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電池が軽い・薄い・曲げられる!
期待の「太陽電池」が量産化

富士電機システムズの高野章弘氏

  • 野村滋,日本機械工業連合会,

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2008年6月23日(月)

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 従来の太陽電池はガラス板を基板にした製品が主流だったが、同社はプラスチックフィルムを基板に用いることで、薄くて軽量で、曲げられるフィルム型太陽電池の開発に成功した。これにより、太陽光発電装置の設置場所が格段に広がる。さらに製造法に関しても、カメラのフィルム巻き取り機構のように、材料のフィルムをロールから引き出し、シリコン層を製膜し、ロールに巻き取るという「ステッピングロール方式」のプロセスを開発した。小規模な工場でも低コストで大量生産が可能になり、大幅なコストダウンが期待できる。太陽光発電システムは無尽蔵な太陽エネルギーを利用し、二酸化炭素を排出しないので、温暖化防止の切り札として期待されている。その普及を加速させる画期的な技術である。

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【会社概要】

高野章弘氏

高野章弘氏 (40歳)
Akihiro Takano
制御システム本部
太陽電池統括部
熊本工場 開発部次長

富士電機システムズ
東京都品川区
(熊本工場:熊本県南関町)

設立
1923年8月
資本金
250億円
従業員数
5149名(2007年3月現在)
ワンポイント
制御、環境、電機、発電の4事業を柱とする研究開発型のメーカー

【その他の受賞メンバー(五十音順)】
清藤真次、坂井亮平、榊原康史、下沢慎、反田真之、塚原祐二、中原浩介、布野秀和、横山康弘


重くて厚いガラスから軽くて薄いプラスチックへ

 太陽光発電システムは、二酸化炭素を排出する火力発電や、危険な放射性物質が出る原子力発電と異なり、無尽蔵な太陽エネルギーを利用し、何も排出しない極めてクリーンな発電システムである。その特性から、地球温暖化防止と省資源を実現する切り札のひとつとして、期待されてきた。近年、太陽電池の市場は急速に伸び始めているとはいえ、もともとのパイが小さいので普及率はまだ決して高くはない。

 「太陽電池の普及を阻んできたのは高価格であることが原因。また、ガラス基板の製品は重量が重いこともネックになっています」

 一般家庭用の太陽光発電システムは最低でも200万円以上かかり、発電(売電)でもとを取るのに10~20年かかるのが普通である。そこで富士電機システムズでは、10年以上前から重いガラス基板ではなく、軽いプラスチックのフィルムを基板に使う研究に取り組んできた。94年に開発チームのリーダーに抜擢されたのは、当時、大学院の博士課程を修了したばかりで27歳だった高野さんだった。

保護層が張られていない出荷前の製品。太陽電池層には、地球上に無尽蔵に存在する安価なアモルファス(非結晶)シリコンが使われている

保護層が張られていない出荷前の製品。太陽電池層には、地球上に無尽蔵に存在する安価なアモルファス(非結晶)シリコンが使われている

 「その当時、弊社にはガラスを基板として扱うノウハウはいくらでもありましたが、プラスチックフィルムを扱った経験はまったくなく、ゼロからのスタートでした。ガラスと違ってプラスチックは熱に弱いが、太陽電池のシリコン層をフィルム上に製膜するには温度を300℃まで上げる必要がある。温度変化で伸び縮みするので、しわができたりシリコン層がはがれたりして、一筋縄でいくものではなかったのです」

 開発チームに与えられたテーマは、プラスチックフィルム基板の太陽電池開発だけではない。同時に低コストの製造方法も求められた。材料として納品されたフィルムのロールをセットしたら、そこからフィルムを引き出してシリコン層を製膜し、電極を張り付け、またロールに巻き取って製品として出荷する。カメラのフィルムのコマ送りのような機構で、可能な限りプロセスを減らし、製造コストを下げる必要もあった。

 「どこがブレークスルーだったかと問われると、答えるのは難しい。プラスチックフィルムの扱い方について、十数年かかってトライ&エラーを繰り返し、そこから得られた多数のノウハウを集積させたと言うほかないのです」

コメント7件コメント/レビュー

太陽熱パネルには、熱い視線を持って期待しています。しかし、このレポートに示すように、いままでの結晶性シリコンは、原材料のシリコンの高騰でコストが降りにくいことは、書かれているとおりです。 私も6年前古い建売住宅が老朽化し排水不良・シロアリ寄生に悩み改築を余儀なくしました。このときオール電化までは踏み切りましたが、太陽熱パネル化はコストで断念しました。今度のアモルファス太陽熱パネルが、これを解決してくれそうですが、屋根という設置場所の関係で過酷な大気の温度変化のへの耐久性と黄砂や排気ガスなどでの太陽光透過性の劣化も心配されます。 この難問での科学的データーの開示が利用者に納得のいく技術革新となるかと思います。ぜひ大量生産体系でのコスト低減化と同様に基礎データの蓄積と開示ををお願いします。 政府は太陽熱パネルの支援を打ち切り、日本が最先端ぎじゅつとしていたのが、今ではドイツの普及率に打ち負けています。ドイツは原子力発電依存を安全性から中止しました。その分風力や太陽熱利用に政策転換したのです。このことは地震国日本はもっと真剣に考え論議すべきかと思います。 大変な技術開発に感謝します(2008/06/25)

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太陽熱パネルには、熱い視線を持って期待しています。しかし、このレポートに示すように、いままでの結晶性シリコンは、原材料のシリコンの高騰でコストが降りにくいことは、書かれているとおりです。 私も6年前古い建売住宅が老朽化し排水不良・シロアリ寄生に悩み改築を余儀なくしました。このときオール電化までは踏み切りましたが、太陽熱パネル化はコストで断念しました。今度のアモルファス太陽熱パネルが、これを解決してくれそうですが、屋根という設置場所の関係で過酷な大気の温度変化のへの耐久性と黄砂や排気ガスなどでの太陽光透過性の劣化も心配されます。 この難問での科学的データーの開示が利用者に納得のいく技術革新となるかと思います。ぜひ大量生産体系でのコスト低減化と同様に基礎データの蓄積と開示ををお願いします。 政府は太陽熱パネルの支援を打ち切り、日本が最先端ぎじゅつとしていたのが、今ではドイツの普及率に打ち負けています。ドイツは原子力発電依存を安全性から中止しました。その分風力や太陽熱利用に政策転換したのです。このことは地震国日本はもっと真剣に考え論議すべきかと思います。 大変な技術開発に感謝します(2008/06/25)

素晴しいですね。ビルの壁を全面覆い尽くすなんてこともできるんでしょう。色や形状に自由度を持たせて、建築素材としても使えるようになれば普及も早いし、コストダウンも進む。大きなイニシアチブになると思います。太陽光発電の庶民化への第一歩ですね。各家庭やビル、或いは各地域毎に再生可能エネルギーの発電設備があれば、発電所から利用者に届けるまでの送電ロスも、発電用燃料の輸送コストも輸送時のCO2排出も抑えられて、効率が良く環境負荷も小さなると思います。また各家庭や建物毎に設置されていれば、災害時にも大規模な停電で長期間不便に耐えるケースも減るでしょう。それから、アフリカなどの発展途上国では、インフラの整備が容易な携帯電話が固定電話よりも遥かに普及しているそうですが、大規模な発電設備が無くても発電できる様になれば、莫大な資金を投資できない地域でも安定した電力を供給するために重宝されるでしょう。まだまだ課題はあると思いますが、大きく発展する事を願います。がんばって欲しい。(2008/06/24)

受賞おめでとうございます。廃プラを利用できるようになると、エコ度が向上していいのかな?と思います。(2008/06/23)

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四方 修 元マイカル社長