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シティを震撼させたアナリスト

メレディス・ホイットニー氏とは何者?

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2007年12月10日(月)

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Steve Rosenbush (BusinessWeek.comシニアライター、ニューヨーク)

米国時間2007年11月26日更新 「The Analyst Who Rocked Citi

 メレディス・ホイットニー氏に、米シティグループ(C)のチャック・プリンス前CEO(最高経営責任者)からクリスマスカードが届くことはもうないだろう。CIBCワールド・マーケッツ(CM)の株式アナリストであるホイットニー氏は、巨大銀行シティの経営トップを失脚に追い込んだ張本人だ。

 少し前から株価下落で叩かれていたシティを、さらに信用危機が襲った。信用市場への高いエクスポージャーが災いして、苦境はさらに深まっていた(BusinessWeekチャンネルの記事を参照:2007年10月24日「救いの水は劇薬か?」)。10月31日にホイットニー氏は、「シティはサブプライム市場の崩壊で大打撃を受け、その巨大さにもかかわらず自己資本の不足に陥る」とする衝撃のリポートを公表したのである。

自己資本比率の低下でリストラは不可避?

 ハロウィーンに公表したリポートで、彼女はシティ株を「セル(売り)」に相当する“セクター・アンダーパフォーマー”に格下げした。さらに、シティの総資産に対する中核自己資本比率の低さを指摘したのである。同行の2.8%はライバル行の半分強という水準であり、これを改善するためには、配当を減らし、価値の高い資産を処分しなければならないと断じたのである。

 同氏がこのリポートに着手したのは10月初旬で、シティが大幅減益を発表し、第3四半期の評価損として65億ドルを計上した直後のことである。発表した10月31日は、ちょうど米連邦準備理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)を開催し、景気減速を警告した日だった。既にサブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)関連で巨額の評価損を計上していた銀行にとっては、泣きっ面に蜂である。

 ホイットニー氏は、現在の経済状況を前提にすると、シティが本業の成長によって自己資本比率を上げることは難しく、配当を削るか資産を売却することだけが直ちに現金を得るための方法だと主張した。「6~18カ月以内にシティを取り巻く環境は激変するだろう。その状況はかなり厳しい。自己資本こそが最大の問題だ」と同氏は言う。シティは、第4四半期に80億~110億ドルの評価損の積み増しをすると見られている。

 このリポートは、株式市場に大変な衝撃を及ぼした。翌11月1日、シティの株価は7%下落。米モルガン・スタンレー(MS)とクレディ・スイス(CS)のアナリストが追随し、投資判断を引き下げたためだ。このニュースを受けて、影響は株式市場全体に広がり、米スタンダード・アンド・プアーズ500種株価指数は2.5%近く下落した。

 その週末、シティは緊急役員会を招集。11月4日、プリンス氏はCEO職を辞任したのである。

配当カット、資産と優良事業の売却へ

 ホイットニー氏(38歳)は、今年に入って深刻さを増している信用市場危機に対して、非常に厳しい見方をするアナリストとして注目を浴びるようになった。彼女が狙いをつけたのがシティである。シティは、複雑で高リスクの信用プールである「債務担保証券(CDO)」へのエクスポージャーが、米メリルリンチ(MER)に次いで大きい。

 だが、シティは自己資本が脆弱であるため、メリルよりも危うい。自己資本比率を向上させるには、グループ再編と配当カットに踏み切るしかない。これが、ホイットニー氏の主張である。

コメント1件コメント/レビュー

記事の内容が事実とするとアメリカにもまだ、市場の流れに乗るだけでなく自分の考えを表明する人がいるのですね。日本では殆どすべてのエコノミスト、アナリストと言う人は市場の流れに合わせた意見しか言いません。まあ、その業界で仕事をし生きている以上は市場に対して批判的な意見を表すという事は自分の首を絞めることかも知れませんが。政府の景気・経済への判断は意識して楽観的にふるまっているようです。本来は厳しい実態を直視し、問題解決に早く動くことが長期的に安定した制度・仕組みを築くのだと思いますが。(2007/12/10)

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記事の内容が事実とするとアメリカにもまだ、市場の流れに乗るだけでなく自分の考えを表明する人がいるのですね。日本では殆どすべてのエコノミスト、アナリストと言う人は市場の流れに合わせた意見しか言いません。まあ、その業界で仕事をし生きている以上は市場に対して批判的な意見を表すという事は自分の首を絞めることかも知れませんが。政府の景気・経済への判断は意識して楽観的にふるまっているようです。本来は厳しい実態を直視し、問題解決に早く動くことが長期的に安定した制度・仕組みを築くのだと思いますが。(2007/12/10)

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