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食に対する先入観を取り去ってみれば

(2017/03/28)

 社会派レシピスト、食の探偵団・団長、のサカイ優佳子です。

♪サンドイッチの中身は意外にも・・・!

 大学生の頃、高校の同級生Mの家に遊びに行った時のこと。Mのママは、今から30年以上も前にキッシュを作ってくれるような先進性と料理センスを持っていました。その日、「優佳ちゃん、ゆっくりしていってね。私は用事があるから留守にするけれど、サンドイッチを作っておいたからお昼に食べてね」と言い置いて出かけたのでした。

 「今日のサンドイッチはなんだろう?」とワクワクしながらラップを外した食いしん坊の私は仰天しました。一口サイズに小さく切った二種類のサンドイッチは、奈良漬の薄切りとバター、焼き海苔とバター。たぶん他にもスープかサラダを用意してくれていたと思うのですが、衝撃が大きすぎて記憶にありません。奈良漬?海苔?サンドイッチに?
でも。食べてみると美味しいのです。さすがMのママ!と思ったものでした。

♪冷蔵庫にありそうなものでオープンサンド

 2002年から、食育ワークショップ「食の探偵団」を全国各地で開催してきました。栄養にはあえて触れず、五感で感じること、感じたことを言葉にすること、日々の食と社会とのつながりを意識すること、をクイズやゲームの形にしたプログラムを開発した参加型です。その中に「冷蔵庫にありそうなものでオープンサンドを作ってみよう」というプログラムを採り入れたのは、その経験からでした。

 先日、食に関する活動をしている大人20数名を対象にしたミニワークショップで、これをやっていただきました。当日用意したのは、マーマレード、海苔の佃煮、ハム、奈良漬。この中で食パンと合わせてベストと思える組合せを参加者の皆さんに考えていただこうというわけです(もう少し本格的にやる場合は、もっと多くの食材を用意します)。

 「意外に美味しいわね、この組合せ」と言った声があちこちから上がります。中に、奈良漬は苦手で食べられないという男性がいました。が、10分後には「この4種全部あわせたらいい感じですね。奈良漬の食感がアクセントになります。美味しいです!」と発言。

♪新しい味に出会う挑戦

料理に何をトッピングするかを子どもと一緒に考えてみるだけでも楽しい

 先入観にとらわれず、いろいろな食材の組み合わせを試してみること。そうする中で新しい美味しさに出会ったり、今まで嫌いと避けていたものが食べられるようになることもあるかもしれません。今あるものの組合せで美味しい料理を作ることは、日々の食卓を考える際に実はとても大事なことだと思うのです。食材を無駄にせず家計に優しいわけですから。

 家庭でも、「今日うちにあるのはこれだけ。これでどんな美味しいご飯ができそうかな?」と遊び感覚で家族で組合せを考えてみるのはどうでしょう?子どもたちはきっと喜んで新しい美味を「発見」してくれると思いますよ。

お知らせ

9月22日にサカイさんの新刊が発売されました。「毎日食べたい乾物ヨーグルトレシピ決定版」(世界文化社)。

乾物をヨーグルトで戻すという食べ方を提唱したサカイさんならではの、とっておきレシピが多数紹介されています。肉や魚と合わせた主菜やスイーツ、朝食レシピまで毎日の食卓のヒントが載っています。

サカイ優佳子ホームページ : http://yukakosakai.net

DRYandPEACE(代表理事:サカイ優佳子)のホームページ:http://dryandpeace.com

********サカイ優佳子(さかい・ゆかこ)プロフィール 「五感を重視した食育ワークショップ『食の探偵団』を2002年より田平恵美とともに主宰。田んぼを残したいという思いから07年より米粉の利用法の提案を続け、11年からは『乾物は未来食』という思いから伝統的乾物の新しい使い方や、世界各地の乾物の知恵、料理法の研究を開始。DRY AND PEACEプロジェクト推進中。著書に『感じる食育 楽しい食育』『米粉ランチ』等。
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