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女性部下の昇進を止めた、「僕たちの正当な評価」

2009年4月23日(木)

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 「なんで、私じゃないんだ」。そんな思いをした経験はないだろうか。

 実力、実績、経験、様々な観点から、自分が選ばれると思っていた。ところが蓋を開けてみると、選ばれたのは自分ではなく、同期だった…。

 そこで、経営者、役員、および管理職の方に質問です。

 あなたは、いかなる場合でも部下を正当に評価していますか?

 続いての質問。

 男性部下と女性部下のどちらかを昇進させる場合、能力、人柄、経験にほとんど差がない時、どちらを選びますか?

 先日ある会社の役員から、次のような話を聞いた。

 「このあいだ社内の昇進試験があったんだけど、うちの会社でも随分女性社員が増えてね。試験を受けさせると、大抵、女の方が優秀なんだよね。でも、これがまた難しいところで、試験の成績がいいからって、なかなか女性は昇進できない」と彼は言う。

 「先日も男女1人ずつ昇進試験を受けたんだけど、女性の方が少し成績はよかった。ところが昇進したのは男性だよ。その女性はとても優秀な人だったんだけど、結婚もしているし、子供もいる。1回だけ我慢してもらおうってことになってね。まぁ、試験の成績が良かったといってもわずかな差だったからね」

なぜ男性を昇進させたか

 「女性だから落とした」のではなく、「男性部下を落として女性部下を昇進させるわけにはいかなかった」から、結果的に女性部下を落とした、というのだ。その理由は2つ。

(理由その1)昇進できなかった時のショックを考えると、男性に与える影響の方が女性に与える影響よりも大きい。

(理由その2)女性の場合には、たとえ今回昇進できなくとも、今のポジションにいるという実績だけで、前例のないすごいことだと言える。結婚や出産といった「女としての幸せ」をつかんでいるので、「まぁいいじゃないか」と判断した。

 つまり一言で言えば、男性部下のプライドを男性上司が守った、というわけだ。

 「いや、これって、この人の会社の話でしょ」と、あなたは言うかもしれない。そして、おそらくほとんどの方が、先ほどの最初の質問「いかなる場合でも部下を正当に評価していますか?」に対して、「もちろんだよ。まぁ、完璧に平等に評価するのは難しいけれど、そう心がけているし、男であれ女であれ分け隔てしてないよ」と答えたことだろう。

 では、実際に女性部下たちは、どう思っているのか。2人の女性の話を聞いてほしい。

 1人目は数年前に私が取材した、広告代理店に勤める30代半ばの女性である。

 「結局、女に与えられる仕事って、男がやりたがらないコトなんです。私だって最初は、男の同僚たちと同じように営業だった。ところが同期の男性社員はどんどん重要なクライアントを任せられていったのに、私だけ内勤に回されました」と彼女は言った。

 「自分で言うのも何ですが、営業成績で同期の男性社員に負けたことは一度もない。でも、今私がやらされているのは、伝票処理やスケジュール管理とか、クレーム処理という、誰もやりたがらない地味で意味のない仕事です。男を評価する時には『下駄』を履かせても、女性には絶対に履かせない。しょせん、組織って男社会なんですよ」

コメント42件コメント/レビュー

決定前に説明・確認を行えばいいだけでは? 期待してたのに辞めたなどというのは典型例です。正しい社会的評価がなされないならば、子育て=未来創りに魅力を感じるのはあたりまえでしょう。(2009/05/21)

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「女性部下の昇進を止めた、「僕たちの正当な評価」」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

決定前に説明・確認を行えばいいだけでは? 期待してたのに辞めたなどというのは典型例です。正しい社会的評価がなされないならば、子育て=未来創りに魅力を感じるのはあたりまえでしょう。(2009/05/21)

今回の記事、とても興味深く拝見させていただきました。とういうのも私自身が女性は色々難しいなと感じる30直前というのも大きいと思います。どれだけ平等と謳っても女性にしか子供を出産することができない超えられない差別ではく違いがどうしてもありますよね。子供がほしいとか考えると28歳まではあった出世欲というものが自分の場合は、しゅんと小さくなり、それよりも地固めしたいという気持ちが強くなりました。>男性が作ったヒエラルキーの中に、そのまま女性が進出していくことが、本当に男女平等なのだろうかこれって違う気がします。違い無視して、一つのルールに当てはめることが平等ということではないと思います。ただ、自分の中で正解は見えていないんですが、違いと差別が混同されているように感じるので、何か新しい道が今後できるようにこの記事をきっかけに見つけれればいいなと思います。(2009/04/29)

性差もそうだが、同じ理不尽さは「卒業大学」「高卒」「外国籍」などでも体験してきたし見聞きもした。労働に対して正当な対価は支払われるべきときに、その個人の性別云々の情報は別問題でしかない。直属の上司の慰撫的な言葉だけで、「報酬」や「地位」「権限」といった本質的な評価をできない企業は、これからはもう立ち行かないのではないかと思う。社会に出て20年ほど経つが、駄目な社会人に性別という資質はあまり関係ないことは実感してきた。これまで一番いい仕事をしていると思った社会人は子育て経験もある女性だったし(人間性も仕事の質も文句なしの人)、駄目な女性上司にも2回ほどめぐり合った。男性の駄目社員、駄目上司も優秀な社員、上司同様にたくさんみている。会社倒産で逃げてウチの支払いを踏み倒した、絵に描いたような卑怯な人間は男性社長だっだ。そんなこんなで、性別で過剰に意味づけすることの無意味さは、30代くらいまでに一通り経験するものだと思う。既に何度も出ているように、男性の場合だけ駄目さや優秀さが個人に還元され、女性の場合は性別におっかぶさる、という指摘は大事な視点だろう。記事のトーンは好きだが、現実を変えたいという提案部分は弱く思える。(2009/04/28)

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