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鴻海の求人を代行し苦しむ四川省

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2012年6月13日(水)

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非常招工
 「経済観察報」記者 賈華傑/龐麗静

四川省が、鴻海精密工業の求人のため必死に手を講じている。同省は同社を誘致する際に「労働者を省が確保する」と約束した。ノルマ達成のため、公務員を工場に派遣する事態も頻発している。

 四川省で公務員として働く劉宝玉(仮名)は、どういうわけか、成都にある富士康科技集団(フォックスコン)の工場で働くことになった。同社はEMS(電子機器の受託製造サービス)最大手、鴻海精密工業の中国法人だ。

 26歳の劉は色白で笑顔を絶やさない。だが、フォックスコンの話になると表情を曇らせる。

 同社での体験をこう振り返る。劉は2011年12月初めにこの工場にやってきた。最初の2日間は全体研修、その後に部門ごとの研修が続いた。「20分ほどのPR映像を流し、フォックスコンは世間で言われているほどひどい所ではないと説明していました」。

 ある日のこと。劉は、青ざめて嘔吐する少年を見かけた。寒かったので体調を崩したのかもしれない。少年に年齢を尋ねると15歳だという。こうした状況は珍しくない。若い学生を見習いとしてフォックスコンに送り込む職業訓練校があるのだ。

 フォックスコンに対する劉の印象は決して良くない。「食事がまずい。夜勤時の肉は味つけが濃すぎる」という。同社での就労中、役所の上司からは「できるだけ早く戻ってこられるようフォックスコンと話をしているところだ」と慰められた。

 劉は結局、春節(中国の旧正月)を前に病気を理由に工場を離れた。度重なる夜勤で体調を崩した。「フォックスコンの給料1130元(約1万4000円)は、すべて病院代に消えてしまった」と漏らす。退社後も工場長から、仕事に戻るようにと何度も電話がかかってきたという。

 そもそも、なぜ公務員がフォックスコンで働かなければならないのか。

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