スマホで写真を撮り、メニューを選ぶだけで総カロリー数を弾き出す――会員数115万人を超える食事管理アプリ「あすけん」には、革新的な健康管理機能が搭載されている。サポートするのはAI(人工知能)を用いたソニーの画像解析技術。アプリを提供するウィットのキーパーソン、天辰次郎氏にテクノロジーが変えていく“食×健康の未来”について聞いた。

Q:食事のカロリー計算に画像解析技術を採用しています。技術を提供するのはソニーですが、そもそものきっかけは?

ウィット執行役員
あすけん事業部マーケティング統括
天辰次郎氏

当時、ソニーで食事の画像解析技術研究を進めていらっしゃったのですが、大量の食事写真・メニューデータを保有している「あすけん」に研究・開発協力会社としての関心を持っていただいたのが始まりです。弊社が写真などのデータを集め、ソニーが画像解析技術の研究開発を行い、出来上がった解析エンジンをあすけんに導入、実際にユーザーに使っていただき結果をフィードバックするという役割分担をしています。

Q:食事の画像解析は2012年から実証を開始して、2016年にはスマホアプリでサービス化しました。具体的にはどのような内容なのでしょうか。

ユーザーが食事を撮影するか、または撮影済みのライブラリから読み込むと「画像解析」のボタンが現れ、このボタンを押すと画像を解析してくれます。特に優位性があるのは、どこに料理があるかを検出する部分です。

通常、一食で複数の料理を食べますよね。他のアプリでは、例えばサンマとご飯と味噌汁を別々に撮影しなくてはなりませんが、あすけんでは1回撮影すればすべての料理を自動的に検出してくれます。

検出技術も進化を続けています。以前は皿単位でしか認識できませんでしたが、今は例えばカツとサラダのセットがワンプレートに盛り付けられている場合は、それぞれを区別できます。

画像解析の画面。料理ごとに枠が振られて単品で認識しているのがわかる

Q:解析後のステップはどのようなものですか。

2008年のサービス開始以来、弊社で蓄積した食事メニューが10万データ存在します。撮った写真が、例えば「焼き魚」と判別されたら、鮭なのかサンマなのかアジなのかなど候補が表示されます。そこからユーザーが食べた物を確定すれば、カロリーなどの栄養素が算出される仕組みです。

昨年(2016年)の公開以降は“未来を感じる技術”という感覚でユーザーの方からもご好評いただいています。