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大川小の真実「検証方法変えないと解明は困難」

7年経った今も、悲劇の真相はうやむやに

2018年3月13日(火)

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東日本大震災の津波により大きな被害を受けた石巻市立大川小学校の校舎。先月、33年の学校の歴史に幕を下ろす閉校式が行われ、校舎は「震災遺構」として保存される(写真:PIXTA)

裏山は生徒にとって馴染みのある場所だったはず

 東日本大震災から7年。筆者は震災以降、被災地では主に、学校管理下で児童74人、教職員10人が津波で犠牲になった宮城県石巻市立大川小学校の惨事を取材してきた。

 新北上川を遡上してきた“川津波”と海岸から押し寄せた津波がぶつかるように小学校を襲ったのは、地震発生から約50分後の午後3時37分頃のこと。校長は不在だった。

 学校現場からの生存者は、わずかに児童4人と教員1人のみ。いまなお、行方不明のままの子どもたちもいる。

 子どもたちが待機していた校庭のすぐ裏手には、小走りなら1~2分で逃げられる山があった。その山には、かつて子どもたちがシイタケを栽培していたり、授業で使われたりしたことのある平坦な場所もあった。

 あの日、学校にいた子どもたちは1メートルも山に登ることなく、なぜ津波に巻き込まれたのか。児童の遺族たちは、唯一生き残ったA教諭から、我が子の最後の様子を聞きたい、何があったのかを知りたいと、ずっと望んできた。しかし、真相の核心を握るA教諭が保護者の前で自ら説明したのは、震災1カ月後の第1回保護者説明会のときのみで、質問も遮られた。以来、7年経った今も、その真相は、うやむやなままだ。

最初に出会ったのは、教員側の遺族のほうだった

 2014年3月から続いている児童の遺族が市と県を相手に損害賠償を求めている裁判も、1審の判決では、学校側の過失を一部認めたものの、現在の控訴審に至るまで、唯一学校側の職員として生き残ったA教諭の証人尋問は見送られてきた。今年4月26日には控訴審の判決も下されるが、真相の核心は見えてこない。

 大川小に関わったのは、偶然のいきさつだった。震災直後から石巻市に入っていた筆者は、大川小の惨事の噂を聞き、4月初頭に被災校舎を訪ねた。

コメント25件コメント/レビュー

生き延びた方に話をしてもらい真実を語ってほしいという希望を多くの人が持っていると思いますが、先生や学校などを責めたり批判したりするだけでは真実が漏れ出てくるはずはないとも思います。多くの方が言及しているように、真実を言った者は全力で守るという仕組みが、(この事件に関係してだけでなく、財務省の文書書き換え事件のニュースなどを聞くにつけ)人間社会には不可欠なのだと思っています。(2018/03/16 12:36)

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「大川小の真実「検証方法変えないと解明は困難」」の著者

池上 正樹

池上 正樹(いけがみ・まさき)

ジャーナリスト

通信社勤務を経て独立し、フリーのジャーナリストとなる。東日本大震災や、冤罪問題、引きこもり問題などを中心に取材・執筆活動を展開している。著書多数。東京都町田市「ひきこもり」ネットワーク専門部会委員なども務める。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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いただいたコメント

生き延びた方に話をしてもらい真実を語ってほしいという希望を多くの人が持っていると思いますが、先生や学校などを責めたり批判したりするだけでは真実が漏れ出てくるはずはないとも思います。多くの方が言及しているように、真実を言った者は全力で守るという仕組みが、(この事件に関係してだけでなく、財務省の文書書き換え事件のニュースなどを聞くにつけ)人間社会には不可欠なのだと思っています。(2018/03/16 12:36)

コメント欄にあるように、検証するためには証言者をつるし上げない仕組みが必要なのではないでしょうか。(2018/03/15 21:56)

>アメリカの航空事故調査委員会は、パイロット等は(仮に過失があったとしても)免責されるのです。

「ハドソン川の奇跡」ではパイロットが訴えられていましたが、委員会の調査結果により自動的に告訴されることは無くとも、外部から訴訟を起こすことは可能という事でしょうか。そうすると調査委員会での免責はどこまで有効に働くんでしょうかね?
(米国の訴訟制度に疎いので、単純な疑問です)(2018/03/15 09:29)

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