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【ニュース&トレンド】: 2015年12月号

Pentawardsで日本人2人目のプラチナ賞

パッケージデザイン

2015年12月25日(金)

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Pentawards2015でボディ部門の プラチナ賞を受賞した「The Fruits Toilet Paper」。デザインは4種類あり、専用ギフトバッグ付き4個セットが1500円(税別)

 パッケージデザインに特化した世界的コンペティション「Pentawards(ペントアワード)」は9月26日、2015年の受賞作品を発表し、授賞式をロンドンで開催した。「フード」「飲料」など6部門それぞれのトップに与えられる「プラチナ賞」のうち、「ボディ」部門のプラチナ賞を獲得したのは日本のデザイン事務所、ラトーナマーケティング(代表取締役/デザイナー・河原一晃氏)だ。今年で9回目の開催となるペントアワードには、日本の大手メーカーや著名デザイン事務所からの応募も多いが、今回のプラチナ賞獲得は日本人としては過去最高位、2人目となる。

 受賞作品はラトーナマーケティングがデザイン、製造、販売する「The Fruits Toilet Paper」。企業のノベルティーとしてデザインしたもので、2014年9月の発表以来、日本だけでなく世界19カ国で紹介された実績があるという。長方形の包装紙の端をトイレットペーパーの芯の中に差し込みながら巻いただけで、フルーツの断面を表現し、立体感もうまく出している。「包装紙を乱雑に巻いても美しく、より本物に見えるようにデザインを工夫した」(河原氏)。

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ラトーナマーケティングの河原一晃社長は法学部卒で、デザインを専門の学校で学んだ経験はないが、さまざまな業界で営業や企画、プロモーションを経験し、2008年に会社を設立、独立した

 ペントアワードのジェラール・キャロン国際審査員長は、The Fruits Toilet Paperが高く評価された理由を次のように説明する。「トイレットペーパーをギフトに変身させるという大胆な発想や遊び心、フレッシュで勇気あるアイデア、トイレットペーパーであることを忘れさせてしまうような優れたクリエーティビティー」。特に、さまざまな商品が贈り物になる得る日本でも、トイレットペーパーをギフトとしてデザインした大胆な挑戦が、審査員を引き付けた、と言う。

 ラトーナマーケティングは河原氏が1人で経営する小規模のデザイン事務所だ。そんな同社が、世界的なデザインコンペティションで高く評価された事実は、日本の多くのデザイナーたちに勇気を与えるのではないだろうか。

 ペントアワードは「パッケージこそ広告や宣伝以上に重要なコミュニケーションツール」という考えの下、2007年に発足したコンペティションで、世界10カ国のトップデザイナーたちが審査員を務める。

(花澤裕二)

この記事は日経デザイン2015年12月号の一部です。もっと読みたい方はこちら