井上 綱隆 氏(写真:北山 宏一)

 1970年創業の総合リサイクル企業である。廃棄物の収集運搬から中間処理・リサイクル、最終処分までを自社施設で、ワンストップで提供している。

 2017年は、埼玉県寄居町の中間処理施設「寄居エコスペース」で最新の焼却炉を1月から本格稼働した。これにより焼却炉が3炉になり処理能力の増強と安定稼働を実現しワンストップサービスをさらに強化できた。

 リサイクルやリユースなどの資源循環事業も好調だ。特に2015年10月に稼働した有価物のリサイクルなどを手がける施設「Eスペース」は業容を拡大している。本施設はケーブルテレビ会社のジュピターテレコム(JCOM)と連携して展開し、使用済みのセットトップボックス(受信装置)を主に回収している。最近では他の会社からノートパソコンや金融機関のATMなどの回収も増えている。施設はもちろん、ハードディスクのデータ消去など強固なセキュリティー体制を構築していることが評価されている。同施設では障がい者を積極的に雇用している。人数は稼働時の約20人から、3倍の約60人に増えた。この取り組みはリサイクルと社会貢献を両立する理念を体現しており、2018年も一層の充実を図りたい。

社有林活用し森林事業を強化

 森林事業も強化している。群馬県高崎市に約1000haの社有林を保有している。2012年に一般社団法人のフォレストック協会の認定を取得した。これは森林保全などを通じ、森林から創出されたCO2吸収量クレジットを認証する制度だ。当社はJCOM電力と連携し、CO2吸収量クレジットを購入してもらっている。持続的なスキームが評価され、2017年11月の更新で「森林の管理・経営評価」が66点から81点へと向上した。

 食の事業も展開している。かやぶき屋根の古民家を移築した温泉旅館を群馬県で運営し、そこで有機農業で栽培した食材を使った料理を提供している。日本文化の継承と観光客を呼ぶことで地域に貢献したい。

 当社は非上場だが、環境と社会に配慮する「ESG経営」を強く意識している。2018年はそれに磨きをかけつつ、創立50周年を迎える2020年に向けて中長期の事業計画策定や、次なる設備投資の準備を進めたい。