西村 達志 氏(写真:水野 浩志)

 大和ハウスグループは、2016年3月に環境行動計画「エンドレス グリーン プログラム(EGP)2018」を策定した。これは創業100周年を迎える2055年の目指すべき姿などから策定した「環境長期ビジョン」の実現に向け、2016年度から3カ年の目標と行動計画を定めたものだ。

 具体的には「地球温暖化防止」「生物多様性保全」「資源保護」「化学物質汚染防止」の4つの重点テーマを設け、事業活動を3つに分けて取り組んでいる。

 EGP2018で始めた新しい取り組みは2つある。1つは適用する事業活動に調達を加えたこと。2013~15年度の計画では自社の事業活動と商品・サービスに適用していたのを、原材料の調達などまで範囲を拡大した。

 もう1つはEGP2018をすべてのグループ会社に適用したことだ。1998年に環境行動計画を初めて策定した時は3社だったが、2013~15年度は33社まで拡大した。EGP2018では145のグループ会社すべてを対象にした。

強みを生かしZEBを推進

 2055年の環境長期ビジョンでは、売上高当たりCO2排出量を2005年度比で80%削減し、CO2排出量をネット・ゼロにする目標を掲げている。こうした高い目標を達成するには、調達フローを加え、グループ会社と一丸となって取り組む必要がある。

 大和ハウスグループの強みは、新築戸建て住宅や賃貸住宅に加え、オフィスや商業施設、工場や物流施設などの事業用施設を手がけていることがある。日本政府が策定した2030年度のCO2削減目標のうち、オフィスや住宅などは2013年度比で40%削減するなど目標値が高い。

 温室効果ガスインベントリオフィスのデータによると、2014年度のCO2排出量は、業務その他部門で21%を占め、家庭部門の15%を上回っている。業務部門の削減が急務になっている。

 2017年度はZEHに加えて、当グループの強みを発揮できるZEB(ゼロ・エネルギー・ビル)の普及に注力する。当社は全国でZEBに取り組んだ自社施設を有し、そこでの実証も踏まえてオフィスや商業施設などのZEB化を実現する「D's SMARTシリーズ」を展開している。自社施設をショールームとして顧客にアピールし、業務部門のCO2削減に貢献したい。