• ビジネス
  • xTECH
  • クロストレンド
  • 医療
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

飲食店のコアコンピタンスは「胃袋を満たす」なのか?

生き残るために追求すべき価値を考える

  • 子安 大輔

バックナンバー

[1/3ページ]

2010年5月26日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 先日、「ちゃんこダイニング若」を経営するドリームアークが破産して、瞬間的に話題になりました。

 ドリームアークは外食業界の中で、売り上げ規模やその影響力がそれほど大きいわけではありません。しかし、既に経営から離れているとは言え、元横綱若乃花である花田勝氏に関わる“スキャンダル”として、多くのメディアが取り上げたようです。

 この会社をはじめ外食企業の中には、急成長をして一世を風靡したものの、その後、急速に売り上げを落とし、市場から退場していくというケースが後を絶ちません。顧客に飽きられた、時代を読み誤った、不景気の影響をもろに受けたなど、その理由は様々です。

 この連載でも何度か触れていますが、外食産業のマーケット自体が縮小を続けていますので、対前年比100%をクリアするだけでも大変なことなのです。

家庭の料理はどんどんおいしくなる

 さて、今回はそんな厳しさを増す外食産業の中で、「生き残っていくために必要な価値」について、考えてみることにします。ビジネス用語では、各飲食店が追求すべき「コアコンピタンス」と言えるかもしれません。私はこれからの飲食店には、大きく2つの価値が求められると思っています。

【これからの飲食店に必要な価値その1】

 家庭では食べられないものを提供している

 何を当たり前のことを、と感じる人もいるかもしれません。けれども、周囲にある飲食店を見てみると、これができているところは決して多いとは言えません。「これならば自分の家でも食べることができる」と顧客に思われてしまったら、それは存在意義自体を問われていることと同義です。

 この価値を提供するためには、3つのアプローチが考えられます。

アプローチA=食材

 まずは「食材」です。以前は、飲食店でしか食べられない素材というのが、多くあったものです。それはスーパーマーケットでは買えないものだったり、圧倒的に鮮度の良いものだったりしました。

 しかし、IT(情報技術)と流通の急速な進化に伴って、その状況は一変しました。家庭においても「高級銘柄肉」や「殻つきの生牡蠣」、「完全無農薬有機野菜」や「鮮度の良いモツ」などが手に入りやすくなったのです。

 すると飲食店にとっては、鮮度やクオリティにおいて、それらをさらに上回るような希少性の高い食材を提供することが求められるようになるのです。「朝採れ」や「ここにしか卸していない」といった食材は、それ自体が価値を持つことになります。

アプローチB=調理法

 例えば、庭でバーベキューでもしない限り、炭火焼きは家庭では普通やらないでしょう。すると、肉や魚、野菜を炭火で調理することだけでも、大きな魅力となる可能性があります。

コメント4件コメント/レビュー

サードプレイスという言葉を聞く前から、飲食店は、その業態にもよりますが、パブリックな機能がありました。しかし、特に都心での競争においては、特異性や趣味性、低価格やエンタテインメント系への広がりとともに、消費メインとなってしまった感もあります。地方に行きますと、昔ながらの店も多く存在しますし、買い支えを心得た常連もたくさんいます。ツイッターやブログの発信も大切ですが、多くの飲食店経営者は、パソコンやケータイに掛かりっきりになることができないのが実情。それでも、支えたくなる店の魅力って、店とそこに集う人それぞれの個人力なんだなあと思います。ふれあいたくて、つい暖簾をくぐる。人生を語れる店って、イマドキの人は好まないかもしれないけれど、そんな人がいる店、怒ってくれる店があっても良いのになあ、なんて思ったり。要は、オトナを相手にできる店が少なくなったから、このコラムにも得心するところがあるような気もするのです。(2010/05/26)

オススメ情報

「食欲に透ける“建前と本音”学」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

サードプレイスという言葉を聞く前から、飲食店は、その業態にもよりますが、パブリックな機能がありました。しかし、特に都心での競争においては、特異性や趣味性、低価格やエンタテインメント系への広がりとともに、消費メインとなってしまった感もあります。地方に行きますと、昔ながらの店も多く存在しますし、買い支えを心得た常連もたくさんいます。ツイッターやブログの発信も大切ですが、多くの飲食店経営者は、パソコンやケータイに掛かりっきりになることができないのが実情。それでも、支えたくなる店の魅力って、店とそこに集う人それぞれの個人力なんだなあと思います。ふれあいたくて、つい暖簾をくぐる。人生を語れる店って、イマドキの人は好まないかもしれないけれど、そんな人がいる店、怒ってくれる店があっても良いのになあ、なんて思ったり。要は、オトナを相手にできる店が少なくなったから、このコラムにも得心するところがあるような気もするのです。(2010/05/26)

場所と価値の提供。さて、お金も時間も余裕のない中で、どこに特化していきましょうか? (おやさん)(2010/05/26)

毎回感じるのですが、分析の視点も方法も失礼な言い方ですが素人ちっくだと思います。一般市民でもこの程度の洞察は行っていると・・。日経BPオンラインなので、プロらしい分析や視点の提示を期待しています。(2010/05/26)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

私はずっとバランスシートを重視し、公私を厳しく区別することを経営の根幹にしている。

岡田 卓也 イオン名誉会長相談役