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じゃがりこ愛の生徒1万人集めるカルビー、定番の1.5倍売れる商品も
【特集】「共創」を成功に導く3条件(1)

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  • 2015年4月22日 水曜日
  • 小林 直樹

 「じゃがりこのモッツァレラチーズが激うま」――。3月中旬からカルビーが期間限定で発売しているスナック菓子「じゃがりこ」の新メニュー「モッツァレラチーズトマト味」を巡ってこんなツイートが飛び交っている。この新商品パッケージに印字されているのが、「じゃがりこファン人気No.1」というフレーズ。いわゆる消費者参加型の商品開発で、じゃがりこファンの意見を集約して完成した商品なのだ。

 昨今、この手の消費者参加型の取り組みがよく聞かれるようになった。本誌2015年2月号でも伊藤ハムの「ハム係長の商品開発室」を紹介したばかりだ(関連記事)。マーケティング界ではちょっとした共創ブームが起きている。

 こうしたオンラインを介した消費者参加型の企画は次ページの年表のように1990年代から多くの取り組み実績があるが、単発、一過性の企画で終わっているものも多い。消費者参加型に取り組む動機が「流通ウケがいい」だったり、また参加型開発といっても投票に参加させるだけだったりする“なんちゃって開発”だったことが原因として考えられる。

 では今回の共創トレンドは果たして本格的に飛躍するのか、それとも一時的な現象で終息してしまうのか。その判断をする前に、まずは頓挫する企画が多い中で長らく継続しているプロジェクトはどこが違うのかを把握しておきたい。

アイデア募り人気投票で商品化

 じゃがりこの参加型開発商品は今回で7作目=7年目を迎える。舞台は、同社が運営するじゃがりこファンサイト「それいけ!じゃがり校」。その名の通り学校をイメージしたコミュニティで、年末から翌春にかけて入学希望者を募り、“じゃがりこ愛”を綴るミニ作文を入試課題にして生徒を選考している。入試の告知はじゃがりこのパッケージに載せているため、コアなファンに響きやすい。

2007年春に開校したカルビー「じゃがりこ」のファンサイト「それいけ!じゃがり校」。今春、第9期生が入学した

 毎年3000人弱が入学し、在籍期間は3年間。入試というハードルを設定しながら1万人弱の生徒が集う、一菓子ブランドとしては大きなコミュニティだ。

 校内の企画は、毎月お題を出してじゃがりこ川柳を募集する「国語」、生徒が自身の一日一善を投稿して褒め合う「道徳」、先生役のカルビー側担当者のブログが読める「朝礼」、様々な話題について語り合える「ホームルーム」など学校らしい教科や行事で構成。来訪・投稿にポイントを付与して「購買部」で限定アイテムなどと交換できるようにすることで、アクセスする動機付けと活性化を図っている。

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