• ビジネス
  • xTECH
  • クロストレンド
  • 医療
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

一国二制度廃止も? 香港雨傘革命の行方

中国側の「対革命戦略」を読み解く

2014年10月15日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 前回に続いて、今回も香港の雨傘革命について書きたい。雨傘革命は10月5日の段階で、学生側が少し譲歩して規模を縮小、香港政府の対話を待つ形になったが、10日に予定されていた対話を香港政府側がドタキャンしたことで、再び対立は先鋭化。9月28日以来、3回目の週末には金鐘・中環の占拠地域には再び10万人規模の学生が集まり、収束どころか、「占拠の日常化」とも言うべき、長期化の様相を見せている。だが、これに中国は打つ手なしなのか。今回は、中国側の対雨傘革命戦略について、眺めてみたい。

中国の落としどころ、「国家安全条例」問題を踏襲か

 中国側がどこを落としどころと狙っているか。本来ならば中国側は寸分も譲歩する意思はない。だが、雨傘革命が予想に反して、拡大し長期化する様相を見せているなか、中国側もなんらかの手を打たざるをえなくなっている。10月20日からは四中全会(第4回党中央委員会全体会議)という重要な政治イベントがはじまり、 11月に入れば北京APECという国際社会の注目を浴びる政治イベントが控えており、また台湾の直轄市・地方選挙が行われる。それまでには収束させたいと思うだろう。

 今私の手元には、中国はこのあたりを落としどころと狙っているという確固たる情報はないのだが、2003年に50万人デモを引き起こした「国家安全条例」問題の後始末のやり方を振り返れば、同じような路線で収束を図ろうとするのではないだろうか。

 当時の董建華行政長官が基本法23条に基づいて制定しようとして香港市民から猛反発を食らった国家安全条例は、結局、棚上げされたまま今に至っている。新型肺炎SARS騒動の直後であったこともあり、当時北京では胡錦濤政権転覆の危機と党中央内部で大問題となった。この時、胡錦濤政権は董建華を任期二年残したままで、健康上の問題を理由に辞任させ、代わりに比較的香港人に人気のあった政務長官の曾蔭権(ドナルド・ツァン)が代行、補選を経て二代目長官となった。

 同じパターンで収束を図るとすれば、雨傘革命を拡大させてしまった梁振英(CYリョン)の辞任、そして普通選挙の2017年導入延期(棚あげ)が中国側にとって可能な最大限の譲歩といえる。

コメント6件コメント/レビュー

筆者の言うように、中共としては「棚上げ」しか手が無いかもしれない。何しろ派閥は替わっても特権階級の同じ穴の狢が治めることに変りはないので、そういう意味で時間があるのは独裁政権のメリットだ。しかしながら、チベットやウイグル、最近ではイスラム国にまで名指しで敵視されるようになっては、もはや多くの時間稼ぎは不可能だろう。この状況から目をそらすことなく、香港市民の自由を守るために、わが国も草の根レベルから考えるべきだ。(2014/10/15)

オススメ情報

「中国新聞趣聞~チャイナ・ゴシップス」のバックナンバー

一覧

「一国二制度廃止も? 香港雨傘革命の行方」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

筆者の言うように、中共としては「棚上げ」しか手が無いかもしれない。何しろ派閥は替わっても特権階級の同じ穴の狢が治めることに変りはないので、そういう意味で時間があるのは独裁政権のメリットだ。しかしながら、チベットやウイグル、最近ではイスラム国にまで名指しで敵視されるようになっては、もはや多くの時間稼ぎは不可能だろう。この状況から目をそらすことなく、香港市民の自由を守るために、わが国も草の根レベルから考えるべきだ。(2014/10/15)

なるほど。様々なレベルでの情報戦が展開されているのですね・・・本当によく「ゴシップス(良い意味で)」を集めていただいて感謝です!しかも情報「戦」がひょっとすると腕ずく戦になるかもしれないと。薄気味悪いことこの上なしです。>ところで一番最初のコメントの方。民主主義がお嫌いのようですが、コメントは論点がずれてませんか?それはおくとしても、現日本政府を堂々と批判できるだけ、日本てのはどこかの国々よりましだと思いますけど。(2014/10/15)

前のコメントにコメントですが、民主化運動→善、ですよ。絶対善とさえ言っていい。シンガポールや中国といった一党独裁国家で10年、20年と(日系企業の駐在員としてではなく現地の企業や学校で)働いて過ごしてみてみなさいな。事業所には党のオフィスがあって書記だか何だか知らないがでかい顔している。新聞やテレビをいくら観ても政治や社会問題で誰がどんな意見を持っていてどんな対立や妥協があるのか全く伝わってこない。うっとおしくて頭かきむしりたくなりますよ。そんな国に組み込まれた香港人は気の毒に。学生たちの運動は、今回は目標を達成できなくとも、香港人の水準、気概を、暴力と金しか理解できない北京のインチキ共産主義者どもに見せつけたということで意味は十分あると思う。運動の灯を絶やさず、何年かけて押して押して、いずれはチャンスがくるかもしれない。頑張れ香港!(2014/10/15)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

右肩上がりの経済が終わった社会では 「継続性」が問われます。

宮本 洋一 清水建設会長