連載

気鋭の経済論点

災害時に社員を帰宅させるな 屋外滞留者の受け入れも必要

都市の防災と減災

2017年9月15日(金)

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廣井 悠(ひろい・ゆう)
東京大学大学院工学系研究科准教授

東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻・博士課程を中退、同特任助教、名古屋大学減災連携研究センター准教授を経て2016年4月より現職。

 今後発生が予想される首都直下地震や南海トラフ地震などの大災害に対し、都市に生きる住民や企業、公的機関はどう備えるべきか。被害の抑制や迅速な復旧・復興を図るうえで、大きな課題となっているのが帰宅困難者の問題だ。

 徒歩で自宅を目指す人たちが道路にあふれれば、消火活動や救急搬送などに大きな支障を来す。とりわけ都市部では渋滞が大規模に発生し、深刻な二次災害につながる恐れがある。

 対策として有効なのは帰宅困難者を無理に帰宅させずその場にとどまってもらうことだ。東京都は2013年4月施行の帰宅困難者対策条例で「一斉帰宅の抑制」という方針を改めて明確に示し、企業などに協力を求めている。だが、出先で被災した人の一時滞在施設の確保といった取り組みは、思うように進んでいないのが実情だ。

日経ビジネス2017年9月18日号 112~113ページより

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