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宗一郎とジョブズは究極のデザイナー

  • 小林 三郎

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2014年7月24日(木)

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小林 三郎 氏(右)
中央大学大学院戦略経営研究科 客員教授。1971年本田技術研究所に入社。1987年に日本初のエアバッグの開発・量産・市販に成功。2000年にはホンダの経営企画部長に就任。退職後、一橋大学大学院国際企業戦略研究科客員教授を経て、2010年4月から現職。主な著書に『ホンダ イノベーションの神髄』、『ホンダ イノベーション魂!』など。
田子 學 氏(左)
エムテド代表取締役 アートディレクター/デザイナー。東芝、「アマダナ」(リアル・フリート)での活動を経て独立起業。現在、慶應義塾大学大学院SDM研究科特任教授、法政大学デザイン工学部非常勤講師、東京造形大学非常勤講師も務める。主な著書に『デザインマネジメント ~アップル、グーグル、アウディ、ダイソンの経営の基本はこれだ』など。
(撮影:栗原 克己)

 ドイツのアウディやポルシェ、米国のアップルやグーグル、スウェーデンのエレクトロラックスや英国のダイソンなどは、デザインマネジメントを当然のこととして実施している。こうした欧米企業の商品と、日本企業の商品の間に、言葉ではなかなか説明できない決定的な違いがあると皆さんは感じないだろうか。その違いの原因はデザインに対する考え方の違いかもしれない。

格好で製品を造ってはダメ

小林:あまり知られていないかもしれませんが、おやじ(ホンダ創業者の本田宗一郎のこと)はデザインとデザイナーをとても大事にしていた。技術者には「技術だけじゃダメだ。デザイナーになれ」とよく言っていました。

田子:それは、単純に形や色を重視していた、というわけではないですよね。

小林:もちろん、違います。デザインというと、形と色という意匠デザインを思い浮かべる人が多いけど、意匠に凝って格好だけでクルマを造ってもいいものはできません。どんな価値を提供したいのか、というのが出発点で、それを素直にお客さんに伝えるのが良いデザインなのです。格好だけだと、最初は「おっ、いいな」と思うかもしれませんが、すぐに飽きられます。

 デザインというのは全てを統合するものなんですよね。その中に、「コンセプト」や「価値」「本質」が包含されている。例えば、米アップルの故スティーブ・ジョブズのことをデザイナーといっても違和感はないでしょう。その意味では、おやじだってデザイナーなんです。突き詰めれば企業の本質は、お客さんに提供する価値をデザインしていくこと。

コメント2件コメント/レビュー

素晴らしい!日頃フラストレーションをためている疑問を吐き出してくれた。「モノづくり」は誰のため?この問いにお対する答えが見えたように思う。「トンネルビジョン」が日本の製造業、ものづくり、技術開発の大きな問題であり、それを打ち破るために本田宗一郎さん(あるいはジョブス)のようなカリスマの力が必要になる。でも、そんなカリスマがいないところで日本のものづくりを成功させていくにはどうしたらいいのか。このマネジメントの問題が解決できたようには感じない。次回以降を期待します。(2014/07/24)

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素晴らしい!日頃フラストレーションをためている疑問を吐き出してくれた。「モノづくり」は誰のため?この問いにお対する答えが見えたように思う。「トンネルビジョン」が日本の製造業、ものづくり、技術開発の大きな問題であり、それを打ち破るために本田宗一郎さん(あるいはジョブス)のようなカリスマの力が必要になる。でも、そんなカリスマがいないところで日本のものづくりを成功させていくにはどうしたらいいのか。このマネジメントの問題が解決できたようには感じない。次回以降を期待します。(2014/07/24)

「造形係長」と呼ばれた宗一郎の面目躍如ですね。「私がある程度デザインが出来るのは、座敷遊び(女性と遊ぶ)を沢山したからだ」と書いています。つまり【常に女性を意識して製品を作っていた】という点でジョブズと共通しています。「宣伝係長」藤沢武夫の嫁さんが「本田さんの作る製品はどれも素晴らしいけど、エンジンがむき出しなのが鳥の臓物みたいで気持ちが悪い」を改善したのも女性向けを意識して作った典型例です。(2014/07/24)

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