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全国大学入試トップ合格者のその後

科挙から隔世、30年間リーダーは生まれず

2014年7月25日(金)

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 中国で毎年恒例の全国統一大学入試(“全国高等院校招生統一考試”、略称:“高考”)は、全国規模で年に1度行われる一発勝負の大学入試である。2014年の高考は6月7、8日の2日間の日程で行われ、全国で939万人の志願者が受験した。高考の試験成績は7月下旬に受験生からの問い合わせに答える形で発表されることになっている。この時期になると決まって“高考状元(高考の成績トップ者)”は誰かということが話題になり、中国メディアは各一級行政区(省・自治区・直轄市)や“市”の高考状元となった受験生の名前、出身校などを顔写真入りで報じるのが常である。

科挙になぞらえ、“高考状元”を称賛

 “状元”とは、隋朝(581~619年)の605年に始まり、清朝(1636~1912年)の1905年に廃止されるまで、1300年間の長きにわたって行われた国家官僚の登用試験である“科挙”の最終試験“殿試”に首席で合格して“進士”となった者の尊称である。往時は国の都で行われた科挙の試験で状元になると、都から故郷までの道のりを本人は馬に乗り、「状元」と書かれたプラカードを先頭に掲げた隊列を組んで練り歩き、故郷へ錦を飾ったものだった。

 そうした伝統は高考の時代になっても生きていて、中国の人々は現代の状元に科挙の状元を重ね合わせて、その栄誉をたたえるのである。それは科挙の時代も状元になるためには寝食も忘れて勉学に励んだからで、同様に勉学に勤しんで誇らしい結果を出した現代の状元に対する賛辞と言ってよいだろう。

 高考専門のウェッブサイト“高考網(ネット)”には“2014年全国高考状元榜(“榜”=「一覧表」)“が掲げられ、一級行政区毎の状元が文化系、理科系に分けて表示されている。

 2014年の“北京状元榜(北京市状元一覧表)”を例に取ると、以下の通りとなっている。

  • 【文化系状元】
  • 氏名:孫一先(性別:女)
  • 点数:704点
  • 出身校:清華大学附属中学
  • (注:ここで言う“中学”は高校を指す)

  • 【理科系状元】
  • 氏名:劉倩瑩(性別:女)
  • 点数:719点
  • 出身校:北京師範大学第二中学

 なお、各大学の最低合格ラインは7月21日に発表されたが、中国を代表する名門大学である“北京大学”と“清華大学”の最低合格ラインは、前者が文化系:663点、理科系:683点であるのに対して、後者は文化系:670点、理科系:682点であった。恐らく上記の2人の状元は、孫一先が文化系の北京大学へ、劉倩瑩は理科系の清華大学へ進学するものと思われる。

コメント6件コメント/レビュー

こうした追跡調査を行ってデータを分析しているところには、中国の底力を感じる。従順な国民を育成することを目標に、暗記一辺倒の学習を強いてきた結果が、今の中国であり、今の日本である。中国のデータを見て、日本を振り返ってみるべき。(2014/07/28)

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「全国大学入試トップ合格者のその後」の著者

北村 豊

北村 豊(きたむら・ゆたか)

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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こうした追跡調査を行ってデータを分析しているところには、中国の底力を感じる。従順な国民を育成することを目標に、暗記一辺倒の学習を強いてきた結果が、今の中国であり、今の日本である。中国のデータを見て、日本を振り返ってみるべき。(2014/07/28)

正にその通りであろう。私自身の経験からも同感する。既に会社生活を無事に卒業したが、会社生活では有名国立大学からの優秀な成績の新人も迎えて来た。ところが、仕事に対しては、必ずしも、学校での経験だけではないことも痛感して来た。中国現地での経験でも、会社として中国の大学卒業者を雇って来たが、課題を与えて色々と教育や実習をさせて来たが、結果を間違える事を極端に怖がって、自分の考えを纏められない社員が実に多かった。要は自ら考えようとする習慣がないようで、直ぐに我々に模範解答や解決の為のヒントを求めて来る。プライドも高く、とにかく間違った答えを出すことを怖がっていた。これが過剰な受験戦争の結果であり、丸暗記中心の弊害の典型例だと直ぐに感じた。日本でも同様の現象は経験していた。また大学を出た事に対してのプライドから、自ら現場で泥臭い仕事を経験する事に対しても抵抗感は強かったし、嫌になると直ぐに転職して行った。これは最近の日本の大学生にも同じ傾向がある。但し、中国の場合でも、昔からの名門と呼ばれる大学の卒業生は確かに当たり外れは少なく皆、優秀であった。仕事をさせても主旨を良く理解して仕事をこなしていた。日本でも全く同じであった。(2014/07/27)

イノベーションが必要なベンチャーにおりますが、日本も同じ病気ですね。成績の良い者ほど「問題にはたった一つの正解がある」と思い込んでいて使えません。雑草野郎の方がよほど柔軟な発想を持っています。その結果、イノベーションはジジイどもが行い若者はただの作業に従事してます。(2014/07/26)

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