平居 義幸 氏(写真:鈴木 愛子)

 2017年4月に新しい中期経営計画「SHIFT 2019 -Fusion-」を発表した。今回の中経の最も大きな特徴は、CSRの概念を整理し直したことだ。これまでは経営理念体系とは別にCSR概念図を作っていたが、これらを一体化して、事業とCSRは別物ではないことを明確に表した。サステナブルな会社になるためにはCSRを果たした上で事業を進めなければならいことを社員に改めて理解してもらうためだ。

 環境中計も新しくした。2019年度までに2013年度比で6%のCO2削減を目標にしている。その延長線上に2030年26%削減がある。6%削減のためには、事業拡大している分を含めて、2013年度から9万3000tのCO2削減が必要になる。そこで今回、通常の設備更新とは別に新たな投資枠を設け、3年間で120億円の省エネ投資を実行する。

 これまでは、省エネ効果が出ると分かっていても、投資負担が大きく、採算基準に合わないために事業所では二の足を踏んでしまうような案件があった。これらに対して、会社として補助する仕組みをつくった。投資回収期間が10年間かかっても構わない。この120億円によって4万tのCO2排出量を削減する。

 他にも、省エネ投資を促進するためのインセンティブとして、1年間で優秀な実績を収めた事業所には社長が表彰する。

 投資案件の候補が既にいくつも上がっており、CO2削減量にして1万8000tぐらいまで見えてきている。例えば、プラスチックの射出成型の工場では、大掛かりな設備更新を計画している。動力を油圧から電動に変えることで大幅なCO2削減になる上、重油のミストが飛ばないために製品の品質向上にもつながる。自家発電にコージェネレーションシステムを導入したり、照明をLEDに換えたりする事業所もある。

SDGsに貢献する製品を認定

 2018年度から、SDGsに貢献する製品を環境貢献製品に追加する。従来から、社内基準を設けて環境に貢献する製品を認定し、その比率の向上に取り組んできた。今回から、SDGsの考え方に沿って社会に貢献する製品も対象に加える。現在、人の健康に寄与する検査薬などを認定できないか検討している。