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川端 裕人(かわばた・ひろと)

文筆家

川端 裕人

20世紀末に書いた、“ロケット打ち上げ小説”『夏のロケット』(第15回サントリーミステリー大賞優秀作品賞)が、近年の民間宇宙開発の流れの中で、“現実に追い越された”と実感。「青い海の宇宙港 春夏篇」「同・秋冬篇」(早川書房)を執筆。

◇主な著書
太陽ときみの声』(朝日学生新聞社) 2017
天空の約束』(集英社文庫) 2017
青い海の宇宙港 春夏篇』(集英社文庫) 2016

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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 20世紀末に書いた、“ロケット打ち上げ小説”『夏のロケット』(第15回サントリーミステリー大賞優秀作品賞)が、近年の民間宇宙開発の流れの中で、“現実に追い越された”と実感。「青い海の宇宙港 春夏篇」「同・秋冬篇」(早川書房)を執筆。

研究室に行ってみた

ディープラーニングで一変するCGの世界

2018年9月15日(土)

 スマートフォンに顔認証が採用されるように、顔はセキュリティに使えるほど「本人性」が高いものだが、情報としての顔についてはどんな研究が行なわれているのだろうか。3DCGによる顔の「再現」からエンタテインメントへの応用まで、CG研究の第一線で活躍を続ける森島繁生先生の研究室に行ってみた!

(文=川端裕人、写真=内海裕之)

「顔の研究」という一つのテーマを入口にして、アニメなどのコンテンツ制作支援についてまで話が広がった。最初にも述べたように、森島さんの研究は別に「顔」に限定されるわけではなく、むしろ、「画像情報処理を通して、人を幸せにする」というモチベーションに支えられている。

 そして、もう一点、特筆すべきなのは、これらの研究のほとんどが、森島研の学生さんによるものだということだ。森島さん自身、黒子に徹することが多いし、研究に専念する博士研究員(ポスドク)もあまり置かない。あくまで学生を訓練し、国際的な研究の舞台に立たせることに注力し、研究成果も出すというスタイルを貫いている。

 これまで聞いてきた事例の中でも、森島さん自身が「駆け出し」だった時代のものを除けば、ほとんど、研究室の学生が、筆頭著者に立って論文を書いた成果ばかりなのである。

 なぜかと聞くと、非常に示唆に富む回答が返ってきた。

早稲田大学の森島繁生教授。当然、教授は研究者であると同時に教育者でもある。

「僕らもそうなんですけど、日本の閉じた社会の中にいると、結局そこの中でグルグル回ってるだけで、世界になかなか飛び出していこうとしないじゃないですか。今の世界では、すごい優秀な人たちがあちこち飛び回りながらいろんなチャンスを得ているわけです。うちの学生も、アドビのインターンとかに行くんですけど、そこに来ているアジア系って大半が中国人で、若干韓国の人がいて、日本人は彼だけみたいな、そういう状況が常にあって。世界的な視野では、日本の教育、経済、社会の状況はかなりよろしくないのに、すごく狭いとこで完結しちゃうのはまずいですよね。そこで、国際的な視野を持って活躍できる卒業生を送り出すというのが大きな課題なんです」

 大学が、研究機関であると同時に教育機関である以上、この発想はとても自然だ。とはいえ、すべての研究室がこんなふうだというわけではない。おそらく、森島さん自身の強い信念、あるいは背景にある考え方の方向性が強く作用しているのだろう。

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