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「リンス」で日米飛行機会議の雰囲気が険悪に

「らくだ」は英語で何と言う?

  • モナハン・ディラン

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2012年9月13日(木)

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Say again? 「セイ・アゲン?」

 10年ほど前、航空自衛隊が運用するC-130H型飛行機を操縦していました。パイロットと管制官とのコミュニケーションは、世界中で英語と決まっています。離陸、着陸、飛行中、全ての通信は英語。ある時、ネイティブ・イングリッシュ・スピーカーである私の英語が通じず、管制官と通信をするのに非常に苦労したことがありました。

 管制官と無線で連絡を取る際は、飛行機のコールサインを先に言って、それからリクエストを伝えます。でも、私の英語が通じませんでした。

 当時のコールサインは「Camel○○」。私は完璧な英語で着陸の許可をリクエストしました。「カメル○○・リクエスト・パミション・トゥ・ランド」(Camel○○, request permission to land)。それに対して管制官が、日本なまりの英語で「プリーズ・セイ・アゲン・コールサイン」(Please say again call sign)ともう一度言うよう求めました。私はキレイな英語でもう一度「カメル○○」を言いましたが、通じませんでした。

 コールサインが分からないと管制官は着陸の許可を出せません。困りました。やりとりしているうちに、英語の発音が問題であることに気づきました。私の発音は「カメルっ」ですが。日本の管制官は「キャメル」と言う発音に慣れていたのです。ネイティブが正しく英語を発音すると日本人は聞き取れないんだ! なるほど! 「Ca」が「キャ」ですね! その日から、日本の管制官と通信する際は、日本のカタカナ英語に合わせて発音するよう改めました。

 ビジネスの世界でも、上手にコミュニケーションを取ることがチャンスをつかむこつです。そのために、あなたが外国語を話したり聞いたりすることが出来る場合、相手に合わせることを考えましょう。そうすることで、ビジネスの相手との信頼関係をいっそう深めることができます。

リンスは薬品ですか?

 アメリカ政府は、世界中どこでも英語で仕事をします。ビジネスの世界でもだんだんそうなりつつあります。アメリカ人と日本人が大勢集まる会議では、英語のみか、もしくは通訳を使います。アメリカ人と日本人が集まる多くの会議に出席した経験から次のことに気づきました――信頼関係は言葉の理解がベースになっている。お互いの言葉が分からないと信頼関係が深くなりません。

 例を挙げましょう。先のC-130型飛行機を担当するアメリカの専門チームが年に1回日本を訪問して、意見交換をしたり、最新の技術を教えたりします。この会議で数年前に、ある問題が発生しました。そこで、日本語も英語も分かる私が、参加するように命じられました。

 会議室に入るなり、信頼関係が失われていることに気づきました。原因は「クリアー・ウォーター・リンス」(Clear water rinse)という言葉でした。これは「真水」で洗浄することです。しかし日本側の担当者は「リンス」を何かの薬品と勘違いして、その液体について説明を求めました。アメリカの担当者は「何で真水を説明する必要があるか」と怒り始めました。この一つの言葉を両サイドが勘違いしたことから関係がこじれ、他のアジェンダについて議論することも難しくなってしまいました。信頼関係が壊れると、全てが難しくなるのです。

コメント4件コメント/レビュー

アメリカ英語の発音が絶対正しいという揺るがぬ信念に感動。(2012/09/13)

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いただいたコメント

アメリカ英語の発音が絶対正しいという揺るがぬ信念に感動。(2012/09/13)

ちょっと今回はいただけない内容でした。非英語ネイティブの外資系で仕事をしていますので、発音のなまりは日常茶飯事です。お互いに不完全な英語で意思疎通をするのが日常なので、今回のような発音のなまりや単語の取り違えで険悪なムードになるという事態が理解できません。英語ネイティブの驕りを感じました。ちなみに私の会社でも、自分の言いたいことを弾丸のようなスピードでしゃべる英語ネイティブがおり顰蹙を買っています。それがグローバルスタンダードというものかと。(2012/09/13)

少し気になった点を書きます。筆者はご自身の英語についてネイティブで正しい発音とおっしゃるが、それはただの「アメリカ訛り」でしかないことを認識されていない。英語はもはや世界共通語ですがいまだにアメリカ人は自分たちが話す英語こそが唯一正しい世界共通語だと考えている。この傾向はハリウッド映画を見れば顕著で、世界中の人間はもとより、動物や虫、挙句の果てには宇宙のかなたの宇宙人まで流暢な「アメリカ方言の英語」を話すと考えている。逆に我々日本人がアメリカ人と話すときは彼らのこの心理を理解しておき、彼らに合わせてあげる必要がある。このような(偏狭な)考えの相手に合わせてあげることも一つの国際化と言えるでしょう。いつもは本当にためになるコラムですが、今回の分は少しだけ残念でした。(2012/09/13)

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