PROLOGUE

有訓無訓

塩沼 亮潤[福聚山 慈眼寺 住職]

2017年9月1日(金)

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地位や肩書は仮のもの
何かを達したらそれを捨て「小僧の心」を忘れずに

 故郷の宮城県仙台市に建てた福聚山慈眼寺で住職をしています。寺に生まれたわけではなく、地元の高校を卒業後、奈良県吉野の金峯山寺で出家しました。きっかけは小学5年の時、テレビ番組で酒井雄哉師が挑んだ「千日回峰行」を知り、「いつか私も」と心に決めました。そして23歳の時、大峯千日回峰行に臨みました。

(写真=向田 幸二)

 大峯千日回峰行とは、金峯山寺蔵王堂から24km先にある山上ケ岳頂上の大峯山寺本堂まで標高差1355mの山道を往復48km、1000日間歩き続ける修行です。1年のうち4カ月が行の期間とされ、9年を要します。

 毎朝午前0時半、おにぎり2個を懐に出発し、春でも氷点下となる山頂に着くと、わずかな精進料理を口にし、来た道を戻る。足の爪は割れ、調子が悪い日か最悪の日しかない4カ月の間には、山肌から我が身を谷に落とさんばかりの風雨に耐えたり、熊や蛇と遭遇したり、時には極限状態の中で幻影を見たり。それでも毎日48kmを歩く。やり抜くと誓って始めたからには、できなければ生きてはいられないと、懐に短刀を忍ばせて挑みました。そうして大峯山1300年の歴史で2人目となる満行を達成したのは1999年のことです。

日経ビジネス2017年9月4日号 1ページより

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