ソリューション速報

「スポーツアナリスト」職の定着へ、「IDバレー」支える渡辺氏率いる協会が対外活動本格化

2014.12.11降旗 淳平

コンサルティング 分析業務 現状分析

日本スポーツアナリスト協会(JSAA)は対外活動を本格化させる。12月21日に協会設立後の初となる年次カンファレンス「SAJ2014 - スポーツアナリティクスジャパン- 」を開催。2015年に開始する会員制度を訴求して、事業拡大を目指す。日本でスポーツ分野のデータ分析が定着する契機となりそうだ。

 JSAAとは、 バレーボールやフェンシング、水泳など多くのスポーツで、対戦相手や自軍のプレーヤーの動き、心拍数、筋肉疲労度などをデータ化し、分析してきたスポーツアナリストらが中心となって、2014年6月に設立した一般社団法人だ。本部は東京都港区に置き、参加するアナリストは20人強。

 JSAA設立の背景には、将来に対するスポーツアナリスト自身の深刻な懸念がある。

 2020年の東京オリンピック開催が決まった現在は、多くの競技において、“強化費”という形で国からの財政的な支援がなされているため、スポーツアナリストの活躍の場が広がっているという。しかし、オリンピック終了後にも、この財政的支援が続く保証はなく、競技の強化に投じる予算が削られれば、新興の存在であるスポーツアナリストの雇用はたちまち危うくなる可能性が高い。そこで、今のうちに多くのアナリスト同士が競技をまたいで研鑽を重ね、同時に新たなスポーツアナリストも育成しつつ、競技団体以外にもその存在を知ってもらい、スポーツアナリストの地位を向上させて職業として定着させようと考えたわけだ。

 具体的には、JSAAが中心となって、競技ごとに特化したアナリストに加え、ビデオ編集やプレゼンテーションなど分析の各機能ごとに高度な能力を持つアナリストを育成し、専門家として競技をまたいで活躍させることを図る。また、競技団体やチームに帯同してその勝利に貢献するアナリストだけでなく、テレビや雑誌などのメディアに登場して試合の内容をデータに基づいて解説したり、高校や大学などプレーヤーが育成段階にある現場でデータに基づくアドバイスをしたりというふうに活躍の場を広げることも狙う。

 JSAAの渡辺啓太代表理事は「今回のカンファレンスは『スポーツアナリティクスの未来を拓く』がテーマ。スポーツアナリスト自身の能力を高め、活躍の場を広げるきっかけにしたい」と語る。ビジネスの世界で活躍するデータアナリストとも交流し、互いに切磋琢磨することも考えているという。渡辺理事は試合中にiPadを手にしながら選手に指示する「IDバレー」で好成績を上げてきた眞鍋政義・バレーボール日本女子代表監督の下で、データ分析を担当してきたアナリストだ。

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著者プロフィール

日経ビッグデータ副編集長

降旗 淳平

日経エンタテインメント(週刊)、日経ビジネス記者、日経ビジネスアソシエ記者・副編集長、日経トレンディ副編集長を経て2014年6月から日経ビッグデータ副編集長

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