日経ビジネスの過去の好評記事

  • 2018年2月19日号

    社員の賞味期限 増える「歳だけ重ね人材」

    企業の現場で生え抜き社員が「お役御免」を言い渡される事例が目立ち始めている。経営戦略の修正や新規事業への進出を図る上で、プロパー社員に頼らず、有能な人材を外から獲得する企業が増えているからだ。ITやAIによる技術革新、グローバル化に伴う競争環境の変化、専門知識の欠如……。「プロパー社員が時代に対応できない理由」として挙がる指摘は様々。だが、多くの生え抜き人材が伸び悩んだ本質的な原因は、「企業の中から、定型的な仕事(マックジョブ)が減り、創造性の高い仕事(クリエーティブジョブ)が増えた結果、“社員としての賞味期限”を維持するのが難しくなったこと」にあるとの声が少なくない。期待されて入社しながら伸び悩み、活躍せぬまま一線を退く──。そんな「歳だけ重ね人材」を増やさないため、また自らがそうならないため、企業と個人がすべきことを考える。

  • 2018年2月12日号

    見えてきたクルマの未来

    人間がハンドルを握ってクルマを運転する光景は、遠からず消え去る。未来のクルマを操るのは、判断能力を備えたAI(人工知能)と半導体だ。その「頭脳」を支配する企業は、莫大な富と権力を握ることになる。監視カメラやVR(仮想現実)を得意とするベンチャーが名乗りを上げ、パソコンやゲーム、スマートフォンを制した王者たちが殴り込みをかける。自動車メーカーは主導権を手放すまいと、新興勢力を警戒する。野望が激突する競争の構図からクルマの未来が見えてきた。

  • 2018年2月5日号

    幸せ100歳達成法 長寿リスクを越える

    人生100年時代──。にわかに耳にすることが増えた言葉だが、イメージは湧くだろうか。医学の進歩に感謝する一方、長い老後には不安を抱くかもしれない。前代未聞の長寿社会に、前の世代の生き方は、もはや参考にならない。年金不安、退職後の生活、社会・家族との関わりなど、課題も山積している。どうすれば将来100歳を迎えるあなた自身を幸せにできるか。今から少しばかり考えてみよう。

  • 2018年1月29日号

    世界で勝つ!ロビー活動 トランプ、自動運転、新興国…

    政治家との癒着に袖の下──。ロビー活動にはこんなイメージがつきまとう。だが、米国では合法的な政治活動であり、欧州でもロビイストが活躍する。日本企業は、もう背を向けてはいられない。世界を見渡せば、トランプ米政権の誕生で保護主義の波が押し寄せている。通商摩擦を避けるには、相手国を説得する術(すべ)が必要だ。自動運転など既存のルールや制度を壊す新技術も次々に生まれている。新たなルール作りの議論を主導するのも、ロビー活動である。制度や規制が未整備の新興国市場の開拓にもそのやり方は通用する。日本企業が世界で勝つためのロビー活動とは。その最前線を追う。

  • 2018年1月22日号

    「おもてなし」のウソ やればやるほど顧客は逃げる

    東京五輪を控え、日本のおもてなしを誇る声が高まっている。しかし今や的外れになったサービスを思考停止で続けている例も少なくない。独り善がりの供給者論理は、製造業や金融も含む産業全体の課題でもある。日経ビジネスが日本のサービスを検証し、真の顧客満足の突き止め方を探る。

  • 2018年1月15日号

    ダイソンが見たEV大競争

    英ダイソンが、EV(電気自動車)への参入を表明した。技術とデザインの力で世界を席巻してきた家電メーカーの挑戦状。創業者ジェームズ・ダイソン氏は、既存の自動車業界への不満が原動力だと明かす。EVには異業種の参入が相次ぎ、業界を一変させる次世代電池の開発も進む。従来のクルマ以上の新たな価値を、EVは提供できるのか。社会課題を解決するイノベーションを競う、異種格闘技にも似た顧客争奪戦が始まった。

  • 2018年1月8日号

    甦れ!ニッポンの品質

    日産自動車、神戸製鋼所、SUBARU、三菱マテリアル、東レ……。昨秋以来、日本を代表する名門企業の品質問題が相次いでいる。無資格者を最終検査に従事させたり、不適合品を納入したり。製品安全には影響しないと、高をくくったかのような「不正」が目立つ。むしろ、それが「不正」であるという自覚すらないようにも見える。こうした小さな綻びが積み重なって蔓延する「品質軽視」の風潮。世界に誇るニッポンの品質の優位性は揺らぎ始めている。新年を迎えた今こそ、もう一度、原点に立ち返ってみるのも悪くない。日経ビジネスはあえて言う。「甦れ!ニッポンの品質」。

  • 2017年12月25日-2018年1月1日合併号

    「家族」を考える つながりの再構築

    これまで、当たり前の存在だと思っていた「家族」。その人数が1人、またひとりと減り続けている。高度成長期に比べ同居率が5割から1割へ、出生率が半減近い水準まで急低下し、残った家族も、「個」に閉じこもったまま孤立する。そんな「つながりのない人々」は、果たして家族なのだろうか。そもそも、「家族」とは何なのか。戦後、企業と国家の成長を支えた「日本の家族」は、時代の変化で解体され、そして再生へと向かい始めた。新しいつながりの萌芽は、未来社会への扉を開けようとしている。

  • 2017年12月18日号

    謝罪の流儀 2017 日産、神鋼は何を間違えたのか

    2017年、品質を巡って製造業の不祥事がドミノ倒しの様相を呈した。企業姿勢や隠蔽体質を疑問視されているのに、「安全性に問題はない」と謝罪会見で主張し反感を買う経営トップ。時代が求める企業倫理と、自社の論理が乖離した瞬間、社会からの企業への批判は一気に沸騰する。炎上する対応と収束につながる対応との違いはどこにあるのか。フェイクニュースやAIの暴走など、異次元のリスクが生まれつつある中、企業に求められる新たな「謝罪の流儀」を探る。

  • 2017年12月11日号

    2018年大予測 ここまで変わる「世界の形」

    26年ぶりの株高から北朝鮮によるミサイル発射まで、様々な出来事に明け暮れた2017年も大詰めを迎えた。新たな年は、従来の延長上にはない変革の幕開けの1年になりそうだ。背景にあるのは、加速度的に進む技術革新。AI(人工知能)やロボット技術、宇宙開発などの未来技術が次々萌芽し、社会の諸問題を解決すると同時に、企業と個人にかつてない競争環境を突き付ける。世界はどこまで変わるのか。選りすぐりの予想家たちと展望する。

  • 2017年12月4日号

    英語公用化の虚実 TOEIC500点で生き残れるか

    楽天の英語公用語化宣言から7年。英語活用の第2次ブームが、やってきている。トップの号令で英語公用語化への準備を進めるのは資生堂だけではない。中小企業からスタートアップまで、英語を仕事に積極活用する企業が相次ぐ。だが、TOEICスコアの偏重や拙速な英語活用の推進には副作用もある。英語ができるか否かで組織が分断され、社員のやる気をそぐリスクをはらむ。AI(人工知能)の進化で、機械が代わりに話してくれる未来も目前に迫っている。ビジネスの武器になり、AIにも淘汰されない、本当に必要な英語力とは?

  • 2017年11月27日号

    農業で解決 日本の課題

    長らく「閉ざされた産業」だった農業の改革が急ピッチで進んでいる。農地の大規模化から企業参入の緩和、JA改革、スマート農業の加速、官民挙げての輸出促進。一連の動きを受けて、増加傾向にあるのが新規就農者だ。その中には、今の社会で行き場を失った人たちも少なくない。企業をリストラされた人、介護離職を余儀なくされた人、震災や洪水の被災者、働き場所を失ったシングルマザー、病を患った人、子供の教育に問題を抱えた人……。農業は彼らを受け入れ、その結果として少子高齢化など日本の様々な課題を解消する力を持つ。「最後の成長産業」農業が秘める、知られざる潜在力を取材した。

  • 2017年11月20日号

    現金消滅 あなたの仕事も消える

    「お金って、昔は紙でできていたんですか?」将来、若者がこう尋ねる時代が来る。紙幣や硬貨を介してモノの価値を交換する貨幣制度は今、大きな転換点に立つ。スマートフォンの普及でモバイル決済が加速し、現金離れが進む。ビットコインに代表される仮想通貨の普及も現金消滅を後押しする。経済の基本構成要素である通貨制度の変容は、社会の激変に結びつく。逆らうことのできないこの流れは、大きなビジネスチャンスの到来でもある。

  • 2017年11月13日号

    失敗の法則 プロジェクトが止まる5つの理由

    高い品質を保ちつつ、コストと期限をきっちり守って納入する─。日本企業が大事にしてきた「約束事」が次々に破られている。神戸製鋼所や日産自動車の不正は、ほんの氷山の一角にすぎない。深刻なのは、数千億円を投じた巨大プロジェクトの失敗が相次いでいることだ。“羽ばたけない” 航空機と完成しないプラント、動かないシステムはなぜ生まれたのか。小さな綻びは、やがて企業を揺るがす致命傷へと拡大する。現在進行形でトラブルと格闘する企業から、失敗の法則を探る。

  • 2017年11月6日号

    それは訴えても ムダ 「勝てる裁判」「負ける裁判」

    情報ネットワークの拡大、消費者の権利意識拡大、グローバル化による新手の競合出現……。企業を取り巻く環境の変化に伴い、ここ10年、経営層の「頭痛のタネ」が急増している。企業を脅かす新たな経営リスクは以下の通り。①無責任な取引先 ②事実無根のネットの悪評 ③しつこいモンスター顧客 ④当局の理不尽な見解 ⑤利益を奪う海外の模倣企業 ⑥悪意と知識を持つ問題社員 いずれも、甘く見るとたちまち会社に暗雲が垂れ込める厄介な相手ばかりだ。「日本は法治国家なのだから、いざとなれば訴えればいい」。そう考える人もいるだろう。だが、この国の裁判は、必ずしも新しい経営リスク向けに設計されていない。「電脳時代」および「権利過剰時代」の法律知識と有効策を取材した。

  • 2017年10月30日号

    最強「社会インフラ」 コンビニ大試練

    生活に欠かせない「社会インフラ」となったコンビニエンスストア。順調にみえる成長の裏側で、日本に登場して以来、最大の試練に直面している。過去10年ほどで店舗数が爆発的に増え、ビジネスモデルが綻び始めたのだ。これは食品や日用品メーカー、金融から物流まで、関連する全ての産業に関わる問題だ。消費者の期待を裏切らずに難局を乗り越えるには、大きな変革が不可欠になる。

  • 2017年10月23日号

    ビジネスパーソンに聞く 後悔しない航空&ホテル 5000人満足度ランキング

    日々、世界を、そして国内を飛び回るビジネスパーソンにとって、どのエアラインに乗り、どのホテルに泊まるかは、出張先での仕事の生産性を大きく左右する。そこで本誌は、エアラインについては3年ぶり、ホテルについては5年ぶりに大調査を実施した。5000を超える利用者の声からは、航空・ホテル各社が急速に変わる事業環境に対応しようと、顧客満足度を上げるために"究極"のサービス競争を繰り広げている姿が浮かび上がった。今、選ぶべき「後悔しない航空&ホテル」を明らかにする。

  • 2017年10月16日号

    トヨタは変わったか? 実像を知る100人の証言

    レーシングスーツを身にまとい、ヘルメットを左脇に抱えて背を向く男。表紙を飾ったこの男の視線の先には何が見えているのか。トヨタ自動車社長、豊田章男氏。世界で36万人の従業員を率いる。クルマの電動化、自動運転、シェアサービス……。新技術や新サービスが次々に生まれる大変革期をトヨタは乗り切れるのか。裾野の広い自動車産業だ。トヨタが変革できなければ、何百万人に影響が及ぶ。だからこそ、日経ビジネスはトヨタの実像を知る人たちに話を聞きたくなった。トヨタは変わったのか、と。

  • 2017年10月9日号

    新成長産業 KADEN シリコンバレーも熱視線

    「家電」産業が活気を取り戻した。国内外のベンチャーがヒット商品を連発し、シリコンバレーの起業家は「味覚」を次の標的に据える。新興勢力が世界を舞台に大乱戦を繰り広げる状況は、家電よりもむしろ、「KADEN」産業と呼ぶにふさわしい。もちろん、国内の大手メーカーも黙っていない。テレビでの敗北から苦戦を続けてきたが、ついに逆襲に動く。新たな成長市場を制するのは誰か。

  • 2017年10月2日号

    アマゾン ベゾスに見える未来

    この物語は、現実のストーリーである。ウォールストリートで高給の職にいた男は、ネット時代の到来を予感した。そして職を捨て、米大陸を横断して西に向かう。西海岸の小さなガレージ、そこでネット書店を開いた男、ジェフ・ベゾス。それから23年の時が流れた。「想像の帝国」は現実となり、その影響力があらゆる「王者」を揺さぶる。ボーダーズ、トイザらス……。一世を風靡した巨大流通が一つ、また一つ倒れていく。クラウドの世界では、グーグルやマイクロソフトが追いつけない牙城を築いた。だが、それはまだ夢の途中かもしれない。終着地は楽園なのか、それとも独裁の暗黒郷なのか。

  • 2017年9月25日号

    寝るな日本人 国は夜から衰退する

    産業界で蔓延する人手不足への懸念。今、本誌が「いずれその心配はなくなるかもしれない」と主張しても、誰も信用しないはずだ。大胆な主張をする根拠は「女性や高齢者、外国人の活用が進むから」ではない。人材不足を心配する必要がないほどの勢いで、内需市場が縮む恐れが強まってきたからだ。人手不足ならぬ「市場不足」がいち早く顕在化しているのが夜間市場。日本を代表する歓楽街も、バブルの頃は華やかなりしナイトスポットも、24時間眠らぬはずの“郊外やんちゃタウン”も軒並み閑古鳥が鳴き、その縮小は「昼の産業」にまで影響を与えつつある。世界の歴史を振り返っても、「夜の経済」の消滅は国の衰退の始まり。企業と個人がすべきことを考える。

  • 2017年9月18日号

    もう銀行はいらない メガを蝕む“生活習慣病”

    銀行が産業界を支え、日本経済の成長を主導してきたのは遠い昔。優良企業からは頼りにされず、不振企業の再建でも存在感は薄れる一方だ。見かけの業績こそ高水準だが、外部環境の変化は銀行を静かに蝕んでいる。一朝一夕には治らない“生活習慣病”に気づき、メガバンクを筆頭に改革に乗り出した。金融とIT(情報技術)を融合させたフィンテックの台頭で、銀行機能の「独占」も崩れ始めている。銀行は歴史的な役割を終え、静かに滅ぶのか。変革を遂げ生き残るのか。前例が通用しない戦いが始まっている。

  • 2017年9月11日号

    企業は分かってない! 若者消費のウソ 知られざるブームの発火点

    「若者はお金を使わない」──。そんな認識が、企業の間で定説になっている。「若者の街」=渋谷では、若者より訪日外国人が目立ち、ブームの火付け役だった「SHIBUYA109」は苦戦。酒やクルマなど、若者の「○○離れ」は常識として語られ、ネット企業ですらその動向を捉え切れない。彼ら彼女らはどこへ行き、何にお金を使っているのか。取材班は見えにくくなった若者消費の実態を追った。「企業は分かってない!」。そう語る若者たちが作り出す、知られざるブームの発火点とは?

  • 2017年9月4日号

    事態はもはや 環境 VS 人類 脅威を商機に変える5つの方法

    人類が、これまでに経験したことのない自然環境の変化に直面している。次々に上陸する外来生物。襲い掛かる豪雨。広がる感染症──。これまでどこか人ごとに聞こえていた温暖化の脅威が身近に迫る。その温暖化も突き詰めれば、経済成長を追い求める人類が招いた。貧しさから抜け出そうと工業化を急ぐ途上国では今も環境破壊が進む。しかし、そんな「環境 VS 人類」の攻防も、視点を変えれば「商機」になる。自然環境としたたかに向き合い、制する。その方法は間違いなくある。

  • 2017年8月28日号

    ここまで朽ちた 独り負け ニッポン漁業

    これから最盛期を迎えるサンマ漁。今年も歴史的不漁が予想されている。気候変動や外国船の台頭──。日本の漁業の周辺では暗い話題が続いている。だが衰退の真の理由は、効率化を先送りし、乱獲を見過ごす国内漁業界にある。世界的に見れば漁業は有望産業。海外の胃袋はヘルシーな魚食を急速に求め始めている。ライバルの国・地域は大型漁船やハイテク養殖場に投資し、着々と利益を積み上げている。このままでは、独り負けは避けられない。復活には何が必要か。

  • 2017年8月21日号

    ここまで来た! デジタル ドイツ アディダス、VW、シーメンスの変身

    アディダスやSAP、シーメンスなどのドイツ企業が、猛烈にデジタル化を加速している。工場が中心だった改革は、アパレル、金融、メディアなど幅広い業種へと拡大。省人化などの生産性向上を目指すものから、ビジネスモデル自体の変革へと移っている。排ガス不正で揺れる自動車業界には、EV(電気自動車)化の波が押し寄せる。フォルクスワーゲン(VW)やダイムラー、ボッシュが背水の陣で事業構造の転換に挑む。この潮流は中小企業にも及び、デジタルとモノ作りを融合したスタートアップが勃興する。日本でも関心を集めたドイツの「インダストリー4.0(第4次産業革命)」構想から6年。先端事例を現地で徹底取材した。

  • 2017年8月7日-14日合併号

    挫折力 実録 8社の復活劇

    雪印、三菱自動車、カネボウ、すき家……。大企業の不祥事は、懺悔のような会見の映像とともに、強く記憶に残っている。だが、「その後」はほとんど報じられていない。実は、誰もが知る失敗を起こした企業が、挫折をバネに「弱さ」を「強さ」に変えている。そこには、企業経営にとっての教訓がちりばめられている。いかにしてあの会社は蘇ったのか、8社の「復活の歴史」を紹介する。あなたの組織は危機に陥る兆候はないだろうか。ドイツ初代宰相のビスマルクはこう語った。「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」

  • 2017年7月31日号

    もう迷わせない! 消費多様化の終わり

    買い物をしていて「どれにしようか迷う」ことに、消費者が疲れ始めている。仕事は多忙で時間が少ないのに、どこへ行っても商品はあふれ、スマートフォンで情報も過剰に入る。「消費者は多様化しており、品ぞろえは多いほどいい」というのは遠い過去の常識。顧客が本当に欲するものを作って、おすすめができれば、商品はずっと少なくていいはずだ。徹底して顧客に寄り添うことで、新たな事業モデルを生み出せるか。手探りで進む企業にヒントがある。

  • 2017年7月24日号

    便乗時短 やってはいけない働き方改革

    「働き方改革は結構だが、会社の活力が落ちている気がしてならない」産業界全体で労働時間の削減が進む中、こんな本音を漏らす経営者が増えている。恐らくその見立ては正しい。残業撲滅のムードに乗じ、やるべき仕事まで減らす“便乗時短”が横行しているからだ。その要因は、多くの企業が進めている働き方改革そのものにある。生産性を上げず、強引に残業を規制するやり方では、社員は仕事を抑制せざるを得ない。まず生産性を上げ、結果として労働時間を減らしていく──。そんな働き方改革を成し遂げるためのタブーなき提言をする。

  • 2017年7月17日号

    こんな会社が狙われる 一億総アクティビスト時代の生き抜き方

    「ガバナンス不毛地帯」とされてきた日本が、大きく動き始めた。安定株主と見られてきた生命保険会社などの機関投資家が、一転して経営に厳しい視線を注ぐようになったからだ。もはや経営陣を揺さぶるのは一部のアクティビスト(物言う株主)だけではない。株主の監視の目は「聖域」のはずだった顧問・相談役にまで及び、株主軽視と見られる会社提案には容赦なく反対票が集まるようになった。ガバナンス新時代における「狙われる会社」の新条件とは。企業経営を巡る環境が一変した今こそ、経営者は正しい危機意識を持たねばならない。

  • 2017年7月10日号

    検証 三越伊勢丹 社長解任 誰がクーデターを起こすのか

    百貨店最大手・三越伊勢丹ホールディングスでクーデター騒動が起きた。歴史を振り返ると、同社だけでなく様々な企業で同様のトップ交代劇が後を絶たない。それは「組織の自浄作用「」果てなき権力闘争のあだ花」とも言われる。クーデターはなぜ繰り返されるのか。まずは、三越伊勢丹の大西洋・前社長へのインタビューから、検証を始めよう。

  • 2017年7月3日号

    失敗しないスタートアップ 協業する大企業へ10の心得

    新しい技術やサービスで急成長を目指す「スタートアップ」企業。この新興勢力と大企業が手を携えるケースが相次いでいる。潤沢な資金がスタートアップに殺到するさまは、まるでネットバブルの再来だ。だが、バブルで終わらせてはならない切実な事情が、大企業にはある。スマートフォンの普及やAI(人工知能)などの台頭で事業環境の変化が加速。硬直化した巨大組織では、イノベーションを起こしにくくなった。もはや、スタートアップの力に頼らなければ、さらなる成長を見込めない。 バブルに踊らない協業のノウハウを探る。

  • 2017年6月26日号

    東芝の“遺言” 知識は失敗より学ぶ

    債務超過の解消に欠かせない東芝のフラッシュメモリー事業の売却。本稿が印刷所に渡った時点で、その行方は見えていない。だが、確実に言えることがある。東芝はもはや過去に区切りをつけるべき時だ。中途半端な延命策を続ければ、また同じことが繰り返される。当事者能力を失った経営層。はびこる隠蔽体質。保身に走る銀行団。粉飾決算の発覚以来、東芝は日本の悪しき企業社会を映し出してきた。古い東芝と決別して見えてくる“遺言”。それが、日本の産業に新たな活力を注ぎ込む。

  • 2017年6月19日号

    石油再編の果て 迷走する経営、爆発する工場

    JXTGと出光・昭シェル連合──。石油業界は2強の「寡占時代」に突入した。それは、外資撤退の末に行き着いた、独禁法違反すれすれの危険な構図でもある。巨大企業の不透明な価格が、国民や日本企業に「高コスト」としてのしかかる。果たして、公取はこのまま放置するのか。その巨体は固く口を閉ざし、多くを語ろうとしない。だが、周辺から漏れてくるニュースをつなぎ合わせると、思いがけない実態が見えてくる。なぜ、製油所は爆発事故が続くのか。なぜ、投資の失敗が続き、決算は低利益に喘ぐのか。今、静かな反乱が始まろうとしている。そして「最後の護送船団」は、思いがけない最期を迎える。

  • 2017年6月12日号

    「空飛ぶクルマ」の衝撃 見えてきた次世代モビリティー

    100年以上、モビリティー社会の主役に立ち続けてきた自動車。人々の移動範囲を飛躍的に広げ、経済を効率よく回す立役者だった。その姿が今、大きく変わろうとしている。きっかけは電動化技術。電池とモーターで動くEV(電気自動車)だけではない。「空飛ぶクルマ」の登場すら現実味を帯びる。部品が変われば、ガソリン車メーカーを頂点とする産業ピラミッドも揺らぐ。大転換期を迎えたモビリティー産業。その衝撃の波を追う。

  • 2017年6月5日号

    労基署はもう見逃さない あなたが書類送検される日

    大手広告代理店の社員の自殺を機に、国を挙げて加速する働き方改革。過重労働を放置する企業に対する取り締まりも、かつてなく強化され始めた。安倍政権の命を受けた労基署側は、法の適用を厳格化し、捜査も迅速化。ブラック企業はもちろん、多少でも“身に覚え”がある会社の経営陣やミドルなら誰もが、一つ間違えば書類送検されかねない状況になりつつある。残業削減のための抜本的な処方箋は生産性の向上だが、一朝一夕での改善は難しい。それはそれで進めるとして、まずは目の前の書類送検をいかに回避するかも重要だ。限られた時間の中で、企業イメージと信用力を守る方法はあるのか。

  • 2017年5月29日号

    ヤマトの誤算 本当に人手不足のせいなのか

    宅配最大手ヤマトホールディングスが大きな試練に直面している。アマゾンジャパンなどネット通販の荷物が急増。宅配ドライバーのサービス残業が深刻化していた。経営陣は人手不足など外部環境の変化が主な原因だと言う。「宅急便」は時代に先駆けた取り組みで支持されてきた。しかし今、構造改革に伴うサービス後退が避けられない。なぜ、こんな事態になってしまったのか。ヤマトの誤算を徹底検証する。

  • 2017年5月22日号

    AI世界制覇の攻防

    AI(人工知能)が産業界の勢力図を塗り替え始めた。クルマを支配する頭脳は、機械を手足として使う自動運転用のAIだ。IT活用で先駆けた金融業界では、既にAIが人間を駆逐している。欧米企業はAIの破壊力に気付き、日本勢を周回遅れにしつつある。世界中の産業で激化する攻防戦。AI抜きには戦えない。

  • 2017年5月15日号

    【さよなら大企業】第4次「食」革命 世界のマネーが動き出す

    米国の西海岸で、「植物肉」で作ったハンバーガーがヒットしている。肉だけではなく、卵も魚も牛乳も植物から作ろうというベンチャーも登場。IT、バイオに次ぐ成長分野として、ヒトとカネが流入し始めた。健康意識の高まりを受け、より体にいい成分で、食べ慣れた食品をゼロから作り直す。世界人口が90億人に達する2050年に向け、食料問題の解決も視野にビジネスが動き出す。それは18世紀以降の農業革新、食の工業化、IT・バイオ技術の台頭に次ぐ、第4次「食」革命だ。壮大なビジョンが先行する熱狂には危うさも潜むが、参入を目指す企業は後を絶たない。米国、欧州、そして日本で動き始めたフロントランナーたちを追った。

  • 2017年5月8日号

    顧客は奪い取れ 強い会社の喧嘩術

    トルコの世界最長つり橋プロジェクト、インドネシアの高速鉄道……。重要な国際競争入札で日本勢が敗退するケースが増えている。過剰品質から高コストまで日本国内でいわれる失注の理由は様々だが、当のホスト国関係者は、日本人の分析とは全く別の理由を口にする。「今の日本人には、競合相手と喧嘩をしてでも商売をものにしてやろうという姿勢がない」これが多くのホスト国の本音だ。産業界の序列が固まる中、多くの日本企業は激しいシェア争いをしなくなった。その結果、企業から消えたのが闘争心。相次ぐ国際入札敗北の背景にもそれがある。顧客は育てる、顧客をファンにする、他社と共生する。そんな考えが悪いとは言わない。だが、成熟時代を生きるには、競合相手から強引に顧客を奪い取る技術も必要だ。企業間競争における正しい喧嘩のやり方を取材した。

  • 2017年5月1日号

    さらば「老害」ニッポン 10の提言

    今年も、こどもの日がやってくる。だが、一昔前のように、子供の歓声を街中で聞くことは減った。代わりに世間を騒がすのが、老人たちの横暴ぶりだ。保育園建設に反対し、社会保障の負担は未来に先送りする。少子高齢化が進み、高度成長期に作った社会制度は破綻寸前。それでも、政治家は大票田の高齢者を忖度し、改革は進まない。若者は高齢者優遇に不満を募らせ、世代間の分断が加速する。この「シルバー民主主義」を打破しなければ、未来は危うい。

  • 2017年4月24日号

    東電バブル 22兆円に笑う業界 泣く業界

    「また今朝も、東京電力のニュースか」「難しくてよく分からない」「重苦しいなぁ」……そう思って記事を読み飛ばしてしまう人が多くはないだろうか。福島第1原子力発電所の事故から6年。政府主導で再建計画骨子がまとまり、6月には経営陣を刷新する。だが事故処理費用は22兆円に膨れ上がり、さらに増える可能性も高い。巨費に群がり笑う業界があれば、不平等な負担の分配に泣く業界もある。バブルの様相を呈する東電改革の実態を知れば、無関心ではいられない。

  • 2017年4月17日号

    トランプが強くする中国経済

    4月6日、米国のトランプ大統領と中国の習近平国家主席が初めて会談した。トランプ大統領はかねて中国で作られる安価な製品が米国の雇用を奪っていると主張。中国製品に高税率の関税をかけると公言してきた。会談中に米国はシリアを攻撃。米中の懸案に対する具体策は乏しく、両国の溝が埋まったとは言い難い。モノの貿易高だけで60兆円を超える世界1位と2位の経済大国の関係にヒビが入れば、両国だけでなく世界全体が大きな影響を受ける。それでなくても中国の成長は減速しており、経済の構造転換は待ったなしの状態だ。だが、トランプ大統領の圧力が中国経済の変革を促すようなことがあるとすれば、また違った世界が現れるかもしれない。

  • 2017年4月10日号

    潜入 GEのデジタル工場 カイゼン4.0の実力

    ニッポン製造業のお家芸である工場の「カイゼン」。その概念が大きく変わろうとしている。機械に部品、そして人間の動きまであらゆるものをデジタルデータとして集め、作り方や設備、製品の設計に反映してサプライチェーン全体を効率化する。そんな「カイゼン4.0」の時代が訪れようとしている。最前線を走る米ゼネラル・エレクトリック(GE)の工場で、今、何が起こっているのか。そして、日本のメーカーはこれから何をすべきか。モノ作りの現場を歩き続けてきた「カイゼン記者」が、現場目線でお伝えする。

  • 2017年4月3日号

    アイドル産業に学ぶ 日本企業再生術

    スポットライトを浴び、笑顔を振りまくアイドル。かわいい衣装で歌って踊れば、ファンは大きな声援で応える──。そんな映像に夢中になる娘や息子の姿を見るたび、50代中盤に差し掛かったアナタはいつもこう思っているはずだ。「アイドルに興味がなくなって、もう何年たつだろう」昔はそうじゃなかった。今からちょうど39年前、そう1978年4月4日、まだ中学生だったアナタは、後楽園球場で開かれたキャンディーズの解散コンサート「ファイナル・カーニバル」の現場に、確かにいた。その後も松田聖子、中森明菜といろんなアイドルを好きになり、ラジオ番組をエアチェックしてはカセットに録音、お小遣いで買ったウォークマンで様々な歌を聞いた。おニャン子クラブの誰が好みかで友達とむきになって議論し、グッズを買ったこともある。それが、いつの頃からアイドル自体に関心がなくなり、中間管理職になった頃には歌番組を見ても、一人の名前も言えなくなった。日経ビジネスの読者から“最も遠い産業”、アイドルビジネス。そんな分野に、日本企業が抱える様々な課題を解決する多くのヒントが隠されている、などと主張して何人の読者が信じてくれるだろう。

  • 2017年3月27日号

    メガブランド 強さの限界 アサヒを襲うスーパードライの復讐

    バブル期に登場し、メガブランドに育った商品・サービスが今年相次いで発売30周年を迎えた。代表例がアサヒビールの「スーパードライ」だ。圧倒的なトップシェアだが、競争力には陰りも見える。会社の命運を握る存在だけに、思い切った改革ができず、次第にブランドの活力が失われていく。成長を維持するため、海外市場の開拓を急ぐが、「グローバルブランド」になる壁は高い。成功体験の呪縛をどう乗り越えるか。アサヒが格闘する課題は多くの企業に共通する。

  • 2017年3月20日号

    マイナス首都 東京 地方の自立が日本を救う

    日本を牽引してきた首都・東京がさえない。地方からヒト、モノ、カネを吸い上げるが、トリクルダウンを生み出さない。それどころか東京自体の成長もマイナスに転じてしまった。そんな中、東京とのつながりに頼らず、自立成長を目指す地方が次々と現れている。いわば地方の独立宣言。ならば東京はどうするのか。小池東京都知事は「国際金融都市の復活を目指す」と語る。東京も、そこにしかない独自の価値を探し始めた。

  • 2017年3月13日号

    あなたを襲う認知症 経営が止まる 社会が揺れる

    3月12日、道路交通法が改正される。相次ぐ高齢者による自動車事故が、社会問題化していることを受けたものだ。これは日本社会が認知症に正面から向き合う第一歩にすぎない。高齢化社会の中で加速度的に増える認知症は、国民全員が罹患する可能性がある病だ。本人の尊厳を重んじると同時に責任のバランスを見つめ直し、社会の様々な仕組みを再構築する動きが始まった。

  • 2017年3月6日号

    【民営化30年】JR 思考停止経営からの決別

    国鉄の分割民営化で、JR7社体制に移行してから4月1日で30年を迎える。4社が上場したが、新たな文化や成長モデルを示したとは言い難い。30年で浮かび上がったのは、主要路線の収入と立地の良さに甘んじてきた姿だ。人口減少時代に突入する中、思考が止まった経営から脱しないと将来はない。今のままでは「株主利益の追求」と「地方路線の維持」の二兎を追えないだろう。人口が減少すれば、JRも縮小均衡に陥るのか。JRの未来は日本の未来でもある。逆境を跳ね返すビジネスモデルの確立が急務だ。

  • 2017年2月27日号

    すべる経産省

    政権を支える内閣官房だけでなく、他省庁へも数百人規模で人材を送り込む経済産業省。首相の安倍晋三も、経産省やその出身者に信任を寄せる。彼らがこの国を「統べる」存在といっても過言ではないだろう。しかし、活躍の舞台は広がれど、担い手である官僚の視野は狭く、結果が「スベる」ことも少なくない。深掘りすると、「判断を誤る」「攻めない」「守りきれない」「見ていない」という課題が見えてくる。一方、経産大臣の世耕弘成は「担当外、民間にも介入する」と、積極姿勢を打ち出す。ニッポンの産業が復活し、世界で勝つために、経産官僚は何をすべきか。自動車、電機、エネルギー、シェアリングエコノミーとあらゆる産業政策を検証する。

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