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世界のソニー(@塩竃)が見つけた新世代どら焼き

  • 三田村 蕗子

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2009年4月27日(月)

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 生キャラメルに生チョコレート。スイーツの世界では昨今、何かと「生」ばやりだが、いまから20年も前に、「生」ブームを完全先取りした(?)どら焼きが誕生した。

 その名も「極上 なまどら焼」。今回は、魚の匂いがぷんぷん漂っていそうな宮城県塩竃で生まれ、出張スイーツとして実に正しい出世街道を歩んだお菓子を取り上げましょう。

創業100年を迎える菓匠榮太楼が1986年に送り出した「極上 なまどら焼」。どら焼きらしからぬ風味と軽い食感にびっくり。価格は1個157円(税込)。
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 地元ではあまり見向きもされなかった生どら焼きに注目したのは、ある世界的企業でありました。

 仙台駅や仙台空港の土産菓子売り場で一番存在感を放っている菓子は、言わずと知れた「萩の月」。全国各地に亜流を生み出した出張スイーツの定番アイテムだが、今年で創業100年を迎える塩竃の老舗、菓匠榮太楼の「極上 なまどら焼」も負けてはいません。

 なにせこの商品、和洋折衷型どら焼きのパイオニアであり、どら焼きの新しい食べ方を提案した革新的菓子なのである。

「水がなくても食べられる」どら焼き

 生地にサンドされているのは、小豆にフレッシュな生クリームをミックスしたクリーミィなクリーム。過度にバタ臭くもなければ、あんこが真っ向から勝負を挑んでくるわけでもない。バランスの良いブレンドだ。

 蜂蜜をたっぷり使ったふわふわしっとりの柔らかい皮もイイ。中のクリームと一体感のある食感に焼き上げているので、何個でも食べられそう。

 榮太楼の代表取締役社長・斉藤斤子氏は言う。

「あんこ入りの普通のどら焼きって、飲み物がないとのどにつかえて食べにくいでしょう。でも、ウチの『なまどら焼』だと水も何もなくても食べやすいって言われるんですよ」

 お茶が必須のヘビーなあんこ菓子と違って、さほど水分を必要とせず、のどごし良く、ぱくぱくと入ってしまう不思議。これには、冷蔵庫で冷やして食べる独特の食べ方も影響している。

 新鮮な生クリームを使用している「極上 なまどら焼」の賞味期限は5日間。脱酸素剤のエイジレスを使っていないため、冷蔵での保存が前提だ。おそらく本邦初の、あまり日持ちがしない「生」のどら焼きである。

 今でこそ、指名買いする客も増え、仙台駅でも仙台空港でも、パーキングエリアでも高い人気を誇っているが、1986年の発売当初はほとほと売れなかった。

塩竃のソニー社員必携「出張スィーツ」に

「どら焼の中味にバターを使ったバターどら焼がよそで出ていることを知って、研究のために買って食べてみたら、バターより生クリームの方が相性が良いんじゃないかと思いついた。んですね。で、品揃えの一つとして作って売り始めました」と斉藤専務。過度は期待はしていなかったとはいえ、低空飛行は3年も続く。

菓匠榮太楼の塩竃本店。地元客はもちろん、仙台や松島にやってきた旅行客も足を運ぶ。
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 バリエーションを増やすためだからまあいいか、と地道に売り続けていたら、出張スイーツの神様が微笑んだ。ソニーの社員が、「極上 なまどら焼」の「生」の魅力をいち早く発見したのである。

「ウチの多賀城店の近くにソニーの営業所がありまして、社員の方が東京に出張する際のお土産として利用してくれたんですね。そうしたら、東京で『美味しい』と評判になって、塩竃の定番土産として利用されるようになっちゃった。だんだんその話が広がっていって、地元のお客様の間でも売れ始めたんですよ」

コメント6件コメント/レビュー

土曜日に某JRの土日きっぷで塩釜に行って、グルメ雑誌には縁遠い地元の寿司屋でたらふく寿司を食べ(てもせいぜい4千円ですんでしまいますが)、日曜の朝にラムレーズンのどら焼きを買って帰るのが、私のひそかな楽しみなのに、こんなところで紹介されると人が増えて困るじゃないですか。グルメ情報に関心が全くないので、有名かどうか知らないけど、小国町にあるどら焼きとセットで、地方どら焼きの両横綱だと勝手に考えています。両方とも土日きっぷでいけるのが、とても嬉しい。(2009/04/27)

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土曜日に某JRの土日きっぷで塩釜に行って、グルメ雑誌には縁遠い地元の寿司屋でたらふく寿司を食べ(てもせいぜい4千円ですんでしまいますが)、日曜の朝にラムレーズンのどら焼きを買って帰るのが、私のひそかな楽しみなのに、こんなところで紹介されると人が増えて困るじゃないですか。グルメ情報に関心が全くないので、有名かどうか知らないけど、小国町にあるどら焼きとセットで、地方どら焼きの両横綱だと勝手に考えています。両方とも土日きっぷでいけるのが、とても嬉しい。(2009/04/27)

確か池袋にある、宮城県のアンテナショップで見かけた覚えがあります。初めていただいた時、美味しすぎて声が出ませんでした。(2009/04/27)

こちらの記事に驚きました。仙台出身の私にとって、地元最高のスイーツは「萩の月」ではなく(こちらも好きですけど)、「生どら」なんです♪しかし少々訂正が。確かにこちらの榮太楼の本社は塩竈市なのですが、今回のお話は仙台市と塩竈市の間の多賀城市にある榮太楼のことではなかろうかと。というのも、塩竈市にはソニーの営業所はなかった気が…。そして何しろ多賀城市には2,000人規模のソニーの事業所がありソニー本社圏からの出張者が多かったですし、この事業所のエリアに食い込むように榮太楼多賀城店がありましたので。というのも実は私は以前はこちらのソニーで働いており、榮太楼の「生どら」を良く食べていたので、ちょっと気になった次第です…。ところでこちらの生どらは、仙台駅構内の地下売店でも購入できます。冷凍庫で凍らせて食べても美味しいですよ。【編集部より:ご指摘に感謝し、ご説明させて頂きます。仰るとおり、好評を得ていたのは多賀城にあるソニーの営業所さんで、本文中でそのように表記しております。榮太郎さんが塩竃を拠点とすること、多賀城が塩竃の広域商圏にはいること、などを勘案し、より広域の地名をタイトルに使わせて頂きました次第です。貴重な情報提供もありがとうございました。重ねて、御礼申し上げます】(2009/04/27)

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