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日本とは違う、サムスン流「人付き合い」

過剰なコンプライアンス意識も

2014年1月30日(木)

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 本コラムではこれまで、韓国サムスンSDIに常務として在籍していた筆者の経験に基づき、同社の研究開発や経営戦略の一端を紹介してきた。今回は、やや趣向を変えてサムスングループ内外での人付き合いについて紹介したい。

 筆者は、2004年9月にサムスンSDIに入社した直後、各部門の担当役員から1対1での事業面の説明に加えて、研修内容など人材育成面に関しても丁寧にガイダンスを受けた。だが、韓国人の同僚役員や部下との人付き合いは経験してみないと分からないことが多い。

 入社以降、会食やゴルフなど、様々な人付き合いの場を経験してきた。実際に経験してみると日本と韓国の文化の差だけではなく、やや過剰とも思える同社のコンプライアンス(法令順守)を重視する姿勢が見えてくる。

割り勘文化がない韓国

 ご存知の読者も多いかもしれないが、韓国には「割り勘」の文化がない。会社負担以外で個人的に会食する場合、例えば数名規模で会食するとその中の誰かがまとめて支払いを実施する。つまり、誰かが「おごる」と言うわけだ。

 会社での上下関係が明らかな場合には、上長が部下にご馳走するのが習わし。上下関係がない、もしくは明確ではない同僚や友人関係の場合、今回はAさん、次回はBさんといった持ち回りが暗黙の了解としてある。

 筆者自身、サムスンSDIでの業務が本格化し慣れてくるのに呼応する形で会食の頻度も増えた。経営会議後の役員会食、社長主催の会食、同僚役員との会食――、想像以上に誘いは多い。同僚役員からの誘いでは、その役員のおごりとなるわけで、そうした慣習に慣れるのに時間はかからなかった。

 組織の部下(部課長級)から会食の誘いを受けることも多かった。それも1つや2つのグループではなかった。筆者は当初、「なんて人気があるのだろう」と勘違いしていたが決してそうではない。上司である筆者が会食に参加すればおごってもらえるという暗黙のルールの下、筆者の立場を利用していたのだった。この企みに気付くのにさほど時間はかからなかった。

 もっとも、部下との会食は楽しく有意義なコミュニケーションの機会となった。職場では聞けない悩みや相談事が出てくるからだ。筆者自身、このような場面を通じ、前向きに議論してくる部下を気に入っていた。

コメント4件コメント/レビュー

常々感じることだが、韓国は日本の過去の意識上の発展過程を思い出させる。細部の風習や慣行は相当異なる。しかし、例えばご祝儀の上限を規則で縛るなど、日本でもかっては見られたが、社会の成熟とともに規定せずとも常識として根づいて行ったものが未だ色濃く残っているなどが典型だ。また、よく言われる”恨の文化”などもあの国はいささか強烈過ぎるが、薄れたとはいえ日本にもかっては存在していたものだ。総じて、わが国が経済発展とともに意識的あるいは無意識に改めてきた文化的旧弊が原型をとどめているように思われる。嫌韓意識の根底には、このような近親憎悪的な感情の一環としての遅れているものに対する軽蔑意識があるのは認めざるをえないのではないだろうか。(2014/01/30)

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「日本とは違う、サムスン流「人付き合い」」の著者

佐藤 登

佐藤 登(さとう・のぼる)

名古屋大学客員教授

1978年、本田技研工業に入社、車体の腐食防食技術の開発に従事。90年に本田技術研究所の基礎研究部門へ異動、電気自動車用の電池開発部門を築く。2004年、サムスンSDI常務に就任。2013年から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

常々感じることだが、韓国は日本の過去の意識上の発展過程を思い出させる。細部の風習や慣行は相当異なる。しかし、例えばご祝儀の上限を規則で縛るなど、日本でもかっては見られたが、社会の成熟とともに規定せずとも常識として根づいて行ったものが未だ色濃く残っているなどが典型だ。また、よく言われる”恨の文化”などもあの国はいささか強烈過ぎるが、薄れたとはいえ日本にもかっては存在していたものだ。総じて、わが国が経済発展とともに意識的あるいは無意識に改めてきた文化的旧弊が原型をとどめているように思われる。嫌韓意識の根底には、このような近親憎悪的な感情の一環としての遅れているものに対する軽蔑意識があるのは認めざるをえないのではないだろうか。(2014/01/30)

このコラムの当初の目的はサムスンに学べ(仕事の仕方や文化まで)ってことだったんでしょうけどなんかいつの間にか世の中が変っちゃって、すっかり役に立たなくなってますねwでも、その分、先入観無しに違う国の企業を見よう的な物見気分で面白かったです(2014/01/30)

統計的な数字は知りませんが、日本では上限2,000円と上限を設けるのではなく、接待を受けること自体が禁止の会社も多いと思います。ゴルフも社員同士の費用を例え役員だとしても経費で落とせる会社なんて、あまり褒められた会社ではないと思います。今回のコラムは”韓国の強み”ではないですね。(2014/01/30)

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ジェレミー・ハンター 米国クレアモント大学経営大学院准教授