコロジー6月号の特集「グリーンAI」起動は、人工知能(AI)が環境活動や環境ビジネスに革新をもたらしている最前線の様子を活写しています。ジャーナリズムの世界では、1つの切り口で物事を眺めることで、現在どのようなことが起きているかを浮かび上がらせる手法があります。今号の特集は、AIという切り口で環境事業の常識が覆りつつある現状を分かりやすく描いています。
 廃棄物処理業者の選別工程でAIとロボットを組み合わせて手選別ゼロにし処理効率を5倍にした例や、AIを活用した精緻な需要予測で食品ロスを3割削減した豆腐メーカーの例がでてきます。このほかゴミ焼却炉の燃焼効率向上やビル・住宅の省エネ、工場の省力化といった分野にも、AIやAIロボットを導入した記事を読むことができます。AIの導入にはコストがかかります。当然、投資対効果を慎重に判断しなくてはなりません。本特集は投資対効果を考えるうえでも、一読の価値がある内容になっています。
 特集以外では物流に関する記事もチェックしてみてください。論点争点では宅配便の再配達防止に関して日本物流団体連合会の村上事務局長とサステナビリティ消費者会議の古谷代表が対談をしています。トレンド&ニュースの冒頭の記事では味の素など大手食品メーカー6社が共同配送に乗り出し、ネスレ日本が気象情報を活用し需要予測の精度を向上させモーダルシフトを推進している記事を掲載しています。どちらも深刻な人手不足が背景にあり待ったなしの対応を迫られています。