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インタビュー

2017年10月10日

リコー代表取締役 社長執行役員 CEO・山下 良則氏「明快な目標設定が元気を生み出す」

聞き手/田中 太郎(日経エコロジー編集長)

2017年4月の社長就任とほぼ同時に長期の環境目標を発表、RE100にも参加した。環境問題や社会課題の解決を経営にどう位置付けるのかを聞いた。

山下 良則(やました・よしのり)
1957年兵庫県生まれ。80年広島大学工学部卒業、リコー入社。画像生産事業本部生産総括センター長、Ricoh Electronics,Inc(米国)社長、常務執行役員総合経営企画室長、取締役副社長執行役員ビジネスソリューションズ事業本部長などを経て2017年4月から現職
写真/鈴木 愛子

――社長就任と同じ4月に、「バリューチェーン全体の温室効果ガス排出ゼロを目指す」「製品の省資源化率93%」といった2050年目標を発表しました。

山下 良則氏(以下、敬称略) 会社の実行力を上げるためには、明確な目標をビジョンとともに打ち出すことが経営にとって非常に大事だと以前から考えていました。社長に就任してからすぐに決めて、発表しました。目標が明確になると、達成するための課題が見えてきます。取り組まなければならない課題が社員の腹に落ちれば、実行力は高まります。目標が長期であるほど長期的な対策、バラエティに富んだアイデアが展開できます。

遠慮が美徳ではなく、志が美徳

――同時に事業活動で使用するエネルギーを100%再生可能エネルギーで賄う「RE100」への参加を表明しました。これまではアップルやグルーグルなど海外勢ばかりで、日本企業では初めてです。

山下 1つにはパリ協定合意やSDGs(持続可能な開発目標)による社会課題の解決という大きな流れに付いていくのではなく、リードする立場でいたいという意志を表明するためです。2つ目は環境に関連する商品やリコー環境事業開発センター(静岡県御殿場市)での活動を社内的に後押ししたいというのがあります。3つ目はESG(環境・社会・ガバナンス)投資です。欧州や米国では非財務情報の評価の比重が高まってきています。ESGへの姿勢を見せ、企業評価を上げる狙いがあります。最後に、エネルギーの需要家として再エネへの投資を特に日本で政府と一緒に進める意志表明です。

――どちらも今できることの積み上げでは打ち出せない目標です。どのように決断したのですか。

山下 そうですね。スタッフから提案があったときに、「まだ早い」とは全く思いませんでした。私は米国や欧州に駐在したことがありますし、日本では難しいということは分かっていました。その意味では、決断には思い切り必要でしたが、これはトップだから決められることです。2050年に向けてできないことではないとも思いました。

 当社の場合、できたことを発表するという遠慮がちな体質があります。しかし、遠慮を美徳にするのではなくて、志を美徳にする。社長というポジションに就いた時に、意識して姿勢を変えました。

 打ち上げ花火のようなことはしないけれども、よく考えてその方向に進もうと決めたことならば、「本当にできるのか」ということでも目標を明らかにします。そうするとどんな効果があるのかというと、若い人たちが元気になるんです。海外の社員も元気になりますね。

 環境経営のリーディング・カンパニーとして評価された頃から比べると、ちょっと後退したような印象があるかもしれません。しかし、体質は全く変わっていませんし、十分なリソースと能力を持っていると思います。その自信があったことも決断できた理由ですね。

――どんな場面で若い人の元気を感じたのですか。

山下 社長になる前から私は若手チームと飲みに行くことが比較的多かったです。そういう人たちと飲み会をやると「よくやりましたね」と嬉しそうに言う人もいます。彼らに良い活動目標を与えることが大事ですね。

 まだ確定はしていませんが、フランスのトナー工場で2019年に再エネ100%にしようかという案が上がっています。その話を日本ですると、「(再エネが普及してコストがかからない)フランスだから」という答が返ってきます。では沼津事業所(静岡県沼津市)ではどうかと聞くと10億円かければ80〜90%にできると言う。そういうアイデアを持っているのです。

 自分たちの工場を再エネ100%にするためにどんなアイデアがあるのか、外部からどんな技術を持ってくるのかと考えるだけでもわくわくするじゃないですか。達成すべき目標値が明快で、社会にとって、またはリコーにとってどのような意義があるのかが分かると、人は120%、130%の力を出せます。

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