井上 綱隆 氏(写真:稲垣 純也)

 生産空洞化による産業廃棄物排出量の減少、設備の老朽化が進むなか、今後、中間処理業者は淘汰の時代を迎えるだろう。そうした厳しい認識の下、エコ計画は強みである産廃の収集運搬から中間処理、リサイクルや最終処分までを処理するワンストップサービスに磨きをかける。

 手始めに行うのが設備投資だ。群馬県渋川市で約60万m3の最終処分場が2015年春の稼働を予定している。再資源化を推進する時代にあっても、廃棄物の適正処理のために処分場は必要で、ワンストップサービスの責任を果たす上で欠かせない。最終処分場を作るのは年々難しくなっているが、当社は培った実績と信頼を糧に建設できることは幸いだ。

 中間処理リサイクル施設も増強する。埼玉県寄居町の中間処理施設に3基目となる最新鋭焼却炉の建設を計画している。再資源化が難しい廃棄物を焼却した際に発生する廃熱を肥料乾燥の熱源に利用するサーマルリサイクル、災害時停電も想定して蒸気タービン発電装置を設置する。

 当社の強みに、中間処理やリサイクル技術が高いことがある。有機汚泥の肥料化、廃電子機器リサイクル、固形燃料化製造など20品目以上の廃棄物を原料にリサイクルを行い、再生利用率95%以上を実現する。処理施設に研究者を配置し、顧客ニーズに応じた研究を進めている。

若手研究者を営業部に異動

 2015年に注力したいのは人材育成だ。産廃業界は設備や技術など、ヒト・モノ・カネのうち、モノありきで語られてきた。しかし、今後より高度なソリューションを提供するために、人材育成が欠かせない。

 中間処理施設で働く若手研究者を営業部に異動させるなど、異職種の人事交流を積極的に進めているのもその一環だ。研究職から営業職への異動は製造業でも少なく、産廃業界でも例がないだろう。

 リサイクル含めた提案が高度化するなか、営業段階から技術的な背景が求められるようになっている。コミュニケーションに苦手意識を持つ研究者は多いと聞くが、エコ計画の若手社員は、新しい環境に適応して成果を挙げている。組織を活性化し、会社を変革する新たなエネルギーとしたい。