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北方 雅人(ほっぽう・まさと)

日経トップリーダー編集長

北方 雅人

1991年一橋大学社会学部卒業後、日経BP社に入社。日経ベンチャー(現日経トップリーダー)、日経レストランなど経営誌の編集部を経て、2010年より日経トップリーダー副編集長。17年1月より現職。中小企業経営のスペシャリスト。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

ベンチャー最前線

日ハム2軍監督時代、ルーキーに必ず教えたこと

2018年5月9日(水)

 新入社員が自分の部署に配属され、教育係となった人もいるだろう。中には、「この仕事にどんな意味があるのですか?」という質問を受けて面食らったり「なぜ1回言ったことができないのか」と、いらいらしたりしている社会人の先輩もいるかもしれない。

 新入社員の教育で大事なのは、「導入教育」だ。この導入教育とはどういうものか。また、なぜ大切なのか。それを理解するために、プロ野球の北海道日本ハムファイターズで、2軍監督やヘッドコーチを務めた白井一幸氏に聞いた。

 チームが常勝球団に変わったのは、選手の頭の中で「チームの勝利」と「個人の成長」がつながったからだった。

2軍監督時代、球団に入ってきた新人選手に、あることを必ず教えたそうですね。

白井:プロ野球選手は野球がうまくなること、有名になること、たくさん稼ぐことが念頭にあり、まずは自分、という考えになりがちです。その考え方は正しいのか。私はプロ入りしてきた新人に、最初のミーティングでそう投げかけます。

白井一幸(しらい・かずゆき)氏
1961年生まれ。駒澤大学卒業後、83年ドラフト1位で日本ハム入団。91年リーグ打率3位、最高出塁率を記録。現役引退後、ニューヨーク・ヤンキースにコーチ留学。2001年日本ハムの2軍監督、03年から1軍ヘッドコーチを務め、リーグ優勝2回、日本一1回を獲得。11年横浜ベイスターズの2軍監督。14年日本ハムに復帰し、1軍内野守備走塁コーチ兼作戦担当。16年日本一を獲得。17年退団。著書に『北海道日本ハムファイターズ流 一流の組織であり続ける3つの原則』(アチーブメント出版)などがある(写真:菊池一郎)

 例えば、次の4つの状況。大半の選手は、これが望ましい順番と答えます。

  • 個人成績は良く、チーム成績も良い
  • 個人成績は良いが、チーム成績は悪い
  • 個人成績は悪いが、チーム成績は良い
  • 個人成績は悪く、チーム成績も悪い

 ポイントは(2)と(3)の順番。選手が(3)より(2)を優先するのは、自分が良い成績を残せば、結果的にチームの勝利に貢献できると考えるからです。自分のことを後回しにしてチームのために働くのはアマチュアであり、自立したプロではない。そんな先入観を持っています。

 でも、それは間違いです。少なくともファイターズの野球は逆で、チームの勝利を最優先してもらう。けれど、その考え方は、むしろあなた個人の成績を伸ばすことになると新人に教えます。

どのような理屈ですか。

白井:チームが勝つとファンは喜び、負けると悲しみます。勝つことで多くのファンが球場などに足を運んでくれ、そのチケット代などが選手の給料の元になります。給料を上げたいなら、チームの勝利を優先し、多くのファンに見てもらうことです。

 問題は、全試合に勝つことは現実的に不可能なこと。もしかしたら、「今シーズンは今日しか来られない」というファンの前で、試合に負けるかもしれない。

 ファンを悲しませたまま帰らせていいのか。来年また球場に来てもらうには、どうすればいいのか。私は、ファンにこう感じてもらうことが大切だと思うのです。

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