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新材料、開発ブームが到来

より軽くより強く、用途は拡大

2018年6月29日(金)

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かつてないほどの材料の開発ブームが世界を席巻している。軽量化、再生可能のほか、ユニークな特長をもつ新材料が次々に登場。価格の高さや技術上の課題はあるが、ユーザー、メーカーからの期待はともに高い。

 新材料の活発な開発が続いている。一昔前まで、新素材は航空・宇宙のように特殊で高付加価値な製品分野からまず開発に着手。コストの低下とともに自動車、建築・土木へと段階を踏んで実用化するケースが多かった。しかし、最近は「軽量化」「環境負荷を軽減」など、顧客の求める要件が厳しさを増し、既存の材料で達成が難しいケースが増えている。その分、新材料の開発スピードが加速。先行して導入する分野も拡大している。一連の普及シナリオの変化は開発の活性化をさらに促す好循環となっている。

軽くて強い炭素繊維強化樹脂

 新材料の中でも、炭素繊維強化樹脂(CFRP)は軽くて強いことから軽量化材料の筆頭といえる。

炭素繊維強化樹脂(CFRP)
●CFRP製ホイールを採用した高級スポーツカー
ポルシェが一部シリーズのオプションとして用意する
●軽量化を図ったCFRP製ホイール
アルミニウム合金製よりも20%強度を高めながら、2割軽い。加速性能と制動性能が向上するという
●CFRPの利点と課題
軽量かつ強度・剛性に優れる。ただし、繊維の方向で強度などに差が生じる異方性がある。黒色のため塗装が必要、価格が高い、といった課題もある

 CFRPの優位性は工業製品、建設資材で主力の材料である鋼と比べると分かりやすく、鋼の5分の1程度の軽さである一方、鋼以上の強度、剛性を備える強みがある。

 CFRPの特性に大きな関心を寄せるのが自動車業界だ。鋼をはじめとする金属製部品をCFRPで置き換えれば、クルマの大胆な軽量化を実現できるためだ。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の試算によると、ボディー骨格などにCFRPを積極的に採用すれば、乗用車の車両重量は970kgとなり、鋼中心である現行のクルマの1380kgから410kgも減る。約3割の軽量化となり、燃費向上効果は実に22.5%にもなる。

日経ビジネス2018年7月2日号 74~76ページより

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