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お・も・て・な・しは日本人の自己満足か

日本の観光産業はGDP38兆円分の成長余地がある

2014年10月24日(金)

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職人になりたい若い人はいっぱいいる

若い人が来なくて、職人は後継者難とかよく聞きますが。

アトキンソン:はい、それは努力が足りないということですね。どういうことかというと、文化財の補修の仕事は国の補助金が決まっていて、文化財の数も決まっていますから全体のパイは一定です。補修する職人の数も一定です。大正時代には日本人の職人男性の平均寿命は40歳だったので入れ替わりがありました。でも戦後は寿命が伸びて、おまけに生涯現役のつもりの人がいっぱいいるので、いつまで経っても席を譲らない。なおかつ、若い人が入ってくると中高年の仕事の効率が落ちていることがすぐばれます。その2つの動機が働いて、若い人が入れないんです。

 でもやりたい人はたくさんいます。業界団体は「若い人が来ない」と言いますが、じゃあ求人を出しているのは何社ありますかというと、ほとんどゼロですよ。求人を出さないと若い人は知りようがないですね。当社で求人を出すと若い人がたくさん来ますよ。

3年で社員の平均年齢が46歳から37歳に下がっています。

アトキンソン:年配の人を切ったのではなくて、18歳ぐらいの人たちを採用していますから。

 さらに、伝統技術を使う仕事は年数もかかりますから、非正規社員で利益を追求するのではなく、全員正社員にしました。社員の研修もちゃんとやります。今までは営業なんてしていませんでしたが、職人も営業をします。品質の保証もします。それでも、大きな金額ではありませんが毎年昇給もしています。

職人自ら営業をすることに抵抗はありませんでしたか。

アトキンソン:まあ、社長がやれといった以上はやるしかないですよね。それは日本の組織のいいところですね。

営業先というのは文化財のあるお寺や神社ですよね。どのような営業をするんですか。

アトキンソン:1~2年に1度は行って、見て、大丈夫ですねとか何か困ったことはありますかと聞きます。最初、お客さんはものすごくびっくりしてましたね。みんな「えっ、来たの?」と。業界全体として、営業ということをあまりしていません。国から声をかけられるのを待っているだけですね。

 お客さんは通常、20年に1度くらいしか工事をしないので、業者は工事の直前に来て、終わったら20年来ません。でも自分たちのやった仕事を20年間全く見ないというのは無責任だと思います。全く行かなければ先方も「次もやってもらいたい」とは思わないですよね。

 それから、いろいろなところでお話をしているのですが、全国の国宝・重文建造物の修理・保存に対する国の予算は1年あたりわずか81億円です。これは全国での金額です。もう、信じられないですよね。でも業界以外の人でこの数字を知っている人はまず、いません。こういう現状を業界としても、もっと発信しないといけないのですが。

コメント31件コメント/レビュー

提言としては特に真新しさを感じなかった。観光専門家(山田桂一郎やアレックス・カーなど)は実際に地方に入ってより具体例を提示している。観光施策についてのアイデア(関ヶ原の戦い再現イベントによる集客)というのもどうだろう。氏の仰るように1000万以上の宿泊先などお金の落ちるシステムを構築するのは大切なことだが、それならば既存のイベント(世界的に有名なコミケなど)で努力した方が効果的ではないか。地方創生については言語道断。これらの意識を観光庁が唱えたところでそれを実施する行政側が真の意図を理解しておらず、国、県、市の職員が一般市民に間違った伝言ゲームを繰り返している。また、折角儲けた観光収入もより効果的な投資をできる程しっかりした自治体は少ない。結局は携わった者だけが潤う資本主義ゲーム。そこに一石を投じるような提言が聞きたかった。(2014/12/09)

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「お・も・て・な・しは日本人の自己満足か」の著者

秋山 知子

秋山 知子(あきやま・ともこ)

日経ビジネス副編集長

1986年日経BP社入社。日経コンピュータ、日経情報ストラテジー、日経アドバンテージ、リアルシンプル・ジャパンの編集を担当。2006年から現職

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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提言としては特に真新しさを感じなかった。観光専門家(山田桂一郎やアレックス・カーなど)は実際に地方に入ってより具体例を提示している。観光施策についてのアイデア(関ヶ原の戦い再現イベントによる集客)というのもどうだろう。氏の仰るように1000万以上の宿泊先などお金の落ちるシステムを構築するのは大切なことだが、それならば既存のイベント(世界的に有名なコミケなど)で努力した方が効果的ではないか。地方創生については言語道断。これらの意識を観光庁が唱えたところでそれを実施する行政側が真の意図を理解しておらず、国、県、市の職員が一般市民に間違った伝言ゲームを繰り返している。また、折角儲けた観光収入もより効果的な投資をできる程しっかりした自治体は少ない。結局は携わった者だけが潤う資本主義ゲーム。そこに一石を投じるような提言が聞きたかった。(2014/12/09)

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今日の某TKオンラインにもアトキンソンさんの記事が出てましたね。正直、あっちの方が少し分かりやすかったかも・・・?(2014/10/31)

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