• ビジネス
  • xTECH
  • クロストレンド
  • 医療
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

風力発電の騒音問題を世界はどう捉えているか

「WiFiシンドローム」を克服する米国

2013年7月22日(月)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 オバマ政権は、6月25日に「気候行動計画」を発表した。2020年までに温室効果ガスを2005年対比で17%削減する目標を堅持し、そのために就任第一期間で倍増させた再生可能エネルギーをさらに倍増するなどの施策をとる。

 米国でも再エネの主役は風力であり、毎年3割近い伸びを続け、昨年末では6000万kWを超えた。有力な電源として市民権を得つつある。膨大な潜在量がある、コストが低い、CO2を出さない、産業への波及効果が大きいなどの期待が高い。

 しかし、今後も普及し続けていくためには、風車が抱える課題を解明し克服していく必要がある。懸念材料の1つとして、騒音、影、景観などの問題がある。気分が悪い、眠れないと訴える住民が少数だが存在し、それを公的に訴える事例が出てきている。

 風車の存在、特にその騒音と気分がすぐれないことをセットで考える風潮も生じている。日本でも最近話題になってきているが、普及が先行した海外でも過去に経験した現象である。今回は、こうした風車と健康問題について海外ではどのように捉えられているのかを、アメリカの例を中心に紹介する。いずれも風車の騒音問題は心理的なものであるという内容である(資料1)。

薬副作用思い込み効果

 ウェブ上で科学情報を提供する米国の「ディスカバーマガジン」に、しばしば興味深い記事が掲載される。2013年3月3日付けでは心理学者が、2012年10月23日付けで科学ジャーナリストが記載したレポートを紹介する。

 スマートフォンなどの普及に伴い、電磁波による体調悪化の訴えが増えている。無線LANのWiFiが発する電磁波は、人間の細胞に影響を与えることはないが、実際に気分が悪くなる人がいる。PCやTVに関してはこうした訴えは少ない。これは心理的問題であり「WiFiシンドローム」あるいは「エレクトロスモッグ」と称される。

 米国の心理学者は、テレビ番組にて次のような実験を行った。ランダムに参加者を集めて、WiFiを拡張させていく。15分間で約半数が気分を悪くなったと言い、うち2人は途中でリタイヤした。実際は、WiFiを流していなかった。

 これは、典型的な「ノセボ効果(Nocebo Effect)」である。全く効かない薬でも、効くとの思い込みにより副作用が出てしまう効果である。「薬を飲むと必ず副作用が出る」と副作用を心配しすぎて、必要以上に悪い作用が増強されてしまうことがある。シックハウス、シックビルティングもノセボ効果が大きいといわれる。

コメント6件コメント/レビュー

ポケモンの画面明滅で子供に異常が起きた件、あれは疫学的に因果関係が証明されたんですか?現在「疫学上は問題ない」ことは将来的に「疫学上の問題は発生しない」ということではないですよね?(2013/07/22)

オススメ情報

「エネルギー 世界の新潮流」のバックナンバー

一覧

「風力発電の騒音問題を世界はどう捉えているか」の著者

山家 公雄

山家 公雄(やまか・きみお)

エネルギー戦略研究所所長

日本政策投資銀行でエネルギー、環境などの融資・調査を担当。2009年からエネルギー戦略研究所で再生可能エネルギ-、スマートグリッドなどを研究。中立的なエネルギー・シンクタンクを心がけている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

ポケモンの画面明滅で子供に異常が起きた件、あれは疫学的に因果関係が証明されたんですか?現在「疫学上は問題ない」ことは将来的に「疫学上の問題は発生しない」ということではないですよね?(2013/07/22)

私はアンチ風車ではない(賛成派ですらある)が、健康被害の影響調査は慎重であるべきだと考える。有害物質の健康被害にも自覚症状の無いものがあるという事は誰も否定できない。同様に風車の(低周波も含め)騒音の健康被害も、可聴レベル(耳による感知)だけが影響の基準とは考えられないからだ。低周波振動に暴露されると人体のあらゆる部分が振動にさらされる。それが微小でかつ長時間であったときどこにどういった悪影響が出るか、解明され尽くされているとは言えない。ノセボ効果を根拠にするときは、短時間のバス実験だけではなく、多数の被験者を長期間にわたって騒音のある事を認識しない状態で非可聴騒音に暴露し続ける比較実験を行って、(心理的なものも含め)健康影響が無い事を確認しなければ十分とは言えない。バスに乗っても酔う時と酔わない時がある人がいるように、短時間の限定的実験だけで、悪影響が無いと言い切る事は出来ないし、騒音の影響が心理的なものであっても、実際に不快を訴える人にとって不快感は事実である以上無視はできない。バスに酔った人に、それは気の持ちようだと言っても酔いが収まることが無いのと同じである。(2013/07/22)

この記事の趣旨は「風力発電の騒音は大した事ありませんよ!」という事だと思う。私自身は風力発電に、特に反対するものではありませんが、海外で盛んな風力を、単純に「だから日本も!」には賛成出来ない。私自身同じ土地で1年以上暮らした場所は、国内では9カ所だが、年間通じて5m/sec 以上の風がほぼ毎日の様に吹いていた所はない。せいぜい「登記は北西の風が毎日の様に吹いている」という程度だ。「風力適地」の地図を見ると北海道と九州の沿岸一帯が多い様だが、住んだ事がないので「風力適地」を実感出来ない。資料によると設備稼働率は、太陽光で12%、風力で20%とある。この数値は資源エネルギー庁が作成したものらしいので「信頼出来る」とは言い難いが、風力で20%という事は風車自体回転している比率は50%を超えているのだろう。太陽光は夜間と厚い雲に覆われた日中は発電しないので、少しでも発電している比率は50%弱と考えられる。太陽光は太陽がパネルの正面に来た時に最大の発電をするが、それ以外は斜めからの受光なので「設備稼働率」は低くなる。パネルが何時も太陽を追いかける様な動きをすれば稼働率を上げる事は出来るが、設備コストは大幅に上がる。この様に太陽光も風力もある意味「天気任せ」で安定した電源にはなり得ない。太陽光は稼働率が低くても、発電のピークが需要のピークに重なっているので、それなりの意味があるのだろう。こうして見て行くと、日本に適した再生可能エネルギーは地熱やバイオマスの方が実用性が高いのではないだろうか。それにしては余りニュースにならないのは開発期間が桁違いに高い所為だろう。私個人的には「世界第三位」の資源を持つ地熱を再生可能エネルギーの柱にすべきだと考えているが、その様な意見を述べる記事が少ないのは残念な事だ。(2013/07/22)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

大切なのは、リーダーが「下から目線」を持つことです。

四方 修 元マイカル社長