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藤田観光バス、事業許可取り消しににじむ不満

藤田伸治氏[藤田観光バス代表取締役]

  • 松浦 龍夫

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[1/2ページ]

2018年7月9日(月)

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3月に関東運輸局からバス事業者としての事業許可取り消しを命じられた。いくつかの違反に対する一定期間のバス運行停止の指示に従わなかったことがその理由。背景にはインバウンド需要という致し方ない状況があるが、行政処分の手続きへの不満もにじむ。

(日経ビジネス2018年5月7日号より転載)

[藤田観光バス代表取締役]
藤田伸治氏

1962年福島県生まれ。バス運転手を経て、2000年に藤田観光バスを設立。17年の青森県の外国人宿泊数は4年前の6倍に達し、東北1位。宮城県や岩手県でもインバウンド需要は旺盛で、東北全体で観光バスが不足している。

SUMMARY

バス事業許可取り消しの概要

藤田観光バスは2018年3月、関東運輸局から貸し切りバス事業者(一般貸切旅客自動車運送事業者)としての事業許可の取り消しを命じられた。運行指示書や乗務記録の書類不備などいくつかの違反による「190日間の運行停止」の指示に従わず、観光バスの運行を続けたためだった。だが、その背景には活況のインバウンド需要など複雑な事情があった。

 私たちは本社のある福島県や栃木県那須町の拠点で観光バスやスクールバスを運行する事業を営んでいます。その主要事業である観光バス事業が、2018年3月12日から運営できなくなりました。国土交通省関東運輸局から貸し切りバス事業者としての事業許可の取り消し処分を受けたためです。

 その結果、取引先である大手旅行会社や、その会社を通じて旅行を申し込まれていた方に観光バスによる運送サービスを提供できなくなり、大変大きなご迷惑をおかけしました。深くおわび申し上げます。

 事業に支障を来し、自社の信用を失墜させるような重大な違反をあえてするはずがありません。今回の件は東北における旺盛なインバウンド需要が大きく関係しますが、なぜこのような状況に至ったのかご説明します。さらに行政の処分に対して不服もありますので、詳細をお話しします。

きっかけは抜き打ち監査

 きっかけは昨年2月と3月における関東運輸局栃木運輸支局による抜き打ち監査でした。那須町の事業所に対してのものでしたが、いくつか違反が見つかりました。

 例えば、「いつどこからどこへ移動するのか」「休憩は何分取るのか」「運転者は誰か」などをバス会社は運行指示書に記入しなければいけませんが、その記載に一部不備がありました。運転手の乗務記録にも記載漏れがありました。乗務員の点呼をした記録がなかったという指摘もありました。はっきり言えば、これらは単なるケアレスミスです。

 ほかにも、運賃料金変更事前届け出違反がありました。バスの料金はバスの大きさごとに、1km当たりいくらという距離課金と、1時間当たりいくらという時間課金の合計で決まります。そうした料金の取り方をしていなかったというわけです。

 これにも事情があります。地元以外ではあまり知られていないかもしれませんが、今、台湾や中国の観光客が東北に大挙して押し寄せています。LCC(格安航空会社)やチャーター便で福島空港や茨城空港などに降り立ち、きれいな雪や歴史的な街並みを巡るものです。バスで十和田湖や秋田県角館町の武家屋敷など東北の観光名所を回って帰っていくという旅程です。

 バスを手配する側の旅行会社も海外の会社ということになります。台湾など海外では距離や時間で料金を決めるようなことは商習慣にありません。1日いくらという決め方になります。海外の取引先のやり方に合わせたら、それが違反だとなったわけです。

 ただ、当社のミスで明らかに違反している部分もありましたので、その点については、監査が入った後にすぐに従業員にも周知徹底して修正しました。関東運輸局にも改善報告書をまとめて提出しました。

コメント22件コメント/レビュー

貸切バスの運行管理者です。
この会社の話は聞いていました。
当たり前のことをやっていなくて、再三の注意を無視し続け、事業許可を取り消されてもしょうがないと思います。
取り消されなくても、いつか大事故を起こしていたと思います。

そして、インバウンドを専門にやっているところは、国交相で定められた運賃の下限を(実質的に)大幅に下回る金額で引き受け、監査が入っても分からないように、巧妙に隠しているところが、ほとんどです。
建前上は下限を割っていないので、監査官は指摘出来ないとのこと。

これは、バス会社だけの問題じゃなくて、旅行会社にも責任があります。

このままでは、第2の軽井沢スキーバス事故が起きると思っています。(2018/07/23 12:51)

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いただいたコメント

貸切バスの運行管理者です。
この会社の話は聞いていました。
当たり前のことをやっていなくて、再三の注意を無視し続け、事業許可を取り消されてもしょうがないと思います。
取り消されなくても、いつか大事故を起こしていたと思います。

そして、インバウンドを専門にやっているところは、国交相で定められた運賃の下限を(実質的に)大幅に下回る金額で引き受け、監査が入っても分からないように、巧妙に隠しているところが、ほとんどです。
建前上は下限を割っていないので、監査官は指摘出来ないとのこと。

これは、バス会社だけの問題じゃなくて、旅行会社にも責任があります。

このままでは、第2の軽井沢スキーバス事故が起きると思っています。(2018/07/23 12:51)

筆者には、裁判所で公権力の濫用、事実誤認、および損害賠償請求を訴えてみることをお勧めします。一方の主張だけでは、簡単には判断できない話のようですから。「官」が無謬を主張するのはいつでもその通りですから、「官」の悪辣さを解明し、大向こうからの拍手喝采が届くことを祈ります。(2018/07/12 23:20)

>>確かに8月に、関東運輸局から中身のない封筒が来て、問い合わせをして、190日間の処分になる見込みであることだけは分かりました。ですが、後日、入手したその書面を見てもいつからの処分とは書いてありませんでした(編集部注:関東運輸局は通知書が中身のないものだったことを否定)。

 これなに?どっちかがうそをついているということ?
もし藤田観光側がこの件で嘘をついていたのであれば、この記事に書かれている藤田観光側の違反は軽微であったという主張がまったく信頼できないことになる。
 すなわち都合の悪いことは隠そうとする姿勢があるということで。(2018/07/12 08:44)

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