連載

気鋭の経済論点

水素に転換、輸入も視野に民間中心に体制作りを

企業の再生可能エネルギー活用

2017年6月9日(金)

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木通秀樹(きどおし・ひでき)
日本総合研究所 創発戦略センター
シニアスペシャリスト

1997年慶応義塾大学理工学研究科後期博士課程修了(工学博士)。IHIを経て2000年日本総合研究所入社、新たな社会システム構想、再生エネなどの政策立案を行う。

 グローバル企業が、事業活動に使う電力を全て再生可能エネルギー由来にする動きが目立ってきた。再生エネ100%を目指す国際イニシアチブ「RE100」には米アップルや米グーグル、米ゼネラル・モーターズ(GM)、英蘭ユニリーバなど、世界のグローバル企業95社が加盟している。グーグルのように今年にも100%達成を見込む企業もあれば、GMのように2050年を目標とする企業もあるが、宣言し行動することに大きな意義がある。

国内では燃料電池車、水素発電などに活用
●再生可能エネルギーを液化水素として輸入する流れ
(写真=右上:アフロ、左上:goto masami/nature pro./amanaimages、左下:Science Photo Library/amanaimages)

 こうした動きの背景にはまず、再生エネの調達コストの低下や世界的な導入拡大、技術革新により再生エネの価格が下がったことがある。最も導入が進む陸上風力発電のコストは地域によっては石炭火力発電並みに下がり、太陽光発電もそれと比肩するようになってきた。欧米などでは、地域によっては既存の一般電気料金より安くなり、再生エネを使うコストメリットが出始めている。

 2点目は設備の導入が進んだことによる再生エネの調達力の向上だ。エネルギーの専門家らで作る国際団体「21世紀の再生可能エネルギーネットワーク(REN21)」によると、15年末の世界の再生エネ(水力含む)の設備容量は18億4900万キロワットに上った。この5年で風力が約2.5倍、太陽光では約6倍に設備規模が増加している。安く、大量に再生エネ由来の電気を供給する事業者が現れたのである。

日経ビジネス2017年6月12日号 130~131ページより

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