トップページ国内企業インサイド

Facebookで見たコーディネートに店舗で「いいね!」、GAPのO2Oイベント

印刷する
  • 2012年6月12日 火曜日
  • 中村 勇介

 FacebookページやTwitterの公式アカウントを活用したマーケティング手法は、国内でも根付き始め、数十万人を超えるファンを集める企業も増えてきた。この集まったファンをどう顧客化、あるいは優良顧客化していくか。多くの企業が、ソーシャルメディア活用を次の段階へと進めたいと思っているのではなかろうか。

 「手間をかけてFacebookページでファンと交流している、その意味を社内に示すため、ビジネスとしての結果がほしかった」

 こう語るのは、アパレルブランド「GAP」の製造・販売を手がけるギャップジャパンのデジタルマーケティング&CRMブランドクリエイティブの永田龍太郎マネージャーだ。

 同社のFacebookページには約14万人のファンが登録している。そのファンに、いかにして来店してもらうか。そんな問題意識を持っていた。

 確かにFacebookページで対話を続ければ、ブランドに対して、より親近感を持ってもらうことは期待できる。ただ、「当社の強みである接客力、スタッフの笑顔を体験してもらえれば、もっとブランドへの好感度は高まるはず」。永田氏はそう考えた。

Facebookページの「ハイタッチ!でいいね!」

 Facebook上のファンに、実際に来店してもらうためのきっかけを作る。そんな狙いから生まれたO2O(オフライン・トゥ・オンライン)企画が、実店舗で販売スタッフのコーディネートに「いいね!」をできる「ハイタッチ!でいいね!」だ。

 実験的な取り組みのため、まずは旗艦店である原宿店と銀座店の2店舗で、5月31日から6月4日にかけて実施した。

 店舗でのいいね!の総数は892と、期間中の目標とした1000には到達しなかった。が、コーディネートを通じて、Facebook上のファンにギャップジャパンが強みとする接客を体験してもらう、という目的は一定の成果を収めたと同社は感じている。

商品のクチコミが少なかった

 ハイタッチ!でいいね!では、服などのコーディネートに重きを置いている。それはギャップジャパンがアパレルメーカーだからという短絡的な理由ではない。

 永田氏は取材中、「ストーリー」という言葉を幾度も口にした。単に「お店にきてください」ではなく、交流の場がFacebookページから実店舗へと自然とつながるストーリー作りを、最も大切に考えていることの現れなのだろう。

 同社ではFacebookページで、どういった情報を投稿すべきかを探るために、GAPに関するソーシャルメディア上のクチコミ分析に取り組んだことがある。すると、「商品に関するクチコミが圧倒的に欠けていた」と永田氏。店頭でどんな商品を見かけたのか。どの商品が気になっているのか。そうしたことが、ほとんど語られていなかった。

 どうすれば、商品に興味を持ってクチコミを投稿してもらえるのか。様々な内容の投稿を投げかけ、それを分析した結果、「顔の見えるコンテンツがFacebookでは好まれる」(永田氏)ことが分かってきた。ギャップジャパンにおいて、人の顔が見えて、かつ商品情報も伝わるコンテンツ。それがコーディネートというわけだ。

 Facebookではいいね!をクリックしたコンテンツが、その友人にも伝わる。魅力的なコーディネートの写真を投稿して、いいね!の数を増やしていけば、GAPの商品に関するクチコミが広がるとにらんだ。

このエントリーをはてなブックマークに追加 ツイッターに投稿する Facebook mixiチェック

ログイン

記事をお読みになるには購読申し込み後に、ユーザーID、パスワードの登録が必要です。

登録・変更

最新号

  • 年間購読のご案内
  • カートに入れる
  • 編集部へのご意見、お問い合わせ

日経デジタルマーケティング

メールマガジンのお申し込み

日経デジタルマーケティングのサイトへ

本サイトは更新を終了しました

 「日経デジタルマーケティング」は2018年4月2日、「日経クロストレンド」に名称を変更しました。デジタルマーケティング関連の最新記事は日経クロストレンドでお読みください。

 本サイトは更新を終了し、19年3月31日に閉鎖する予定です。長い間のご利用、ありがとうございました。