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「世界の果て」の27年

チェルノブイリ原発を訪れた

2013年4月5日(金)

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今年4月26日で事故から27年となるチェルノブイリ原子力発電所。人々の生活を脅かし続ける核汚染の現場にこのたび、記者が入った。崩壊寸前とも言われる4号炉を覆う「石棺」や新シェルター建設の現場を紹介。さらに周辺の汚染地帯を歩きながら、同様の原発事故が起きた福島の未来について考える。

チェルノブイリ原発警戒区域を示す看板 ウクライナにて

 宮崎駿監督の『風の谷のナウシカ』は、人類の最終戦争から1000年後の世界を描いた不朽の名作だ。

 「風の谷」の周りには戦争で汚染された森「腐海(ふかい)」が広がり、巨大に進化した生物「王蟲(おうむ)」が蠢めいている。この腐海の謎に挑むのが、少女ナウシカである。

 腐海が出す毒素が土地や人々の体を蝕む。相も変わらず人々は、土地や権益を巡って争いを繰り返す――。

 1986年4月26日午前1時24分。人類史上、最悪の原発事故が起きた。チェルノブイリ原子力発電所4号炉の爆発事故である。放射能は瞬く間に世界中に四散し、日本へも降り注いだ。

 事故から間もなく27年を迎える。いまだに旧ソ連の国々には高い汚染レベルの場所が存在し、人が立ち入れない森が広がっている。確かな因果関係があるわけではないが、巨大化した植物や奇形動物も、出現している。

 まるでナウシカの世界、そっくりだ。

日本にも生まれてしまった「腐海」

 2013年2月、筆者はウクライナのチェルノブイリ原発周辺と、旧ソ連諸国の汚染地に入ることにした。チェルノブイリを訪れることで、「福島の未来」が模索できるかもしれないと考えたからだ。不幸にも2年前、日本にも「腐海」が生まれている。

 チェルノブイリには、核に立ち向かう人類の死闘があった。

チェルノブイリ原発事故によって汚染された区域

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「「世界の果て」の27年」の著者

鵜飼 秀徳

鵜飼 秀徳(うかい・ひでのり)

ジャーナリスト、浄土宗僧侶

1974年、京都市生まれ。新聞記者、日経ビジネス記者、日経おとなのOFF副編集長などを歴任後、2018年に独立。「宗教と社会」をテーマに取材を続ける。正覚寺副住職、浄土宗総合研究所嘱託研究員、東京農業大学非常勤講師。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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齋木 昭隆 三菱商事取締役・元外務次官