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録画機が売れない理由

2012年4月20日(金)

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テレビ番組を録る「レコーダー」の販売不振が続く。録画できるテレビが増え、専用機の必要性が薄れたからだ。テレビ価格急落による割高感も、客足を遠ざけている。

 「正直、レコーダーは地上デジタル放送に移行して、もっと売れると思っていた」。家電量販店大手、ビックカメラの宮嶋宏幸社長は、当初の見通しが甘かったことを認める。宮嶋社長ばかりではない。多くの量販店が、予想外に落ち込んだレコーダー販売を嘆く。

 各社が判断の拠り所にしたのが、総務省が昨年3月に公表した地デジ対応機器の普及率だ。デジタル対応テレビの世帯普及率は91%に達したが、レコーダー(録画機)は58%。「先にテレビを買った人が、今後レコーダーを買い足す」(宮嶋社長)と期待した。だが、今のところ「(購入の)波が来たという印象はない」(ヨドバシカメラ)。

 家電販売を調査するGfKジャパンによると、年末商戦を含む昨年10~12月のレコーダーの販売台数は、前年同期比27%減。1~3月も24%減と大幅な減少が続く。ある家電量販店は「今春は新モデルの投入も少なく、メーカーに売る気が感じられない」と漏らす。

レコーダー需要への高い期待は肩透かしを食った(東京都内の家電量販店)

 なぜ、思惑が外れたのか。最大の要因は、録画対応の薄型テレビが次々と発売されたこと。販売台数に占める割合は、1年前(2011年1~3月)は、薄型テレビの34%にすぎなかったが、今年1~3月は68%(GfK調べ)と倍増した。

 特に、テレビのUSB端子に外付けハードディスクをつないで録画ができるタイプが売れ筋だ。ハードディスクは、大容量の2テラバイトでも1万円強で購入できる。同じ容量のブルーレイ・ディスク(BD)レコーダーは安くても7万円程度。複数番組の同時録画など専用機の強みもあるが、価格差が大きい。昨年7月、地デジ移行に伴う安売り競争で、薄型テレビの価格が急落したこともレコーダー販売に響いた。

コメント18件コメント/レビュー

そもそも録画してまで見たいテレビ番組に最後に遭遇したのはいつですか? (2012/04/23)

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「録画機が売れない理由」の著者

中川 雅之

中川 雅之(なかがわ・まさゆき)

日本経済新聞記者

2006年日本経済新聞社に入社。「消費産業部」で流通・サービス業の取材に携わる。12年から日経BPの日経ビジネス編集部に出向。15年4月から日本経済新聞企業報道部。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

そもそも録画してまで見たいテレビ番組に最後に遭遇したのはいつですか? (2012/04/23)

ビデオデッキは1台のTVに対して1台必要でした。1台のTVにビデオデッキを複数台つけることもあったでしょう。 いまの録画機は、DLNA機能が充実したおかげで1台あれば家庭内の複数の(任意の)TVで録画番組を見ることができます。 従って、一家に1台あればいい。 TV・タブレット・スマホ等、ディスプレイになる機器の複数台所有が当たり前になっても、録画機は1台あれば充分という状況も、録画機の販売不振の原因のひとつだと思います。(2012/04/23)

番組の低質化による録画需要の衰退は一理ある。低俗なバラエティなど、録って残そうとは思わない。が、一部の良質なドキュメンタリー等を残そうと思うと障害になるのがダビング10。そしてなにより、テレビが娯楽の王様から凋落している事実。人は24時間しか利用できないのに、ネットや携帯やらでコンテンツ飽和状態にしている各メディアは、いずれ大規模な淘汰を受けると思われる。受けない道理が無いが、受けないとしたらそれは資本原理を超えた何かが後ろにあるのだろう。理由は単一ではなく、すべてが複雑に絡んでいる。安易に納得しやすい理由を求めるのは危険きわまりないと知るべきであろう。(2012/04/23)

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