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寺院消滅

鵜飼 秀徳 著
四六判、288ページ
発行日:2015年5月25日
定価:本体1,600円+税
ISBN:978-4-8222-7917-2
発行:日経BP社
発売:日経BPマーケティング

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寺院消滅 失われる「地方」と「宗教」

あなたの菩提寺がなくなる?
人口減に伴って衰退する寺院経営の現状を、ビジネス誌記者が徹底ルポ

日本には7万7000ものお寺がありますが、実はその多くが存続の危機に瀕しています。地方の衰退が何より大きな原因ですが、地方と都市の格差、核家族化、住職の高齢化と後継者の不足、仏事の簡素化に伴う寺院経営の行き詰まりなどが、そこに拍車をかけています。

本書では、過疎地の宗教崩壊の現場をリポート。日本からお寺がなくなっている現状とその影響をルポします。この中には、若い住職や、米ゼネラル・エレクトリックのジャック・ウェルチ氏と親交の深い元ビジネスパーソンといった、仏教界にイノベーションとも言える新たな動きを起こそうとしている人たちも登場します。

このほか、江戸から戦中、戦後の歴史をさかのぼり、現在の仏教衰退の流れをつくった源流とは何かを分析します。巻末では、各宗門が実施している宗勢調査のデータを公開。過疎地の寺院経営の実情を数字で明らかにします。

解説には元外務省主任分析官の佐藤優氏、インタビューに芥川賞作家・玄侑宗久氏らが登場しています。

お寺やお墓、そして地域の縁を守ろうと必死で努力する僧侶たちの姿と、今だからこそ、仏教に「救い」を求めて集まる現代人の姿が見えてきます。

「宗教が衰退しているのは、死に対する意識が変化しているから、と私は見ている。葬儀を行わず、墓をつくらない人が増えているのは、死に対する意識の変化だ。生のみを追及して、死は無意味であるという発想は間違いだと思う」
――作家・元外務省主任分析官 佐藤優(本書「解説」より)

本誌の紹介

【1章】 地方から寺と墓が消える

  • 島を去る住職、来る住職 ある在家出身僧侶の奮闘記…長崎県宇久島
  • 地方と都市を彷徨う墓地 福沢諭吉のミイラと改葬…東京都ほか
  • 世界遺産の恩恵はどこへ 限界集落の空き寺…島根県石見
  • もう住職はいらない 空き寺で起きる仏像盗難…福島県会津坂下
  • 再建できない被災寺院 政教分離が復興を阻む…宮城県陸前高田
  • 絶滅寸前の尼僧 尼寺に拾われて…長野県・京都府・愛知県ほか
  • 〔賢人に聞く 1〕 宗教は「時代遅れ」でもいい 作家 玄侑宗久氏
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【2章】 住職たちの挑戦 

  • 「ゆうパック」で遺骨を送る時代
  • 火葬場で読経10分、増える「直送」
  • 「本当に感動する葬儀をやりたい」
  • 多摩ニュータウンにできた“民家”寺院
  • 企業人が仏教界を立て直し
  • 〔賢人に聞く 2〕 25年後に35%の宗教法人が消える 國學院大学 石井研士氏
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【3章】 宗教崩壊の歴史を振り返る

  • 寺は消えてもいいのか
  • 鹿児島が迎えた寺院・僧侶の「完全消滅」
  • 国家と宗教の争い
  • 戦争に加担した日本仏教
  • 農地改革に翻弄された寺
  • 寺がサイドビジネスに手を出す理由
  • 〔賢人に聞く 3〕 僧侶に「清貧さ」は必要か 全日本仏教会 戸松義晴氏
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【4章】 仏教教団の調査報告

  • 浄土宗 過疎地にある正住職寺院へのアンケート
  • 曹洞宗 宗勢調査・檀信徒意識調査
  • 浄土真宗本願寺派 宗勢調査
  • 日蓮宗 宗勢調査
  • 臨済宗妙心寺派 被兼務寺院調査
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  • 【日本仏教史】
  • 【解説】作家・元外務省主任分析官 佐藤優

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