連載

介護敗戦記~母の介護は果てなき後退戦だった

家族が「認知症?」と思ったら

連載|最終回 個人の頑張りでは支えきれない

2017年7月28日(金)

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(イラスト=モリナガ・ヨウ)

 認知症の症状の進行とともに、母は家事ができなくなり、私が引き継ぐようになった。最初は掃除だ。母は、自室だけは「自分でやるから放っておいてちょうだい」と主張していた。

 だが掃除している様子はない。「これはホコリだらけの部屋に寝起きしているな」と判断し、嫌がるのを無視して掃除したところ、嫌になるぐらいの大量のほこりが掃除機の中にたまった。これはいけない。こんな環境で寝起きしていては体調を崩してしまう。

 自業自得と切り捨てて……はダメだ。母が体調を崩せば、その看護の負荷は自分に回ってくる。家全体の掃除が私の日常の仕事となった。そしてゴミ出し、三度の食事も。母は味付けをしくじるだけでなく、ガスコンロのすぐ横に乾いた布巾を無造作に置いたりするのだ。まず台所を大掃除して、調理用具や食器の配置を変えた。母は面白くなかったらしく、色々文句を言われた。

日経ビジネス2017年7月31日号 84ページより

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「家族が「認知症?」と思ったら」の著者

松浦 晋也

松浦 晋也(まつうら・しんや)

ノンフィクション作家

科学技術ジャーナリスト。宇宙開発、コンピューター・通信、交通論などの分野で取材・執筆活動を行っている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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