クローズアップ

複雑な立地を前向きに捉えて設計した「アクア スポーツ&スパ」

米ランドスケープデザイナー・建築家のコー氏が手がける

米ロサンゼルス在住のランドスケープデザイナーで建築家のクリストファー・コー氏(コー・アーキテクチャー・インターナショナル代表)  以下、写真は同社提供

 東京・二子玉川に2016年6月にリニューアルオープンした会員制フィットネスクラブ「アクア スポーツ&スパ」(運営はザ・スポーツコネクション)のデザインが注目されている。米ロサンゼルス在住のランドスケープデザイナーで建築家のクリストファー・コー氏が手がけたもので、マンションや住宅に囲まれ、しかも国道246が隣接するという急斜面の中腹に建物が位置するという複雑な立地を、むしろ変化に富んだエリアと捉えて新しい施設の開発に活かした。

 同クラブは1982年に設立されたが、施設の耐震化や老朽化などのため全面的なリニューアルが求められていた。コー氏による日本での初のプロジェクトで、「プライベートクラブでありながら、中が見えるという透明な建物を作ることで、パブリックに対しての存在感と協調性を生み出した。穏やかでシャープなコントラストを持つ外観は、都会の喧騒と静けさを投影する空間を意識した」と言う。アクアスポーツ&スパは会員向けに高品質なサービスを提供しようと考えており、コー氏は実用的なフィットネスクラブの機能と高級ホテル並みの空間のギャップを埋める役割をデザインに持たせようとした。マンションや住宅に囲まれているが、周囲には緑の樹々に囲まれた土地がまだ残っており、そうした環境が建物のデザインを決める上での決め手にもなったという。

「アクア スポーツ&スパ」の外観。6階建でプライベートクラブでありながら、中が見えるという透明な建物を目指した
アクア スポーツ&スパは奥に緑地、手前に住宅地や国道で囲まれているエリアにある