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HOYA、戦略変更の裏事情

ペンタックス合併に「資本拘束条項」の壁

2007年4月24日(火)

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 「(株式交換を前提とした)当初のスキームでは合併会社の事業遂行に重大な支障が生じかねないことが分かった。TOB(株式公開買い付け)は、そうした事態を避けるために必要だった」――。

 ペンタックス7750の浦野文男前社長が解職されるなど、混迷を深めているHOYA7741とペンタックスの経営統合。順調だった統合協議が一転して迷走し始めたきっかけは、4月上旬、HOYAがTOBに踏み切る構えを見せたことだが、HOYAの首脳はその理由について、ある意外な事実を挙げる。

株式交換比率より深刻?

 HOYAはなぜ株式交換からTOBへと方針を変えたのか。その点に関しては、様々な見方が取り沙汰されてきた。有力な説の1つは、投資ファンドのスパークス・グループなどペンタックスの大株主が株式交換比率に不満を表明したというもの。HOYAに有利な交換比率には、ペンタックスの創業家も不満を持っていたとされる。だが、HOYA首脳は「ペンタックスとある企業との契約が合併のネックになった」と話す。

 「チェンジ・オブ・コントロール(資本拘束条項)」。HOYA首脳は詳細については口を閉ざすものの、ペンタックスが結んでいる契約には、こう呼ばれる特殊な条項が含まれている模様だ。

 資本拘束条項とは、契約当事者が他社と合併したり、他社に買収されたりした場合に発動される条項。日本ではまだ馴染みがないが、「M&A(企業の合併・買収)の増加を背景に、欧米では企業間の契約に盛り込まれることが増えている」(M&Aに詳しい西村ときわ法律事務所の保坂雅樹弁護士)。具体的には、特許を相互に利用し合うクロスライセンス契約を結ぶ際などに付帯されることが多く、M&Aで契約当事者の一方が不利益を被ることがないよう、契約を変更したり破棄できると定める例が一般的という。

コメント2件コメント/レビュー

「チェンジ・オブ・コントロール」条項は株式交換なら発動されるが、TOBなら発動が回避できる?本当かなあ?非常に疑問。もし本当にそんな内容の条項になっているなら、技術提携契約書を作った当事者はよっぽど間抜けだったということだろう。普通は、どちらに対しても効力が生じるように契約書を作る。そうでないと無意味だ。それともHOYAは、100%支配となる株式交換ではなく、TOBによって一定の持ち株比率までしか買い進めないという方法によって、条項の発動比率に達しないようにするということだろうか。それはそれで不自然だ。そんな程度の取得割合ではHOYAの目的は達せられないように思える。(2007/04/26)

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「HOYA、戦略変更の裏事情」の著者

安倍 俊廣

安倍 俊廣(あべ・としひろ)

日経デジタルマーケティング編集長

1990年東京工業大学卒、同年日経BP入社。「日経コンピュータ」「日経情報ストラテジー」「日経ビジネス」で記者。「日経ビジネスアソシエ」副編集長、「日経デジタルマーケティング」副編集長などを経て、2015年7月から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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「チェンジ・オブ・コントロール」条項は株式交換なら発動されるが、TOBなら発動が回避できる?本当かなあ?非常に疑問。もし本当にそんな内容の条項になっているなら、技術提携契約書を作った当事者はよっぽど間抜けだったということだろう。普通は、どちらに対しても効力が生じるように契約書を作る。そうでないと無意味だ。それともHOYAは、100%支配となる株式交換ではなく、TOBによって一定の持ち株比率までしか買い進めないという方法によって、条項の発動比率に達しないようにするということだろうか。それはそれで不自然だ。そんな程度の取得割合ではHOYAの目的は達せられないように思える。(2007/04/26)

企業買収は被買収会社の従業員にとって有利になることがありうる。例えば被買収会社が結局は買収会社に吸収合併された場合に、被買収会社の給与水準や福利厚生が買収会社並みに高まることがありうる。このようなことを考えた場合、企業が買収されたときに会社に大きな影響を与える契約を締結するときには、労働組合の意見を聞いてからにするべきであろう。(2007/04/24)

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