EPILOGUE

往復書簡

2017年5月26日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

引き返す決断も、時には重要

「時事深層 海外M&Aブームの落とし穴」(5/8号)

 私は米国にある多国籍石油企業の日本支社で25年間勤務し、所属した部門が数回、M&A(合併・買収)の対象になる体験をしたので、記事を興味深く読んだ。ある買収提案では、両社の条件が折り合わず、白紙撤回となった。しかし、別の案件では、私が所属した部門が実際に買収された。買い手の企業は製品の品ぞろえ拡充に成功し、売り上げを伸ばした。私見だが、M&Aでは孫子の兵法「彼を知り、己を知れば、百戦危うからず」を念頭において取り組むことが必要だと思う。冬山登山のように、状況によっては引き返す決断を下すべきだ。

渋沢 郁雄(東京都、無職、82歳)

編集部から

 国内主力事業が先細りから抜け出せず、海外市場に進出する足がかりもない。そんな状況で、M&Aに頼りたくなる経営者の気持ちもある程度、理解できます。ただ、生き馬の目を抜くM&A市場で、好条件の案件が出ていることは少なく、必然的に長期間にわたって検討をし続けることになります。その結果、M&Aをすること自体が目的化してしまう傾向があるように思います。日本企業が高めの価格に目をつぶりながら買収に踏み切る様子は、百貨店の売り場で「せっかくここまで来たし、次に来た時にはもうないかも」と焦って洋服を手に取る心理とどこか似ています。「自分には似合わないのでは」と、冷静に考えることも大事ではないでしょうか。でないと、ろくに着ないまま捨てたり売ったりする服が増えるだけです。

/杉原 淳一

日経ビジネス2017年5月29日号 100ページより

この記事は
日経ビジネスDigital(雑誌デジタル版)」の有料記事です。
ログインすることで全文をお読みいただけます

日経ビジネスDigital
無料体験(7日間)に申し込む
無料ポイントで読む

すべての有料記事が7日間読み放題

日経ビジネスオンライン会員(無料)
の方は、月3本までお読みいただけます。

申し込み初月無料。月初がお得!

「往復書簡」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスDigitalトップページへ